高齢化、無人化、空き家増…深刻化する過疎地域の集落浮き彫り 国交省・総務省調査

放置されたままの廃屋(2021年写す)
国土交通省と総務省は8月8日、合同で「過疎地域を始めとする条件不利地域における集落の現況把握調査」結果をまとめ発表した。令和元年度の前回調査時と比較して、無人化・減少・新たに誕生した集落は1,132集落に達し、住民の半数以上が65歳以上の集落の割合は10ポイント以上増加して40.2%に上るなど深刻な現状が浮き彫りとなった。
調査結果によると、条件不利地域に存在する集落数は78,485集落で、集落人口は1,432.9万人、1集落当たりの平均人口は184.9人。住民の半数以上が65歳以上である集落の割合は40.2%で、前回調査の29.2%から10ポイント以上増加した。(全国総人口における65歳以上人口の割合は令和元年の28.4%から令和6年は29.3%)
前回調査時点の調査対象地域における集落数は、前回調査から694集落減少した。内訳は、無人化した集落が296集落(0.4%)、集落再編により減少した集落が617集落(0.8%)、新たに誕生した集落が219集落(0.3%)となっている。
前回調査時に「10年以内に無人化する可能性がある」と予測された499集落のうち、今回調査までの5年間で実際に無人化した集落は63集落(12.6%)となった。
無人化が危惧される集落における、当該集落から市町村の中心部への主な交通手段はデマンドバス・乗合タクシー35.5%(前回29.6%)、公営路線バス28.6%(同32.1%)、民営路線バス21.6%(同26.0%)。
無人化が危惧される集落のうち、空き家の一部又は大部分で管理が不十分である集落は64.5%、道路・用排水路・河川などの管理が不十分又は荒廃している集落は47.1%。
調査対象とした12の生活サービス機能の立地状況について、無人化が危惧される集落では、当面存続するとみられる集落に比べ、すべての生活サービスで立地割合が低いが、とりわけ立地割合に差がある生活サービスは商店・スーパー3.6%(当面存続するとみられる集落は22.9%)、飲食店・喫茶店5.8%(同20.9%)、ATM2.5%(同12.0%)、病院・診療所1.7%(同9.4%)。
集落支援員や地域おこし協力隊等のサポート人材が活動する集落の割合は、集落支援員28.8%(前回19.3%)、地域おこし協力隊など22.0%(同19.9%)。
「条件不利地域」とは、過疎地域の持続的発展の支援に関する特別措置法、山村振興法、離島振興法などにより、人口減少・高齢化が進み、財政力指数が0.5以下の全国1,718市町村の63.2%に該当する1,085市町村を指す。
「集落」とは、一定の土地に数戸以上の社会的まとまりが形成された、住民生活の基本的な地域単位であり、市町村行政において扱う行政区の基本単位として市町村が判断したもの。
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このリリースに全国紙5紙は翌日の9日付朝刊では反応しなかったが、共同通信は「65歳以上の高齢者が住民の半数以上を占める『限界集落』は、2024年4月時点で3万1515に上ったことが8日、国土交通省と総務省の調査で分かった」と配信したようだ。
共同通信が「限界集落」としたのは間違いではないが、正確ではない。国交省と総務省のリリースは「条件不利地域」を調査対象にしたもので、「限界集落」の文言は使われていない。
「限界集落」とは、ウィキペディア(Wikipedia)によると「地域人口の50%以上が65歳以上の集落。若者が流出し、冠婚葬祭などの社会的共同生活を維持することが限界に近づきつつある集落のこと」で「社会学者の大野晃が、高知大学人文学部教授時代の1988年に最初に提唱した概念」とある。
みんなバブル景気に浮きたっていたときに、「限界集落」なる概念を打ち出し警鐘を鳴らした大野氏の慧眼は称賛に値するが、「65歳以上の人口比率が50%以上」という定義はやや乱暴だとずっと考えてきた。
「限界集落」であっても社会的経済的に自立している自治体(集落)はたくさんあるはずで、高齢化人口比率のみが集落の衰退を招く主要な要因ではないことを記者は取材で実感している。首都圏のある駅前郊外住宅地を取材したが、1戸当たり土地面積が20~27坪、建坪が15坪という貧しい街づくりにあった(昭和50年代の開発なのでやむを得ない部分はあるが)。
この団地は現在「3分の1は空き家、空き地、駐車場」(居住者)になっており、乱杭歯か歯抜けトウモロコシ状態になっている。ここまで放置してきた自治体の責任はあるが、根本的には絶対的排他的土地所有権が対応を困難にしていると思う。
「限界集落」対策は重要な課題だが、それよりむしろ、「条件不利地域」(もう少しわかりやすい言葉はないのか)を抱える市町村が63.2.%にも達していることに注目すべきだ。大半の集落は〝便利地、好立地〟ではない〝不利地〟ということだ。官民学挙げてこの〝不利地〟を〝便利地、好立地〟に転換する手立てを考えてほしい。〝令和の米騒動〟はわれわれの死活問題であるはずの生活基盤がいかに脆弱であるかをさらけ出したが、減反政策は55年前の昭和45年(1970年)に開始された。そのつけが回ってきたということだ。過疎3法の施行も同じ昭和45年(1970年)だ。都市と農村の格差・対立が激化したころだ。
続・駅前の限界集落後期高齢者は4人に1人の割合〝死中に活〟光明見出す声も(2021/9/26)
集合住宅(RC造)は前年同月比5.0%増 7月の建設物価 建築費指数
建設物価調査会は8月8日、2025年7月の東京都の「建設物価 建築費指数」(2015年=100)をまとめ発表。集合住宅(RC造)の指数は139.0と前月比0.1%増、前年同月比5.0%、事務所(S造)は137.7と前月比0.0%減で前年同月比3.0%増、工場(S造)は136.4と前月比0.1%減、前年同月比2.3%増、住宅(W造)は143.1と前月比0.3%増、前年同月比3.4%増となった。
プラス寄与は、大手メーカーによる金属製建具の値上げや国際的な銅相場の上昇を要因とする電線類の価格の引き上げなど。マイナス寄与は、長引く建築需要の低迷から、価格競争が激化しているH型銅や異形棒鋼などの続落のほか、上水道用鋼管の下落など
全国初か 提供公園に果樹・ハーブ植え地域交流拠点に ポラス 産学民連携の「北本」
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「KITAMOTO SIGNATURE EDIBLE LANDSCAPE」完成予想図
ポラスグループ中央住宅は8月8日、早稲田大学と地域自治会との産学民連携による「エディブルランドスケープ(食べられる景観)」をコンセプトにした埼玉県北本市の分譲戸建て「KITAMOTO SIGNATURE EDIBLE LANDSCAPE」(全22戸)のメディア向け見学会を行った。当日は、プロジェクトに参加している早大リサーチ・イノベーション・センターの岡村竹史上級研究員、同社戸建分譲設計本部設計一部営業企画設計課課長・山下隆史氏、北本市本町3丁目自治会会長・花形俊夫氏、合同会社暮らしの編集室・江澤雄介氏、伊藤ファーム・伊藤和雅子氏、同社戸建分譲さいたま事業部部長・髙橋明氏がそれぞれの思いを語った。
物件は、JR高崎線北本駅から徒歩13分、北本市本町3丁目の第一種低層住居専用地域・第一種住居地域(建ぺい率50%・80%、容積率60%・200%)に位置する全22戸。第1期1次10戸(うち3戸は契約済み)の土地面積は125.52~136.93㎡、建物面積は97.50~104.34㎡、価格は4,590万~5,190万円。完成予定は2025年9月22日。構造は木造2階建(在来工法)。施工はポラテック。
早大との連携は、小規模分譲地をエリアのあちこちに「編み込み、つなぐ」ことで、分譲地自体だけでなく、エリア全体の価値向上を目指す「Interknitted Town」構想に基づくプロジェクト。分譲地の住民と地域の人々が一体となったコミュニティ醸成により、人々のパブリックライフを豊かにしていく試み。
外構には実のなる樹木を植たり、全住戸に家庭菜園となるポタジェ(1.8m×0.6m)を設けることなどで果樹を育て、収穫して食べるエディブルな暮らしを提案する。
また、分譲地内中央に長さ約50mの「PATH」(フットパス)をつくり、40坪の提供公園「PLAZA」とつなぎ、公園には食べられる樹木、約10種のバーブ類や食べられる花を植える。
さらに、分譲地に隣接する約30坪の空き地になっている市有地を「AMU(編む)」として、新旧の居住者が交流できる場として整備する。
見学会の冒頭、岡村氏は「2020年度からプロジェクトをスタートさせた。研究を進める中で、郊外街づくりビジョンとして『Interknitted Town』構想を取りまとめた。相互に(Inter)編む(knitted)という意味で、これまでは大規模開発で街づくりを行ってきたが、これからは既成の市街地の中に小さな分譲地を埋め込んでいくことが大事で、単に埋め込むだけでなく地域の資源、不足する機能を足し、ステークホルダーを巻き込んで編み込み、地域全体の価値向上、住環境を向上させていくことが重要と考えている。
ライバルとしてトヨタの『WOVEN CITY(ウーブン・シティ)』構想があるが、『WOVEN』は豊田織機、つまり織物。我々の構想は、手作りならではの温かさ、柔軟性があって身体にフィットしやすい、解きほぐして修正ができる、再利用できるアナロジーを込めた。理論だけでなく、社会実証化したいと考えていたとき、ポラスさんから提案があって協議をして今日に至った。公園を地域に開く、近隣にある空地も巻き込み、ステークホルダーと一緒にやっていこうという『Interknitted』を体現できるいい事例だと思う。空間的にも社会的にも関係性をデザインしていくことが重要で、理論と実践のキャッチボールをしながら構想をアップデートしていく」と述べた。
続いて登壇した山下氏は「これまでのやり方を超越した分譲地をつくりたいという思いで、スタートさせた。当社初の取り組みだが、全国でも初めてかもしれない。トピックは3つあり、1つ目はEdible(食べられる)を植栽すること、2つ目は公園と道路をつなぐフット・パスをつくったこと、3つめは分譲地に隣接する空き地を取り込んだこと。暮らしの編集室さんと伊藤ファームさんと一緒に今後2年間、様々なイベントを行いコミュニティの醸成をサポートしていく」と話した。
花形氏は「私は半世紀前、20坪の分譲地を購入した。今回新たな分譲地ができることに感慨深いものがある。自治会の加入率は57%だが、新しい住民の方々と一緒になって盛り上げていきたい。かつては我々が花植えをしていた、今は空き地になっている市有地も再利用して街づくりに力を入れていく」と語った。
地元居住者で様々な地域貢献・街づくり活動を行っている江澤氏は「様々な活動をしてきて、地域に対する愛着とか感覚は全く違っていることを常々感じている。今回のAMUの新しい取り組みによって共通言語が生まれることを期待している」と語った。
長野県出身で結婚してから地元に住み、4~5町歩(約4~5ha)の農地で年間150種の野菜を生産している伊藤氏は「暮らしの編集室さんとイベントを一緒に行っていますが、農業体験やイベントを通じ、もともと暮らしている方と新しい住民の方がつながることにお手伝いできることがすごくうれしい」と語り、獲れたての野菜を披露・プレゼントした。
高橋氏は、北極星の意味を持つ「POLUS」をグループの社名にし、地域密着の事業を堅持している同社にとって「北本は『最北端』ではあるが、豊かな自然を生かした街づくりに皆さんの共感を得られたことに心が熱くなった」と締めくくった。
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フットパス

フットパス

提供公園「PLAZA」

ハーブ類がたくさん植えられている提供公園「PLAZA」

市有地の空き地(手前はトライアとして栽培されているサツマイモ)

ポタジェ

左から高橋氏、岡村氏、花形氏、江澤氏、伊藤氏、山下氏
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北本駅から現地まで徒歩13分。記者は人の倍かかるので、タクシーで駆けつけることにした。駅に着いたのは13:20分。見学会開始の13:30分は楽勝だと思ったのがいけなかった。待ち時間を計算しなかったのがいけなかった。20分以上待たされた。会場に着いたときは、関係者のスピーチは半分以上済んでいた。上段の記事は各氏のスピーチは同社から送ってもらったテープを起こしたものだ。
以下の文章は、配布資料を全く読み込んでおらず、各氏のスピーチも聞いていない段階で、いきなり提供公園(PLAZA)に案内されたときの率直な感想を交えたものだ。驚きが伝えられているのではないか。
酷暑・猛暑の中、どうしてどこにでもある、しかもそんなに広くもない提供公園を見なければならないのかと思ったが、関係者の話を聞くうちに、これは凄い取り組みになると確信した。
提供公園-ほとんどすべての開発行為には提供公園を設置することが義務付けられている。開発行為の数だけ提供公園があるはずだ。
提供公園は「都市公園」の扱いを受ける。公園を占用する場合や公園内での物販、イベントを行なう場合は許可が必要だ。さらにまた、「何人も、みだりに…①都市公園を損傷し、又は汚損すること②竹木を伐採し、又は植物を採取すること③土石、竹木等の物件を堆積すること」は禁止されている(都市公園法11条)。可能なのは落ち葉や銀杏などを拾うことくらいしかない(いま話題になっている神宮外苑は都市公園ではなく「都市計画公園」であることに要注意。そして、事業者が整備するのは公園ではなく「広場」)。
ところが、今回の「PLAZA」は果実が食べられる樹木のほか10種くらいのハーブ・花を植え、地域の人も含めて収穫し、イベントなどを行っていくという。法令に照らし合わせればありえないことだ。「AMU」は公園ではないから、少し違うかもしれない。地域住民の自主的な自治活動を支援するために市有地を地域に開放し、野菜の栽培などを許可する大義名分はありそうな気がする。
いずれにしろ、全国の自治体は事業者から提供される、ほとんど利用者がいない「提供公園」の維持・管理に頭を悩ましている。今回の取り組みはその難問解決に一筋の光を灯すことになるかもしれない。

モデルハウス
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岡村氏は「メディアの皆さんに対する留意事項なのですが、大学のスタンス・リーガルチェックとして、消費者の購買意欲を刺激するようなものに大学の名前を使ってはいけないと言われている。私どもが商品にお墨付きを与えるようなイメージでPRはしないで頂きたい」とも語った-このことについては深入りしないが、企業の思惑はともかく、大学の先生方もメディアも単なるプロパガンダ、〝広告塔〟になってはいけないという警句だ。

伊藤氏が披露した獲れたて野菜(オクラ、ニンニク、キュウリ、白ナス、ナス、トマト、タマネギ、宿儺カボチャ、オカワカメ、コマツナ、ピーマン、トウガラシ、カボス、ゴーヤ、エダマメ…)

伊藤氏から頂いた冷凍焼き芋と日光トウガラシ(トウガラシは昔懐かしい本物のトウガラシ。普通のスーパーにはまず並ぶことはない。少し口に含んだだけで数分間は後を引く。カレー、ぺぺロンチーノなどに欠かせない)
「街のシンボルになる」来場者公園との垣根なくしたフージャース「つくば」に感動(2021/4/28)
長野市の公園問題制度疲労の法、希薄な人間関係、報道姿勢…社会課題を露呈(2022/12/13)
相模原市初の「児童公園(街区公園)以外の提供公園第1号」トーセイ「相模原」(2020/8/7)
自然と人と街をつなぐ「BLUE FRONT SHIBAURA アートツアー」 野村不動産

フランシス真悟「Ring of Light」
野村不動産は8月6日、「BLUE FRONT SHIBAURA アートツアー」を開催。アート&カルチャープロデューサー・小林裕幸氏がガイド役を務め、3階エントランスの絵画を描いた作家のフランシス真悟氏がゲスト役となって4か所のアート作品について詳細な説明を行った。午前中の「BLUE FRONT SHIBAURA メディアセミナー」と合わせ1日がかりの取材だったが、とても楽しい1日だった。
「アートツアー」では、3階エントランス正面のフランシス氏の「Ring of Light」、この作品と向き合う形で設置されているベ・セファ氏(Bae Se Hwa)の「Meditative Garden」、3階吹き抜け部分の鈴木康弘氏の「無限大をひらく」、28階エントランスのWOW ink.の「Flowing Presence」が紹介され、15の音で多層的な世界観を表現するサウンドスケープについても説明された。
小林氏は、「設計デザインを担当した槇文彦さんと野村不動産さんから話を聞いたのは2022年。〝これは面白いぞ〟と思った。海や空の自然と人々をつなげるコンセプトに共感した。槇さんの最後の作品になったのではないか(槇氏は昨年6月死去。享年95歳)」と語り、それぞれの作品について説明した。
フランシス氏の「Ring of Light」は、1枚2.6m×2.6mの全5枚の油絵。空の青や海の青を基調に見る角度、時間帯によって刻々と変化する自然を表現している。フランシス氏は「仙厓(1750年~1837年の臨済宗の禅僧で画家)に着想を得た。四角いモノ・建物と丸い自然・人が共生する世界を描いた」と語った。

色は光源・物体・視覚の三要素からなる。記者も油絵を描くが、見る角度で油絵の色が変わることなどありえない。なぜか、フランシス氏に聞いたら雲母を絵具の中に練りこんでいるとのことだった。これで謎が解けた。雲母は見る角度によって色が異なる。フランシス氏は下地に塗ったブルーも含め約1年で仕上げたそうだ。
「Meditative Garden」について小林氏は、「ベ・セファ氏は韓国人アーティストで、芝離宮のランドスケープに着想を得て、オーク材を蒸して流線形に仕上げた唯一無二の作品」と讃えた。細長いオーク材3本をつなぎ合わせたものだが、どうしてこのようなことができるのか、記者は絶句した。

ベ・セファ「Meditative Garden」

鈴木康弘氏の「無限大をひらく」はについて小林氏は、「作品はアルミ製。槇文彦氏が鈴木春信の『雪中相合傘』をモチーフにしたように、この作品も1本の傘に寄り添う2人になぞらえて設計されたエピソードにインスピレーション得ている。ファスナーのGipは同じように見えるが、人も建物も全て異なるのと同じ、鈴木氏の世界観がここに表現されている」と語った。

鈴木康弘「無限大をひらく」

28階の「Flowing Presence」についてプロデューサーの萩原豪氏は、「ここで働く約2万人のワーカーの過ごし方の変化をセンサーが感知し、様々なデータも装置に入れて、海や空も同じように二度と同じ形にはならず、その意味ではワーカーがつくっていくインタラクティブアート」と説明した。この28階は一般の人の入室は不可だが、小林氏は「土曜、日曜を利用してアートツアーも企画したい」と話した。

WOW ink「Flowing Presence」

小林氏(左)とフランシス氏
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先日(8月3日)、三菱地所が行った「石神の丘美術館」所蔵石彫の完成を記念する除幕式を取材し、石彫を制作した作家のケイト・トムソン氏から直接話をうかがったばかりだ。この日もまた、作家・フランシス氏から直接話を聞くことができた。
ケイト氏はイギリス生まれ、フランシス氏はアメリカ生まれの違いはあるが、移り変わる自然と人のかかわりを描いているのは共通する。「アートがそれぞれ主張するのでなく、周囲と共存しているのがここのアートの特徴。海も空も国境を越えてどこかでつながっている」と締めくくった小林氏の言葉が印象に残った。

槇文彦「恵比寿東公園」トイレ
柔軟オフィスは生産性・WB・仕事の先延ばしに好影響永山晋・一橋大大学院准教授(2025/8/7)
「TOKYO TORCH PARK」から石彫アート〝月の恵み〟発信三菱地所×岩手県岩手町(2025/9/4)
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柔軟オフィスは生産性・WB・仕事の先延ばしに好影響 永山晋・一橋大大学院准教授

多田氏(左)と永山氏(BLUE FRONT SHIBAURA TOWER S 28階ラウンジで)
野村不動産は8月6日、「BLUE FRONT SHIBAURAメディアセミナー」を開催し、同社と共同研究を行っている一橋大学大学院ソーシャル・データサイエンス研究科准教授の永山晋氏(43)が、学術誌Scientific Reportsで審査中の「オフィス環境は職場のパフォーマンスに影響を与えるのか? 」をテーマにした論文内容を報告。多様な場所が選択できるオフィス環境(柔軟オフィス)は生産性、ウェルビーイング(WB)、仕事の先延ばしにポジティブな影響をもたらすと語った。
セミナーの冒頭、同社芝浦プロシェクト事業部・多田剛孝氏は「BLUE FRONT SHIBAURA TOWER S」の概要などについて説明し、「専有部の約10%の3,300坪(10,890㎡)の共用空間を用意しており、これほどまでの共有空間を有するオフィスは国内にそうない」とし、約1,500坪(4,950㎡)の28階のラウンジなどを含め、「世界最高水準の圧倒的な共用空間」を強調した。
永山氏との共同研究については、「多様な場所、チョイスがあることで何がよくなるか、具体的に明らかにできればさらに説得力が増すという仮説のもとに、先生にお声掛けした」と説明した。
これを受け、永山氏は学術的な背景として、多様な場所が選択できるオフィス環境(柔軟オフィス)はワーカーのパフォーマンスを高めるのか、ポジティブ、ネガティブのどちらの結果も併存し、実験的手法が限られており、因果の理解も限定的であるとしたうえで、柔軟オフィスがもたらす矛盾を説明しうる3つの要因(①オフィス環境から「資源」をうまく得られるか②個人的特性③ワークスタイル)に焦点を当てフィールド実験を行ったと話した。
実験は、野村不動産の新宿本社勤務社員195名を対象に、新宿本社の固定オフィス勤務要請50名と、浜松町のトライアル柔軟オフィス勤務要請145名に分け、柔軟オフィス勤務と固定オフィス勤務とでは生産性・ウェルビーイング・仕事の先延ばしがどうなるかをBefore&Afterの2度にわたるアンケートにより検証した。
柔軟オフィス勤務要請を行った145名のうち柔軟オフィス勤務を選択したのは94名で、残りの51名は固定オフィス勤務選択した(要請にもかかわらず固定オフィス勤務を選んだ人の気持ちはよくわかる)。
アンケートの結果、柔軟オフィスを積極的に活用した場合のパフォーマンス・スコアは、固定オフィスと比較し、生産性は18.8%、ウェルビーイングは22.3%、仕事の先延ばしは19.8%低い水準となった。
柔軟オフィスでリラックスして仕事をする場所の多様性は生産性と仕事の先延ばしに対してポジティブな影響を及ぼし、集中して作業する場所の多様性も、生産性に対して有意にポジティブな影響を持つことを示唆した。一方で、同僚とのコミュニケーションをする場所の多様性、フォーマルな会議を行う場所の多様性、カジュアルな雰囲気で行う場所の多様性の影響については有意な影響は検出されなかったという。
この結果について、永山氏は、誠実性が高い人、リラックスしながら多様な場所を活用する人にとって柔軟オフィスは有効であると話した。
また、先延ばしは、現在と将来の報酬と労力の評価のバランスによって決定され、資源の低下は、近視眼的思考を引き起こし、とりわけ、将来生じる労力を過小評価し、「計画の誤謬」をもたらすと語った。

BLUE FRONT SHIBAURA TOWER S 28階ラウンジ
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とても興味深いセミナーだった。「世界最高水準の圧倒的な共用空間」を備える「BLUE FRONT SHIBAURA TOWER S」の入居企業の生産性、ウェルビーイング、仕事の先延ばしの数値は劇的に変わるのか。そのBefore&Afterを報告してほしい。
ただ、実験についていくつか分からないことがある。永山氏は「資源」とは認知、社会、構造、物理(ストレス・集中力、人間関係、仕事の自由度、機材の質など)と定義づけており、記者が重要な資源だと考えている価値の可視化が難しい「デザイン」「みどり」「音」「色」「アート」などはどうなっているのだろうか。
もう一つ「誠実性」について。永山氏は、誠実性は心理学のビッグファイブモデルの一つ(他は外向性、神経症傾向、開放性、協調性)で、「柔軟オフィスでは、誠実性が低い人に対してマネジメントの工夫が必要」と話した。
外向性や協調性に欠け、不真面目の権化のような記者はぐうの音も出ないが、28階ラウンジはビッグファイブのいずれも低いレベルにある多種多様なワーカーを受容するような気がするし、環境が全てを決定するものでもないと思う。職住近接の宿舎が与えられ、喫煙室完備の会館も利用できる究極の柔軟オフィス環境を享受できている国会議員の先生方は誠実性に欠ける人ばっかりだ(記者が選挙に行かないのは、そのような人と関わりたくないからでもある)。
〝空と海と緑と〟最高にいいスカイラウンジ「BLUE FRONT SHIBAURA」南棟開業へ(2025/6/13)
髙島屋ハノイ初出店 大規模複合ビル着工/コスモスイニシア ホーチミン市の分譲好調

「Westlake Square Hanoi(ウエストレイクスクエアハノイ)」
髙島屋の連結子会社・東神開発は8月5日、ベトナム・ハノイ市で参画している大規模タウンシップ開発「スターレイクプロジェクト」内の大規模複合ビル「Westlake Square Hanoi(ウエストレイクスクエアハノイ)」の起工式を8月2日(土)に行ったと発表した。
「Westlake Square Hanoi」は敷地面積約17,248㎡。第Ⅰ期の総床面積は約 43,000㎡で、地下1階から6階にハノイ初出店となる髙島屋(百貨店)と専門店からなる商業フロア「Hanoi Takashimaya S.C.(ハノイタカシマヤショッピングセンター)」(35,000㎡)と、7階から10階にはオフィスフロア8,000㎡を備える地下3階・地上10階建ての複合ビル。第Ⅱ期の総床面積は約60,000 ㎡(予定)。

起工式
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「TT AVIO(ティーティーアビオ)」
コスモスイニシアは8月5日、ベトナムの不動産デベロッパーTT Capital Investment Joint Stock Companyと、日本発祥のグローバル不動産会社Koterasu Partners Pte. Ltd.との戦略的パートナーシップのもとで推進中のホーチミン市での分譲住宅開発第1号物件「TT AVIO(ティーティーアビオ)」のORION棟の第1期540戸の予約受付を開始し、7月26日には第1回の予約会を開催したと発表した。
プロジェクトは、現地の中間所得者層をターゲットとした敷地面積約1.6ha、総戸数2,055戸(AVIS棟:1,109戸・30階建て、ORION棟:946戸・37階建て)の2棟構成。昨年から予約受付を開始したAVIS棟は順調に進捗しており、約9か月で、進捗率は約90%に達している。価格は40㎡で750万円(坪62万円)、81㎡で1,500万円(坪61万円)。引き渡し予定はAVIS棟が2027年第4四半期ころ、ORION棟が2028年第4四半期ころ。

予約案内会
隈研吾氏が設計監修 東通グループ ハイグレード賃貸「TOTSU PREMIUM」第一弾

「TOTSU PREMIUM 白金台二丁目(仮)」
東通グループは7月31日、ハイグレード賃貸マンション「TOTSU PREMIUM」シリーズ第一弾となる白金台の二丁目のプロジェクト「TOTSU PREMIUM 白金台二丁目(仮)」の設計監修を建築家・隈研吾氏が手掛けると発表した。
物件は、港区白金台二丁目に位置する敷地面積約614㎡、5階建て全8戸。着工予定は2025年11月28日、竣工予定は2028年1月28日。企画コンサルティングはケン・コーポレーション。
隈研吾氏は、「日本有数の幹線に徒歩で接続する白金台は、かつての上品な高級住宅地という枠を超え、新たな価値を帯びる街へと変化しつつある。斜面地に沿った閑静な住宅地の趣を継承し、前面道路に向けて植栽と石垣を設けることで、都市の中に森のような風景を創出する。各階に石垣・緑・空を感じられるデザインとしつつ、周囲のキャンパスや住宅地、文化財との景観的調和を図るため、ルーバーを用いて建物のボリューム感を繊細に分節することを目指した」とコメントしている。
同社はこれまで、スタンダードな賃貸物件シリーズ「THE TOTSU」を展開してきたが、今回の「TOTSU PREMIUM」は、東京の一等地で“上質な暮らし”の“賃貸”という選択ができる高級レジデンス。
考えさせられる全館空調に関する旭化成ホームズと三菱地所ホームのリリース

「論より証拠のエアロテック」
住友不動産を中心とする既存住宅の「断熱・省エネリフォーム推進タスクフォース」発足式が7月30日に行われたその日に旭化成ホームズが、その翌日に三菱地所ホームがそれぞれ「全館空調」に関するプレス・リリースを発表した。住友不動産のイベントを意識したわけではないだろうが、それぞれ紹介する。
◇ ◆ ◇
7月30日付の旭化成ホームズのリリースは、「全館空調採用者と非採用者の住環境意識・満足度調査」結果を報告したもの。対象となったのは、首都圏在住の30-79歳、10年以内に戸建を新築した人297人(全館空調採用者97人、全館空調非採用者200人)。
調査結果によると、全館空調を採用した理由の第1位は「家中が1年中快適な温度に保たれるから」が51.5%、「清潔な空気環境を確保できるから」が38.1%、「各部屋の温度差が少ないから」が35.1%だった。
一方で、全館空調を採用しなかった理由の第1位は「設置費用が高いから」が49.0%、「光熱費が高いから」が37.0%、「メンテナンスが大変だから」が31.5%だった。
採用者の住まいの満足度は約95%、温熱環境への満足度は約80%と非常に高い数値を示し、温熱環境満足度の差が大きいのは「玄関」「洗面所・脱衣室」「廊下」で、非採用者と30ポイント以上の顕著な差が出た。
現在の住まいの全体的な満足度では、「非常に満足している」と回答した採用者は40.2%、非採用者は16.5%だった。「やや満足している」と回答した採用者は39.2%、非採用者は52.5%だった。「どちらともいえない」「あまり満足していない」「まったく満足していない」と回答した採用者は20.7%、非採用者は31.0%だった。
また、採用者に対する「光熱費が抑えられる」「乾燥しにくい」といった質問に対して、「あてはまらない」「まったくあてはまらない」は18.6%、「乾燥しない」は16.4%となり、全館空調の課題として認識されているとしている。
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7月31日付の三菱地所ホームのリリースは、同社の全館空調システム「エアロテック」を利用している顧客の声の紹介と、それを裏付ける実測データを紹介するWEBコンテンツ「論より証拠のエアロテック」に関するもの。
「論より証拠のエアロテック」のWEBページでは、約10項目(室内温度、粉塵、冷房除湿、冷暖房費、臭気、換気、気流、睡眠、故障のしにくさ、その他)の価値について利用者の声を紹介し、それを裏づける最新の実測データ(エビデンス)を年4回にわたり公開していくとしている。
また、利用者の自宅に設置したセンサーにより、室内の温湿度をリアルタイムで可視化するコンテンツを9月に公開する。
同社は、1995年に「エアロテック」を開発し、現在は同社の新築注文住宅のエアロテック採用率は97.3%に達しているとしている。
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この2社のリリースが明らかにしているのは、全館空調に対する満足度が極めて高いことと同時に、採用者と非採用者の割合はほぼ1:2に留まっていることだ。
「断熱・省エネリフォーム推進タスクフォース」の発足式でも、断熱・省エネ窓は「消費者への情報発信や普及が不足しており、認知度が高くない実情」が指摘された。全館空地用もその良さは理解されているのに、採用者は3人に1人の割合だ。
断熱窓も全館空調も、全体の建築コストに占める割合は最大で10%に満たないはずだが、この壁を乗り越えるためには、その快適性をわかりやすく説明するほかない。
それともう一つ考えないといけないのは、自らの思い通りに建てられるはずの戸建てオーナーは、現在の住まいに対して「どちらともいえない」「あまり満足していない」「まったく満足していない」と回答した非採用者は31.0%、採用者も20.7%いるということだ。
人間の欲望は尽きないし、より優れた家を建てようと考えるから戸建て市場も成り立つのだろうが、非採用者の実に3割以上が築10年もたたないのに満足できないのは悲しむべきだ。
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住まいの快適性は、基本的には広さ-記者は4人家族で30坪(100㎡)が標準だと思う-のほか耐震性・耐火性・断熱性・省エネ性などの基本性能に通風・採光、遮音、ユニバーサルデザイン、天井高、家事動線、空気環境、緑環境…たくさんあり、何を重視するかで人それぞれだろうが、これらを総合的に評価し、費用対効果も含めて可視化(金額換算)できないかをずっと考えている。
そこで、このことをChatに質問した。Chatは、快適性の各要素(断熱性、通風性、家事動線など)を項目ごとにスコア化し、QOL(身体的、精神的、社会的、文化的に満足できる豊かな生活)とLCC(建物の企画・設計から建設、運用、維持管理、解体・廃棄までの全体にかかる費用)を掛け合わせれば、「快適性評価」の設計が可能であり、将来的には住宅評価ソフト(例:ホームズ君、i-Tree、BIMベースのLCCツール等)を使うのも手だと瞬時に答えた。「i-Tree」を盛り込んでいるのがいい。国も今すぐこの「i-Tree」評価制度を採用すべきだ。「緑環境」はZEHと同レベルの価値があると思う。
どこがこの総合的「快適性評価」マトリクスを開発するか。
仕様レベルの引き算でZEH水準は可能手放しで喜べないデベロッパーの対応(2025/8/2)
業界の垣根超えた「断熱・省エネリフォーム推進TF」発足住友不など7社・団体(2025/8/1)
三井不動産 ロジスティクス事業 国内外78施設 約610万㎡ 累計投資額1兆3,000億円

篠塚氏
三井不動産は8月1日、ロジスティクス事業に関する記者説明会を開催し、同社常務執行役員ロジスティクス本部長・篠塚寛之氏は2025年度に6物件の着工を予定しており、国内外の開発施設は78件、総延床面積約610万㎡、累計投資額は約1兆3,000億円に達し、今後もコンスタントに事業を展開していくと語った。
篠塚氏は、2024年度に竣工したのは「Mistui Fudosan Logistics Park(以下、MFLP)仙台名取Ⅰ」「MFLP名古屋岩倉」「MFLP東京板橋」「MFLP横浜新子安」の4物件で、2025年度竣工予定は「MFLPつくばみらい」「MFLP一宮」「MFLP尼崎Ⅰ」「MFLP仙台名取Ⅱ」「MFLP入間Ⅰ」の5物件、2025年度着工予定は「MFLP海老名&forest」「MFLP三郷」「(仮称)淀川区加島物流施設計画」「MFLP京都八幡Ⅰ」「(仮称)MFLP杉戸」「水戸ロジセンター」の6物件と説明。
この結果、竣工済みは58物件約465万㎡、開発中は20物件約145万㎡、合計78物件約610万㎡で、2012年の累計投資額は約1兆3,000億円にのぼると語った。
篠塚氏はまた、「&INNOVATION2030」の長期戦略に基づき、事業戦略は①街づくり型開発、課題解決型開発による付加価値創出②データセンターや冷凍・冷蔵倉庫の開発促進、工場・インフラ設備など事業領域の拡大③三井不動産グループの保有材の活用、グリーン電力の創出などESGへの取り組み強化-の3本柱を推進し、単なる物流施設にとどまらず、①データセンター②BTS 型(オーダーメイド型)物流施設③冷凍冷蔵倉庫④ラボ・研究開発施設⑤賃貸工場など、オフィス・研究開発・ラボといったマルチユース機能を備えた複合業務施設の開発を促進すると語った。
地域社会との共生・連携では、「MFLP船橋」の「MFLPプレミアムフェスタ2024」には来場者約5,000人、「MFLP・LOGIFRONT東京板橋」の「MIRAI FES」には来場者約3,000人が集まった。
事業領域の拡大については、2014年に参入したデータセンター(DC)については、世界のモバイルデータ通信量が今後5年間で年平均23%の成長を遂げると予想されていることを受け、現在の累計投資額約3,000億円を2035年までに約6,000億円に拡大する。「MFIP海老名」では、「MFIP羽田」に続きオフィス・研究施設が入居することが決まっている。また、新規事業「mitaseru」の製造工場を「MFLP船橋」に新設する。
ESGへの取り組みでは、「MFIP海老名&forest」には建物構造の一部に木材を採用し、三井不動産グループが所有する北海道の森林の木材を構造材や内装・仕上げ材に使用している。

「MFLP船橋」

「MFIP海老名&forest」
野村不動産 3年後の物流施設60棟・延床365万㎡・投資額8,000億円(2025/5/31)
都内最大級の物流施設 23区希少の工専立地三井不・日鉄興和不「東京板橋」竣工(2024/10/3)
「物流施設」=「嫌悪施設」=「倉庫」なのか三井不ロジスティクス記者説明会(2024/7/21)
並のマンションはるかにしのぐ三井不フラッグシップ「MFLP海老名Ⅰ」満床稼働(2022/9/21)
「TOKYO TORCH PARK」から石彫アート〝月の恵み〟発信 三菱地所×岩手県岩手町

「石神の丘美術館」所蔵石彫の完成を記念する除幕式(「TOKYO TORCH PARK」で)
岩手県岩手町と三菱地所は8月3日、東京都千代田区の「TOKYO TORCH PARK」内に、岩手町の「石神の丘美術館」所蔵の石彫作品の設置・完成を記念する除幕式を開催した。両者のパートナーシップ協定に基づくもので、東京駅前から日本の文化・魅力を発信する地方創生の取り組みの一環。当日は、岩手町町長・佐々木光司氏、三菱地所TOKYO TORCH事業部長・上田寛氏、作品を制作した岩手町在住のケイト・トムソン氏ら関係者が参加して、地方創生・文化交流を促進することを誓いあった。
除幕式の冒頭、佐々木町長は「当町は、岩手県北の北上川の水源地に位置する人口11,000人の農業の町。石神の丘美術館は32年前(1993年)に野外彫刻美術館として開館し、5年前にリニューアルした。作品を通じ〝花とアートの森〟の当町の魅力を東京から発信していく」と挨拶した。
続いて登壇した上田氏は「TOKYO TORCHは“日本を明るく、元気にする街”をビジョンに掲げており、ここから地域の魅力を発信していく。広場空間(PARK)は広さ約7,000㎡。今回のアート作品展示はその第一弾。関係人口の創出にもつながることを願っている」と述べた。
石彫作品を制作した作家のケイト氏は、次のように語った(ケイト氏が英語で書いた文章を、夫で浮島彫刻スタジオを主宰する彫刻家・片桐宏典氏が日本語に訳し、それをケイト氏がローマ字で認めたものなので、ご夫婦の合作でもある)。
私は、豊かな自然に囲まれた岩手町に住んでいます。季節の移り変わりや、日が昇り月が出て星が夜空に光り、そんな素晴らしい風景にいつも大きなインスピレーション受けてきました。
私の作品は、人間の姿や風景を抽象的な形で表現しています。身体的、文化的、そして社会的な空間における関係性を探求しています。光は命の形を表現しています。それは、私たち一人ひとりの特別な何か、そして本質的な何かです。
私は大理石を作品によく使います。石は大地の長い時間を記憶にとどめています。石は時間を超越します。そして、触る感触を楽しめる作品になります。大理石の美しい透明性が周囲の光を捉えて彫刻の中に広がり、朝晩の変化や季節の移り変わりを表現しています。
この作品の名前は「Selēnē(セーレン)」です。「Selēnē」名前は、ギリシャ語の「Σελήνη」に由来し、それは光輝き、煌めきを意味します。月の恵みは、農業において最も重要な神の一人です。月の恵み「Selēnē」は白馬のチャリオットが空を駆け巡り、太陽の反射光を夜の空いっぱいに与えるのです。
私の大理石の彫刻は、この「Selēnē」のように、周囲の光を彫刻の中に取り込んで、命の輝きを表現します。岩手の美しい里と魅力がそこに反映されていることを願っています。

「Selēnē(セーレン)」

左から佐々木氏、上田氏、ケイト氏
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作品は、岩手町在住の作家・ケイト・トムソン氏がイタリア産大理石を用いて制作した石彫りで、作品名は〝月の恵み〟を意味する「SELENE(セーレン)」。寸法はL100cm×W48cm×H178cm(台座含む)。
作品についてケイト氏は、「数週間の休憩をはさみ、毎朝、石にあいさつし、会話を交わしながら約3か月で仕上げた。イタリア産の大理石はきめが細かく、微細なエッジなどを表現するのに適している」と語った。

ケイト氏と作品

「TOKYO TORCH PARK」(中央から右下の白っぽいものが作品)
全国1,741市町村を走破した写真家・仁科氏の仮囲いアート地所「TOKYO TORCH」(2022/11/2)
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三菱地所「TOKYO TORCH」第一弾「常盤橋タワー」完成緑の量と質に感動(2021/7/27)

