RBA OFFICIAL
 

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「FREX asgard(フレックス アスガルド)」モデルハウス

 旭化成ホームズは3月4日、先に発表したアッパー向けの3階建て新商品「FREX asgard(フレックス アスガルド)」モデルハウスのメディア向け見学会を行った。同社マーケティング本部営業推進部・林紳哉氏が「英知を結集した」と話した通りだと思う。外観も内観も黒が基調で、照明も敢えてダウンライトを抑え、暗くするなど〝黒づくし〟。設備仕様レベルも極めて高い。ターゲットとする玄人に受けるのではないか。

 モデルハウスは、駒沢公園ハウジングギャラリーに完成した建築面積約173㎡(52坪)、重量鉄骨3階建て延床面積約334㎡(101坪)。主な基本性能・設備仕様は、断熱等級6、全館空調、フルフラットスラブ・バルコニー、メーターモジュール廊下・階段、階段ステップ18段、幅3m×奥行き5m×天井高2.88mゴルフシュミレーター、水風呂付サウナ室など。

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2階リビング

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フルフラットバルコニー&シェルウォール

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洗面

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トイレの便器の色にもこだわっている

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 新商品のコンセプト、設備仕様などは同社が1月に行った発表会の記事を参照していただきたい。

 外観は「黒」だった。若い人にも年寄りにも、お金持ちにも貧乏人にも、右寄りだろうが左寄りだろうが、つまり万人受けする「白」ではなく、真逆の「黒」一色だった。一見して、まあ、これもありかと。似たものは他にもある。考えてみれば、わが国の昔の民家は屋根瓦からコールタールの塗り壁、年を経るごとに黒ずむ柱に至るまで山水画そのもの、黒が基調だった。金色やら赤やら黄色やら青やらに派手にぬりたくったのは殿様かお寺、金持ちだけだった。

 驚いたのは、外観だけではない。内装・内観も黒が基調だったことだ。この種のモデルハウスはほとんど見たことがない。外のレニウムブラッグから、黒っぽいデザイン処理された大理石(瓦)-焼杉をモチーフにしたタモ材の黒・グレーへと緩やかにつなぐグラテーションは見事というほかなかった。

 照明も、ダウンライトは小さなLED照明しかなく、行燈・間接照明が多用されていた。これまた昔の民家そのものだった。

 だが、しかし、これが消費者に理解されるかどうかは別問題だと思った。黒一色の外観は、敷地規模が30~50坪の緑が圧倒的に少ない都市の住宅街になじむかどうか。これが第一の問題。第二は、明るい室内が常識のいまの住宅に、行燈・間接照明が理解されるかどうか。この世間の常識を覆すことができるかどうか。

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80万円するというイタリア製の椅子(座り心地が良かったためか、メモも取らずふんぞり返り独占していた記者がいた)

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エルメスにも負けないというイタリア製絨毯の微細な文様

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 外観・内装デザイン、コンセプトなどについて同社技術本部商品企画部開発第一グループリーダー・松本淳氏、同部同グループ・小泉雅由氏、同部内装・設備グループリーダー・杉原香菜氏がそれぞれ20分くらい熱っぽく語った。「堅牢で優美。これをしっかり両立させた」(松本氏)「上質で静謐」(小泉氏)「黒とグレーの居心地のいい空間」など魅力的なフレーズが飛び交った。

 一つひとつ紹介する余裕がないのは残念だが、デジカメで写真をたくさん撮ったので、その写真を紹介する。林氏が語った「が「英知を結集した」ことが分かるはずだ。

 肝心の価格。同社はプロトタイプ仕様の価格を公表していないが、記者は坪単価200万円をかるかに超えると読んだ。同社の富裕層向け「RAUMFREX(ラウムフレックス)」や大和ハウス「Wood Residence MARE-希-(マレ)」の設備仕様には負ける(価格が安い)かもしれないが、デザインは互角だ。業界最上位であるのは間違いない。

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レニウムブラッグの外壁

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焼杉をモチーフにしたタモ材による壁

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大理石の壁

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左から松本市、小泉氏、杉原氏

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 書きたくはないのだが、これは同社だけでなくすべてのハウスメーカー、デベロッパーに言いたいことなのであえて書く。この前書いた積水ハウス「グランドメゾン御徒町公園」の記事と一緒に読んでいただきたい。

 「FREX asgard」のモデルハウスの開き戸を締めたときの音だ。「カチッ」ではなかった。ドアだけでない。LOUIS VUITTON、Hermès、BOSCH、Miele、COLOMBO、Baccarat、Volvic…記者には縁のものばかりなのでどうでもいいのだが、わが国の〝ものづくり〟はどこに行ったのか。舶来コンプレックスは生きているのか。

徒歩10圏内で9駅13路線が利用可能パークビュー売り積水ハウス「御徒町公園」(2025/2/22)

アッパー向け3階建て新商品&戸建て全商品「断熱等級6」標準化旭化成ホームス(225/1/15)

出来すぎだ!焼杉!見どころ多い小田急バス×ブルースタジオ「hocco(ホッコ)」(2021/10/7)

「希」に見る設計依頼 1か月で来場100組超大和ハウス富裕層向け「MARE」2021/6/2)

アーチ型天井と列柱の無柱空間に驚嘆旭化成ホームズ「新宿」に富裕層向けモデル(2020/6/16)


 

 

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道浦氏(左)と長田氏

 プライム ライフ テクノロジーズ(PLT)は3月3日、社長人事・役員人事を発表。2025年5月27日付で代表取締役社長にパナソニック副社長執行役員・道浦正治氏が、副社長に同社顧問・長田准氏(前トヨタ自動車執行役員)がそれぞれ就任する予定。現代表取締役社長・北野亮氏は退任、現代表取締役副社長・西村祐氏は取締役(非常勤)に就任予定。

 2025年度フェーズ2の最終年を迎えるにあたり、道浦氏、長田氏へトップのバトンを渡し、これまで築いてきた基盤をより強固にし、事業ポートフォリオの変革とビジネスモデルの革新を進めていくため。

 道浦氏は1962年1月27日生まれ(63歳)。大阪府出身。1985年3月、同志社大学工学部卒。1985年4月、松下電工(現パナソニック)入社。2016年4月、パナソニックエコソリューションズ社常務、2019年7月、同社常務執行役員、2022年4月、同社副社長執行役員。2025年3月31日、同社退任予定。

 長田氏は1966年1月6日生まれ(59歳)。島根県出身。1990年3月、慶應義塾大学経済学部卒業。1990年4月、トヨタ自動車入社。2018年1月、同社常務役員、2021年1月、同社執行役員、2024年12月、同社執行役員退任、2025年1月、PLT顧問、現在に至る。

 

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「TOFROM YAESU TOWER」(左)と「TOFROM YAESU THE FRONT」

 東京建物は3月3日、東京駅前の再開発「八重洲プロジェクト」記者発表会を開催し、街区名称を「TOFROM YAESU(トフロム ヤエス)」に決定したと発表。プロジェクトA地区の再開発組合理事長で特定業務代行者代表企業でもある同社代表取締役社長執行役員・小澤克人氏と、プロジェクトB地区の再開発組合理事長・加藤一男氏がYNK(八重洲・日本橋・京橋)の玄関口にふさわしいウェルビーイングな街づくりを進めると語った。発表会には60名を超えるメディアと関係者など約100名が集まった。

 「TOFROM」のロゴは、伝統と最先端が溶け合う、進化を続けていく東京の最前線のエリアであるYNKエリアにふさわしい「八重洲へ(TO)/八重洲から(FROM)」多様な価値観を“つなげていく”という思いが込められた造語。

 ワーカーのウェルビーイング向上をオフィス全体でサポートするため、予防医学研究者・石川善樹氏監修のもと、個人のウェルビーイング状態を簡易に測定できるツール「ウェルビーイングスコア」を開発し、20個の「ウェルビーイング向上因子」をもとにした①わが国初の「喫泉室」や仮眠室を備えたリフレッシュ空間「YAESU SKY LOUNGE」②47都道府県の郷土料理などを提供する食堂・カフェ&バー・ビュッフェカウンター、サードプレイスとして多様な過ごし方を選択できるラウンジ空間、緑化やアート・お茶に特化した会議室などのウェルビーイングフロア「Wab.」③東京駅を眼下に望む「Rooftop Terrace」④短期でも利用可能なハイグレードフレキシブルオフィス「EXEVIA TOKYO YAESU」-などを整備する。

 国際都市東京の玄関口にふさわしい都市機能の強化としては、「日本医科大学八重洲健診ステーション」や約800名収容可能な劇場・カンファレンス施設を整備する。

 また、TOFROM YAESU TOWER地下階には、UR都市機構が整備する「バスターミナル東京八重洲」の第2期エリアを整備。今回のプロジェクトを含む第3期エリアの開業後には国内最大級の高速バスターミナル(3エリア合計20バース)となる。

 商業施設には、江戸の食文化を継承する創業100年超の老舗のほか個性的な飲食店など約70店舗がオープンする予定。

 加藤氏は「今から25年前、小さな夢と希望があった。その後、大きな夢に変化した。しかし、半面、目標が大きくなるにつれて相応の困難が伴った。長い長い時間との戦いでもあった。それでも、この再開発を我々の力でなし遂げるのだという強い思いがその困難を乗り越える糧となった。竣工まであと1年。我々の目標が形となる。これが次の世代への力強いスタートとなることを願う」とあいさつした。加藤氏は78歳。東京建物本社ビルに近接する創業175年(寛永3年)の「割烹 嶋村」の8代目代表取締役。

 小澤氏は、現段階でのオフィステナントの入居内定率は60%であることを明らかにし、「当初からの予定通りの進捗。急いで稼働率を上げるより、GDPからGDWを重視する世界的な流れであるウェルビーイングのコンセプトを十分理解していただいて入居していただくことを優先する」と語った。

 「八重洲プロジェクト」は、2000年、東京都駅前地区再生推進懇談会発足、2008年、京駅前八重洲一丁目東地区市街地再開発準備組合設立、2015年、都市計画決定。施行者・東京駅前八重洲一丁目東A地区市街地再開発組合による敷地面積約1,300㎡、10階建て延べ床面積12,000㎡の「TOFROM YAESU THE FRONT(トフロム ヤエス ザ フロント)」と施行者・東京駅前八重洲一丁目東B地区市街地再開発組合による敷地面積約10,600㎡、51階建て延床面積225,000㎡の「TOFROM YAESU TOWER(トフロム ヤエス タワー)」2棟で構成。主要用途は事務所、店舗、診療所、劇場・カンファレンス、バスターミナル、住宅など。設計はA地区が大成建設、B地区が大林組。施工はA地区が大成建設、B地区が大林・大成建設共同企業体。全体竣工は2026年7月。

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加藤氏(左)小澤氏(東京スクエアガーデン 東京コンベンションホール)

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Rooftop Terrace イメージ

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Wab.緑の会議室 イメージ 

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 これまで数えきれないほど再開発組合理事長のあいさつを聞いてきた。計画から完成までスムーズに運んだものなど一つもない。加藤氏は「今から25年前」と語りだし、「小さな夢と希望」が「大きな目標」となり、「相応の困難」「長い長い時間」との戦いが続いたことを淡々と語った。

 記者は穏やかな語りに感銘を受けた。いつものように会場の最後尾に座っていたので、加藤氏の年齢や割烹料理店の8代目店主などとは全く知らなかったが、ちょうど昼時だったので利用することにした。ホッケの日替わり定食はとてもおいしかった。

 頂いた資料には桜田門外の変などの歴史や久保田万次郎、獅子文六、田山花袋、豊島与志雄、永井荷風などか贔屓にしたことなどが記されていた。ビールと芋焼酎「嶋村」を2杯飲んだので、料金はいつもの「日高屋」の4倍だったが、文豪が利用した店で食事ができ、酒を飲める価値は値段には代えられない価値がある。

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嶋村

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日替わり定食

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ヒノキのカウンター

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 発表会後にメディアに紹介されたデモ施設では、「喫泉室」が最高に素晴らしかった。ブース(2m×2m)に入った途端、樹木(ヒバ)の香りが全身を貫いた。ブースは4つの予定で、価格をどうするか、樹木の香りを定期的に変更するかなどは検討中とのことだ。かつて、三菱地所が同じような商品を開発したのを思い出したが、値段が高かった。どうなったのだろう。

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「喫泉室」イメージ

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公開された「喫泉室」デモ

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Wab.ラウンジ イメージ

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 「TOFROM」には「住宅」も整備されるが、これは分譲でも賃貸でもなく、地権者用住居で、戸数は十数戸になる模様だ。建物の所有や処分に関する契約がどうなるのかわからないが、仮に区分所有建物であれば、記者は坪5,000万円、30坪で15億円(もっと高いか)で売れると思うが、みなさんいかがか。

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現場

六本木・日比谷・八重洲に続く4か所目の東京ミッドタウンは「日本橋」か(2023/3/8)

三井不「東京ミッドタウン八重洲」来春3月10日開業「都心生活者」取り込む戦略(2022/9/17)

Screenshot 2025-02-28 at 21-28-26 【プレスリリース(三井不動産他)】JR「関内」駅前「横浜市大通り公園1区~3区リニューアル事業」基本協定書締結-1.pdf.png
「横浜市大通り公園1区~3区リニューアル事業」

 三井不動産を代表企業とする京浜急行電鉄、ディー・エヌ・エー、東急の4社は2月28日、横浜市初の大型Park-PFI事業「横浜市大通り公園1区~3区リニューアル事業」に選定されたと発表した。

 大通り公園は、JR関内駅東側の1区から、西方向の横浜市営地下鉄阪東橋駅西側までの8区に至る全長約1.2㎞、幅員30~40m、面積約3.57haの地区公園。今回選定された1区~3区は、JR関内駅から横浜市営地下鉄伊勢佐木長者町駅までに至る面積約1.5ha。

 近接する「BASEGATE横浜関内」の事業者でもある4社がウェルカムガーデン、芝生広場、デッキテラス、イベント広場、ルーフトップテラス、デッキテラス、飲食店舗、プレイグラウンド、会員制農園、飲食・物販店舗などを整備する。2026年1月に工事開始し、2027年春に竣工・開園する予定。

Screenshot 2025-02-28 at 21-27-59 【プレスリリース(三井不動産他)】JR「関内」駅前「横浜市大通り公園1区~3区リニューアル事業」基本協定書締結-1.pdf.png

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 工事期間が1年少しと短いのがいい。比較はできないだろうが、渋谷区は全長約2.6㎞の都市公園「玉川上水旧水路緑道」の整備事業を行っているが、費用が100億円を超えること、多くの樹木が伐採されることなどに対する住民の反対もあり、構想段階から7年が経過するが、いつ完成するかわからない。

 わが多摩市もPark-PFI制度による「多摩中央公園改修事業」を行っているが、工事は令和5年6月から今年4月5日の全面開園まで2年近くかかる。公園内の樹木5,000本の2割以上の1,125本が伐採されることに記者は驚愕したのだが、市によると伐採予定の8割は実生ということだったので納得した。しかし、完成間近の公園を見ると、丸裸にされたように思う。伐採された樹木のリストを請求するつもりだ。

木調ルーバー多用した施設デザイン抜群東急不など「代々木公園 Park PFI」(2025/2/25)

「多摩中央公園改修」の疑問氷解樹木5000本うち伐採予定1125本の8割は実生木(2023/5/23)
 

 

 国土交通省は2月28日、令和7年1月の住宅着工戸数をまとめ発表。総戸数は56,134戸(前年同月比4.6%減、9か月連続の減少)で、利用関係別では持家13,525戸(同8.6%減、4か月ぶりの減少)、貸家24,387戸(同1.2%減、先月の増加から再びの減少)、分譲住宅17,899戸(同6.0%減、9か月連続の減少)。分譲住宅の内訳はマンション9,051戸(同0.3%増、先月の減少から再びの増加)、一戸建住宅8,715戸(同11.7%減、27か月連続の減少)。

 首都圏マンションは5,514(同24.1%増)で、都県別は東京都3,577戸(同8.8%増)、神奈川県862戸(同87.8%増)、埼玉県249戸(同56.6%減)、千葉県826戸(同577.0%増)。

 首都圏戸建ては3,734戸(同18.8%減)で、都県別は東京都1,202戸(同23.3%減)、神奈川県952戸(同10.3%減)、埼玉県945戸(同11.8%減)、千葉県635戸(同29.4%減)。

 

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FOREA(フォレア)」現地 

 三信住建は226日、同社の創立20周年を記念したフラグシップマンション「FOREA(フォレア)」を4月中旬に分譲開始すると発表した。

京王相模原線・小田急多摩線多摩センター駅から徒歩5分、多摩市落合1丁目の商業地域に位置する13階建て延床面積約8,593㎡の全99戸、専有面積は35.79109.42㎡、価格は未定。竣工は20272月中旬

最上階には100平方メートル超、天井高約4.8mのプレミアムプランを、地下1階~地上2階にはメゾネットプランを用意。2層吹き抜けのLDKやロフト付など、様々なライフスタイルに対応した全20プランを備える。

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現地(東側から写す)

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 現地は「フォレア多摩美術大学美術館」跡地で、多摩センター駅圏の一等地。敷地南側には13階建てサンウッド「ガーデンコート多摩センター」(93戸)、西側はベネッセの超高層ビルが建っており、眺望・日影の影響を受けるのが難点だが、東側はサンリオピューロランドの低層棟で開けている。坪単価は300万円をどこまで超えるか。400万円はどうだろう。

 もう一つ、同駅圏には駅から徒歩2分の敷地面積約5,500㎡、容積率700%の商業地域に位置する「京王多摩センタービル(旧京王プラザホテル多摩)」の建替えが今春に着工される予定だ。こちらの坪単価は450万円とみたがどうだろう。

みどりの価値再認識すべき 三菱地所レジなど6社JV「多摩センター」は坪252万円(2023/3/21)

眼の前に多摩中央公園 立地に恵まれたサンウッド「ガーデンコート多摩センター」(2016/1/8

三信住建 「妙蓮寺」で坪単価294万円 それでも売れる東横線(2015/11/2

 

 

 

Screenshot 2025-02-28 at 10-40-53 インドのIT産業中核都市ベンガルール大規模分譲住宅開発事業 「Birla Evara」に参画 三菱地所.png

 三菱地所は2月26日、インド有数の企業グループAditya Birla Group傘下の不動産会社Birla Estates Private Limitedが進めるベンガルールでの大規模分譲住宅事業「Birla Evara(ビルラ イヴァーラ)」に参画したと発表した。

 T産業を中心に発展しているベンガルールの市街地南西部の敷地面積約104,000㎡に合計13棟、戸数1,500超(延床面積約36.4ha)の分譲住宅を供給する。同社の事業比率は51%。竣工は2031年の予定。ベンガルールでの分譲住宅開発は日系企業として初の試み。

 同社のインドでの開発事業は、チェンナイのオフィス開発(貸床面積約24ha)、デリー近郊の物流施設投資(同約18ha)に次ぐ3案件目。インドで初の分譲住宅事業への参画となる。

Screenshot 2025-02-27 at 18-21-40 メール - 第三企画㈱ 牧田司 - Outlook.png

 三井不動産は2月27日、俳優の広瀬すずさんが主人公を務めるTVCM「三井のすずちゃん」シリーズ「経年優化」篇(30秒)を、同日から放映開始したと発表した。

 同作品は、“三井のすずちゃん”こと広瀬すずさんが、同社の街づくりや施設、不動産業を超えた新しい取り組みを紹介していくシリーズCM。今回の「三井のすずちゃん」シリーズは、同社グループが目指す街づくりの理念である「経年優化」がテーマ。広瀬さんが真剣な眼差しで友人たちとかるたイベントに臨むシーンから始まり、「経年優化」のカルタの札が読まれた瞬間に反応し、「はい!」と声を上げて勢いよく札を飛ばし、勝ち取った札に書かれた一句を流暢に読み上げ、日本橋の街を歩きながら「『経年優化』の街づくり」について無邪気に語るというもの。TVCM内で表示される文字は広瀬さんの直筆となっているという。

 広瀬さんは、同社のリリースの「時を経るごとに魅力が増していく『経年優化』というワードが今回のCMテーマになります。長年、俳優として活躍している広瀬さんですが、「大人になったな」「成長したな」と感じたような出来事はありますか? 」との問いに「10 代や20代前半の時よりも、心のゆとりは自分でも自覚があるほどできたと感じています。焦らなくていい時間が増えて、マイペースに自分がやりたいことも1つずつ明確に年々なってきていて。ゆとりができてのんびりできていることに対して大人になったなと感じます。年齢を重ねて経験も増えて、自分の価値観や感性がちょっとずつ変化した上で、こうなったんだと思うと、大人になったのかもしれないなと思います。明確にやりたいことや、『こういうシーンにしたいな』『こういうお芝居をしたいな』という欲が出てきたことが、個人的には嬉しくて。だからこそ1つ1つに集中できますし、好奇心も生まれて楽しいです」とコメントしている。

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 記者はテレビをあまり見ないのだが、〝三井のすずちゃん〟も〝あなたはいつだって、今がいちばん好き〟〝三菱地所と、次に行こう〟〝環境先進マンション〟〝森と人は、良き隣人になろう〟などは目と耳に飛び込んでくる。最近は阪急阪神不動産、関電不動産開発が積極的にCMを流しているその意図はよくわかる。

 なぜ、この新CMについて触れるか。今回のCMで広瀬さんが読み上げる「時を経るごとに魅力が増していく」は秀作ではないような気がするが(記者はまだそのCMを見ていない)、「経年優化」はずいぶん前から同社が記者会見で代表者が口にし、リリースなどでも記載している言葉だ。一方でまた、同社ほどではないが、積水ハウスは「経年美化」を前面に掲げている。どちらが先にこの言葉を発信したかを確認するためだ。どっちでもいいと思う人はいるかもしれないが、記者は極めて大事なことだと思う。「経年優化」も「経年美化」も素晴らしいが、先に言ったほうが勝ちだ。だれかが先につくった道をついていくのは簡単だ。先に発信したほうを絶賛したい。

 「経年」は昔から使われていた言葉で、「年数を経ること」(広辞苑第6版)という意味だ。しかし、意味は何となく分かるが、「優化」は完全な造語だ。広辞苑にもない。また、「美化」は「美しく変化させる」(同)「実物以上に美しく表現すること」(同)とあるように言葉としてはあるが、「経年」と「美化」を結びつけた言葉はない。

 この「経年」「美化」で連想される言葉に「経年劣化」がある。これは一般名詞として使われているが、いったいこれらの言葉はいつからどこが最初に使ったかをChat GPTに聞いてみたら、「『経年劣化』は、古くから使われている言葉で、工業や建築、材料科学の分野で一般的に使われてきました。特に1960年代以降、耐久性試験や品質管理の分野でよく見られるようになりました」「『経年優化』は比較的新しい造語で、…初出の正確な時期は不明ですが、2000年代以降に一般的に使われるようになったと考えられます」「『経年美化』も比較的新しい表現で…この言葉も2000年代以降に普及した可能性が高いです」と答えた。

 ChatGPTも初出はわからないようだ。記者も分からない。なので、今回の三井不の新CM制作を担当している代理店と、積水ハウス広報に〝どちらが先かを〟聞いているのだが、問い合わせてから4時間が経過しても双方からの返事はない。(一生懸命確認しているのが、どうでもいいこととしてほったらかしにしているのかわからないが、どちらが先に返事がくるか)

 みなさんはいかがか。どっちが先にこの言葉を発信したか、答えられる人はいないのではないか。

吉永小百合さん「あなたはいつだって、今がいちばん好き」に胸キュン(2024/7/29)

 


 

 

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「テラスカレッジ文京護国寺」

 大成有楽不動産は2月26日、同社3物件目となる学生向け賃貸マンション「テラスカレッジ文京護国寺」が竣工したのに伴う関係者向け内覧会を開催した。駅から徒歩6分の低中層の住宅街の一角に位置し、周辺には日本女子大、お茶の水女子大などの大学が集まっている好立地が評価されたのか、全137室の99%に申し込みが入っている。

 物件は、東京メトロ有楽町線護国寺駅から徒歩6分、文京区目白台2丁目に位置する敷地面積約1,644㎡、5階建て延床面積約3,288㎡の全137室。賃貸面積は16.86~24.73㎡、賃料は7.55万~9.25万円、食費は29,700円/月、管理費22.2万円(月払い可、1.9万/月)。稼働率は申し込みベースで約99%。女性専用が1フロア。

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「テラスカレッジ文京護国寺」現地

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ラウンジ

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 護国寺駅周辺にはカフェや飲食店が少ないのは課題だが、現地は閑静な低中層の住宅街の一角で、分譲マンションなら坪800万円、戸建てなら2~3億円はするはずだ。日本女子大は徒歩圏のはずで、稼働率が99%というのも納得できる(親の負担を考えると複雑だが)。

 ただ、居室内にはバスユニットが全て揃っているのは立派だと思ったが、調理器具はなかったのはどうかと思う。記者は北向き3畳間に間借りしたことがあるが、今の学生さんのニーズは何なのか。居室で米を炊き、料理することはないのか(記者は玄米にはまり、圧力鍋で米を炊き、骨まで食べられる魚料理をたくさんつくった。女性を泊めても大家は〝この前の女性と違いましたね〟などと嫌味を言うだけで黙認した。もちろん酒もたばこも可だった)。

 それともう一つ。洗濯機置き場、ユニットバスは必要か。洗濯はコインランドリーで十分だ。風呂嫌いの記者は今はシャワーしか使わない(風呂掃除をかみさんに任すのは気の毒)。シャワー室だけにすれば賃貸面積を削れるし、その分、洗面スペースや本棚などの収納に使えるではないか。光熱費、水道代の節約にもなる。

 食費は安いと思う。1日2食として1日1,000円。酒は飲めるのか、聞き忘れた。

一人暮らし環境を劇的に変える野村不「コリビング賃貸」第一弾「品川中延」(2025/2/19)

RCと木造の住み心地比較を東急不&三井ホーム混構造学生マンション「生田」(2024/3/24)

関西初の木造マンション「MOCXION(モクシオン)」完成三井ホーム(2023/2/16)

レンタブル比67%わが国初の社会人・学生・賃貸の複合長谷工「コムレジ赤羽」(2022/3/2)

東急不学生マンション第二弾「赤羽志茂」完成利回り8%超か年間1000戸へ(2019/2/28)

伊藤忠都市学生マンション第1弾「武蔵小杉」好調スタート〝至れり尽くせり〟(2017/3/21)


 

 

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「&mog Food Lab」

 三井不動産は2月26日、日本橋を中心に取り組む食のイノベーション創出プロジェクト「&mog by Mitsui Fudosan」の一環として、食の研究開発拠点「&mog Food Lab」を開設したと発表。同日、プレス内覧会を行った。

 同社は、2019年に発表した「日本橋再生計画 第3ステージ」で「食」を「新たな産業の創造」の戦略カテゴリーとしており、昨年3月に食の事業開発を支援するプラットフォーム「&mog」を始動した。&mogでは、同社が運営するハードアセットに加え、地元飲食店や商社など30以上のパートナーとの連携によるソフトを活用した事業開発の支援を通じて、食産業が抱える社会課題解決への貢献を目指している。

 今回の「&mog Food Lab」は、食関連企業の「自前の研究開発施設を整備する投資余力が無い」「新規事業開発用の活動拠点が無い」「試食会に適したスペースが無い」などの事業課題に応える施設。オーブン・製氷機・食洗機・ミキサーなど飲食店レベルの厨房設備のほか、試食会スペース、撮影スタジオを完備し、一部は入居者以外も利用が可能。賃料は非公開だが、エリアの相場を上回るという。

 ラボで開発された商品は同社の商業施設や日本橋の飲食店で販売し、新規事業の開発から都市実装までをワンストップで支援する。

 施設は、日比谷線小伝馬町駅から徒歩約5分(人形町駅から徒歩約10分)、中央区日本橋富沢町に位置するワンフロア10坪、5階建て延床面積75坪。6年前に同社が取得し、耐震補強を行って賃貸するもの。

 内覧会で同社日本橋街づくり推進部事業グループ主査・柿野陽氏は「施設は75坪単価の規模。入居企業へはハード・ソフト両面で食の研究開発を支援するとともに、商品は当社の商業施設や日本橋エリアのホテル向けやイベントで販売するなど、ワンストップで支援する。今後もブラッシュアップして街づくりに貢献していく」とあいさつした。

 内覧会では、入居しているCOLDRAW、マチルダ、食の会のそれぞれの飲食品の試飲・試食が行われた。

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ダイニング

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フードラポ

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試食会・商談スペース

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フォトスタジオ

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 この前は、三菱地所ホームが行った神戸・元町の一等地の敷地面積10坪、延床面積20坪の木造2階建てを見学取材したばかりだ。この日は、〝食文化の聖地〟日本橋・人形町の5階建て75坪のエレベータもない古いビル(1フロア10坪だから、階段などで1フロア5坪か)の施設見学会だった。

 売上高が1兆円を超えるわが国を代表するデベロッパーのこのような取り組みが都問題を解決し、やがて大きなビジネスにつなげるのだろうと思った。

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 試飲・試食させてもらったものの中で、記者の一押しは、日本橋の人気レストラン「食の會」のカレーだ。一口食べた瞬間、60~70年前に食べたカレーの味が口腔を満たし、当時の食事風景がよみがえった。これは我々のような高齢者には昔の懐かしい味を思い出させてくれるし、若い人はわが国の食文化・歴史を学べる。

 「食の会」代表取締役・長内あや愛さんの説明によると、福澤諭吉が160年前に「Curry」を「コルリ」と訳してわが国に紹介して、カレーは広まったのだそうだ。肉の代わりに赤カエルを入れ、ネギ、ショウガ、メリケン粉を使用したという。(試食会では赤カエルではなく鶏肉が入っていた)

 独自の冷温減圧技術で、多様な植物素材を使った唯一無二のノンアルコール飲料の開発に取り組んでいるCOLDRAWの「阿波柑」は、酒飲みの記者は日常的に飲みたいとは思わなかったが、開発意図は理解できる。酒が飲めない人、飲めるのに飲めないときに樹木や植物などの香りを楽しみながら酒飲みと会話が交わせる。(カラマツ、アカマツ、アブラチャン、ヒノキ、タイムなどの香りをブレンドした「KAMOSHIKA Drinks(カモシカ飲料)」はおいしい)

 日替わりの家庭料理を約30か所の「テイクアウトステーション」で販売しているマチルダのしば漬けソース添え「アジフライ」は、二つの味が楽しめる。しば漬けは主菜のフライをしのぐ存在感があった。

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COLDRAW代表取締役・西川信太郎氏

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記者のデジカメで撮影したマチルダの試作品(スタジオブースで)

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現地

容積率800%の元町の一等地 10坪の狭小敷地に木造2階建て店舗三菱地所ホーム(2025/2/15)

日本の食文化を未来につなぐイベント三井不東京ミッドタウン日比谷(2025/1/12)

 

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