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 日本政府観光局(JNTO)は5月21日、2025年4月の訪日外客数は前年同月比28.5%増の3,908,900人となり、過去最高となったと発表した。また、2025年1月の3,781,629人を上回り、単月としても過去最高を記録したとしている。

 春の桜シーズンで前月に続き多くの市場で訪日需要が高まったこと、アジアの一部市場や欧米豪市場ではイースター休暇に合わせて海外旅行需要が増加したことなどが主な要因で、東アジアでは中国、香港、欧米豪では米国、豪州を中心に訪日外客数が増加した。


 

 

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左から三浦氏、和泉氏、柳川氏、石塚氏

東京建物は5月21日、高度金融人材育成施設「FIAN(フィアン)」の開所戦略発表会を開催し、オックスフォード大学や東京大学、シンガポール国立大学アジアデジタル金融研究所などと連携し、東京を起点としたグローバルエコシステムの強化と、国際金融都市・東京の競争力強化に貢献する「AIと金融の未来研究会」を設けた背景、狙いなどを説明した。

発表会で同社代表取締役副社長執行役員・和泉晃氏は、同社が参加組合員として事業参画している「呉服橋プロジェクト(八重洲一丁目北地区第一種市街地再開発事業)」の先行施設としてグローバル金融システムのプレーヤーと連携を取りながら企画運営する施設として「FIAN」を開設し、第一期(2025年度)の「AIと金融の未来研究会」にはSMBC日興証券、みずほフィナンシャルグループ、商工組合中央金庫、三井住友銀行、大和証券など大手金融機関など8社がプラチナ会員として参加すると説明。賛助会員を含めた会員は3年後には300社に拡大すると語った。

AIと金融の未来研究会」座長の東京大学大学院経済学研究科教授・柳川範之氏は、オンライン、ネットの世界だけでは新しいオープンイノベーションは生まれないとし、「交流を通じて国内外の最先端の知見を活用できる高度金融人材を育てるのが研究会の大きな柱の一つ。もう一つは、縦割り構造の壁を打破すること。金融機関同士、あるいは金融庁、日本銀行、国土交通省の担当者などと話しあう機会などないのが現状。今後は横連携を進めないと大きな発展は望めない。研究会ではお互いが学び議論しあうことで、ネットワーク効果とか新しい技術が生まれることを期待している」と述べた。

NTTデータ経営研究所・石塚昭浩氏は「このような取り組みはわが国ではほぼなかった」と、来賓として挨拶した東京都産業労働局国際金融都プロモーション推進担当部長・三浦知氏は「都が推進している『国際金融都市・東京』構想2.0と皆さまの取り組みは目指す方向が一致している。大変期待している」とそれぞれ話した。

施設は、地下鉄日本橋駅直結(東京駅から徒歩6分)、東京建物日本橋ビル11階の約443㎡。最大70名収容のセミナー・イベントスペースのほかシェアオフィス(個室4室、会議室1室、コワーキング約25席)から構成。

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実寸大の4畳半の畳をモチーフにしたエントランスのアート(畳は井草を使用し、中央の鏡は緑、赤、青に変化する)

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受付カウンター(植物は本物)

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ラウンジ

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竹筒に本物のカンパニュラ、アジサイなどを活けているラウンジ(ソファの後ろはフェイクグリーン)

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 AIと金融はもっとも苦手で縁遠い分野だ。しかし、AIを活用しないと企業も社員も生きられない世の中になるだろうということは容易に想像できる。三井不動産は、現在のDXの年間投資額200億円を2030年には350億円に拡大すると発表したし、大和ハウス工業が2019年に立ち上げたデジタルコンストラクションPJの人員は51名だったのが、現在は268名に増やしているのも聞いた。

 今回の発表会で注目したのは、わが国の金融機関の後進性と、金融機関に限ったことではないが、縦割り社会・組織の弊害についてだった。

配布された資料には「NTTデータによると、2024年時点で世界の金融機関の約69%が生成AIを導入済または試験運用中である一方で、日本国内金融機関では、既に生成AIを活用している企業は31%、施行段階を含めると58.1%に留まっている…海外と比較して〝実装〟のフェーズに課題がある可能性が高い」とある。金融機関ですらこの程度だ。全業種ではどうか言うまでもない。

縦割り社会・組織の弊害が論じられたのはバブルがはじけたあたりからだ。それまでグローバル企業ランキングで上位を独占していたわが国は、その後、凋落の一途だ。その原因の一つに硬直した縦割り社会・組織にあると記者は考えている。

柳川氏はこの縦割り社会・組織の壁に挑戦すると話した。大和ハウスは今年41日付で、縦割り組織に横ぐしを入れる大幅な機構改革を行っている。世の中が劇的に変わる予感がする。

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「呉服橋プロジェクト」現場

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施行中の「呉服橋プロジェクト」(左は三菱地所「常盤橋タワー」)

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「常盤橋プロジェクト」の北側の現在(首都高速が取り払われ、日本橋川が再生されるのは2040年)

DXとCEが世の中を劇的に変える 大和ハウス「業界動向勉強会<建設DX篇>」(2024/12/12

驚嘆 2030年の年間DX投資額350億円に拡大 三井不「DX VISION 2030」策定(2024/8/5

 

 

 

 LIFULLが運営する不動産・住宅情報サイト「LIFULL HOME'S」は5月19日、ニュースレターを公表。6月はプライド月間」&「外国人雇用啓発月間」であることから、2019年に立ち上げたLGBTQ、高齢者、外国籍、生活保護利用者、シングルマザー・ファザー、被災者、障害者などの「住宅弱者」向けサイト「FRIENDLY DOOR」の事業責任者・龔軼群さん(キョウ イグン)が「住宅弱者」問題について解説している。

 龔さんは、「住宅弱者」がたくさんいる背景について、「わが国の借地借家法では、正当な理由なく立ち退きを迫れないため、リスク回避の貸し渋りが起きやすいことが要因の1つ」とし、「住宅弱者」と呼ばれる人に対して理解があり、相談に応じてくれる不動産会社を検索することができる「FRIENDLY DOOR」を立ち上げたと説明。同サイトへの参画不動産店舗数は、当初の589店から2025年5月には6,485店と11倍に増加したと報告。約370万人の在留外国人、10人に1人の割合とされるLGBTQなどの住宅弱者を受け入れることは約444万戸の空き家解消にもつなげられるとオーナー・不動産会社の理解を求めている。

 龔さんは1986年、中国・上海出身。5歳から日本で暮らす。2010年に新卒でLIFULLに入社。家族や自身が国籍を理由に日本での住まい探しに苦労した経験から「住宅弱者」の問題に気づき、2019年、住宅弱者にフレンドリーな不動産を検索できるサービス「「FRIENDLY DOOR」を立ち上げ、責任者に。NPO法人Living in Peaceの代表理事を務める。

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 記者はもう40年昔から、悪しき商習慣にしがみつく賃貸業界を批判してきた。訳の分からない「礼金」は{Room Charge}として外国人から徴収していると聞く。

 住宅確保要配慮者の入居を拒まない「住宅確保要配慮者に対する賃貸住宅の供給の促進に関する法律(住宅セーフティネット法)」の登録住宅数は激増しているが、そのほとんどは大東建託が管理する賃貸住宅で、住宅確保要配慮者専用住宅は2023年12月末時点で5,778 戸(登録住宅の0.7%)しかない。

 「住宅弱者」に留まらず、あらゆる階層に対しても居住支援を行わなければならない普遍的な課題でもあるにも関わらず、関係者ですら居住支援の意味が理解されておらず、摂南大学教授・平山洋介氏が指摘するピースミール・アプローチ=対症療法的手法は改善されていないのが現状だ。

 LGBT対応については、コスモスイニシアのリノヘーションマンション「センチュリー中野南台」を見学し、記事にしているので参照していただきたい。

セーフティネット登録住宅90万戸の96%は1社に集中氷解した疑念と深まった謎(2024/3/28)

左利きの数ほどいるLGBTのニーズ満たすコスモスイニシアのリノベ「中野南台」(2022/1/28)

 

 ケイアイスター不動産は5月15日、2025年3月期決算を発表。売上高3,425億円(前期比21.0%増)、営業利益172億円(同51.9%増)、経常利益151億円(同49.3%増)、純利益88億円(同31.4%増)と増収増益。在庫調整を含む積極的な販売を進めた結果、売上高は過去最高を記録し、粗利率は12.3%(前期11.5%)と回復した。ROFは15.5%。

 セグメント別では、分譲住宅事業は売上高3,228億円(前期比19.5%増)、営業利益192億円(同35.9%増)、計上戸数は8,767戸(同12.2%増)。

 注文住宅は売上高69億円(前期比26.9%増)、営業利益38百万円(同95.2%減)、計上戸数は358 戸(同0.6%減)。グループ入りした新山形ホームテック社・TAKASUGI社を連結し、売上が拡大したが、2社の企業結合の影響による売上原価の増加等により営業利益は前期比マイナスとなった。

 次期業績予想は、売上高3,700億円(前期比8.0%増)、営業利益230億円(同33.3%増)、経常利益200億円(同32.2%増)、純利益120億円(同35.4%増)を見込む。年間配当は200円(前期150円)の増配を予定。

 

 LIFULL(ライフル)が運営する不動産・住宅情報サービス「LIFULL HOME'S」は5月15日、未婚者の理想の住宅についてインターネットによる調査結果をまとめ発表した。対象者は首都圏の20~40代の未婚男女(スクリーニング8,277名、本調査626名)。

 LIFULL HOME'Sに登録されているシングル向け中古マンション(ワンルーム、1K、1DK、1LDK、2K)の問い合わせ割合を見たところ、東京23区では41.6%になっており、需要の高さがうかがえるとしている(1都3県は26.1%)。

 結婚願望については、「実家暮らし」の人の「結婚願望なし」は40.4%に上っている(「実家暮らしではない」人の数値は公表されていない)。

 既に物件を購入している人に対し物件種別を聞いたところ、結婚願望なしでは「中古マンション」(37.05%)が最も多かったのに対し、結婚願望ありは「新築戸建て」(33.5%)が最多となった。

 既に物件を購入している人に対し重視したポイントを聞いたところ、「特にない/分からない」と回答した割合が結婚願望ありは11.8%だったのに対し、結婚願望なしは28.6%だった。

 最も選択率の高かったポイントは結婚願望ありが「駅からの近さ」(42.9%)で、結婚願望なしでは「家の広さ、間取り」(32.3%)だった。また、結婚願望の有無で乖離が大きいのは「駅からの近さ」(差異11.6pt)、「縁(えん)のあるエリア」(差異10.4pt)、「災害への耐性」(差異9.7pt)となっている。

 既に物件を購入している人に対し妥協できないポイントについて聞いたところ、結婚願望の有無に関わらず「電車以外の交通手段(バスなど)を利用する」「徒歩分数が15分以上かかる」(結婚願望あり:58.6%、結婚願望なし:52.1%)が最多となった。

 既に物件を購入している人に対し、「月収のうち住宅ローンの返済がどの程度を占めているか」を聞いたところ、結婚願望ありだと「2割以上3割未満」が最も多く39.2%になったのに対し、結婚願望なしでは「1割以上2割未満」と「2割以上3割未満」が同率の32.6%となった。

 「結婚願望がない」と回答した人のうち、物件購入者と物件購入検討者に購入(検討)理由を聞いたところ、物件購入者の最多は「特にない」(37.0%)だったのに対し、物件購入検討者は「自分のマイホームを持ちたい」(40.9%)「老後に住み場所を確保したい」(39.8%)となっている。

 調査結果について、LIFULL HOME'S総研チーフアナリスト・中山登志朗氏は「国の統計調査では『単独世帯』と表記されるおひとりさま=一人暮らしの世帯は、2000年の1,291万世帯から2020年には2,115万世帯へと824万世帯(増加率63.8%)に増加し、全世帯数に占める割合も38.0%に達しました。国立社会保障・人口問題研究所によれば2050年には単独世帯の割合は44.3%まで増加すると推計されています。今後も単独世帯が増加し続けることを念頭に、おひとりさまがより安心・安全に長く暮らせる住宅、そして自然にコミュニティ参加ができるソーシャル・アパートメント型の分譲住宅が日本でも普及・拡大していくことが求められます」とコメントしている。

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 未婚男女を対象にした、結婚願望と住まいについてのアンケートはとても面白いが、アンケート結果からは、はっきり言って何もわからないというのが記者の感想だ。そもそも20代から40代をひとくくりにまとめて質問することが適当かどうか。男性と女性とでも住宅取得意欲は全然異なるはずだ。もう少しきめ細かく調査していれば違った結果が出たのではないか。

 小生は若い人の考え方はさっぱりわからないが、単身女性が積極的に住宅取得に動いた1990年代半ばに30~40代の女性に取材したことがある。マンション価格が下落し、銀行も融資をしたからだ。そのころの結婚願望がないという人はまれだった。愛するに値する男がいるかどうかだった。住宅を取得する最大の理由は老後の備えだった。生活利便施設が充実していることと、夜間の安全性を重視する人が圧倒的に多かった。

 今後の住宅市場を考えると、都心部は坪単価1,000万円以上になる。準都心部や郊外の〝駅近〟マンションは坪単価500万円になるのではないか。ファミリーもそうだが単身者の住宅購入は難しくなる一方だ。

 賃貸住宅は相対的にレベルが低く、契約条件も厳しいので、マンションを買った方がいいと考えるが…中古マンションの住宅ローン減税の「控除期間」や「限度額」は新築並みにすべきだと思う。中山氏がコメントしているソーシャル・アパートメント型の分譲住宅については、共用施設が充実しているものは新築も中古も面積要件を30㎡以上にしていいのではないか。

 


 

 

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左からSUPER STUDIO取締役副社長COO兼CPO・花岡宏明氏、林氏、高波氏、三井不動産スポーツ・エンターテイメント本部商業施設運営一部長・渡辺誠氏

 三井不動産とSUPER STUDIOは5月16日、戦略的資本業務提携の契約を締結したと発表した。コマースビジネスにおけるオムニチャネルサービスの進化とイノベーションの創出を目指すもので、三井不はSUPER STUDIOが行う第三者割当増資による新株式発行の割当先となり、これまでの出資と合わせSUPER STUDIOは三井不の持分法適用会社となる。

 発表会に臨んだSUPER STUDIO代表取締役社長CEO・林紘祐氏は「今後は両社でオムニチャネルサービスのさらなる進化とイノベーションの創出を目指し、三井不動産と共に日本のコマースDXを牽引する存在として、新たなプロダクトやサービス開発なども視野に入れ、成長を続けてまいります」とコメント。

 また、三井不動産執行役員イノベーション推進本部ベンチャー共創事業部長・髙波英明氏は「SUPER STUDIOは、当社のオムニチャネル戦略を実現する上で、顧客体験の向上に必要な機能開発、実装における課題に対してのスピーディーな解決力、デジタル技術を含めた高い開発力、当社戦略への共感・提案力を持つ重要なパートナーです。この度の戦略的資本業務提携を通じ、両社のこれまでの取り組みをより深化させ、今後さらなる協業推進や事業展開、当社の様々なアセットを活用した新サービスの創出などを検討し、ともに成長してまいります」とコメントした。

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左から花岡氏、林氏、高波氏が履いていた白のスニーカー(ネットで調べた。小生の革靴より高い値段が付いている商品もあった)

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 SUPER STUDIOは同日、三井不動産及びグローバル・ブレインが共同で運営するスタートアップ投資事業「31VENTURES-グローバル・ブレイン-グロースI事業」、ALL STAR SAAS FUND、きらぼしキャピタルなどを引受先とした第三者割当増資により約17億円の追加資金調達を実施し、これによりエクイティ性資金による累計資金調達額は約101億円になったと発表した。

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 Eコマースの名前だけは知っている。中古本はもっぱらアマゾンで買う。かみさんもネットショッピングをよく利用しているようだ。見たくもないのにテレビショッピングが大音量でCMを垂れ流している。しかし、小生はどのような業界か市場か、まったく興味はない。完全な門外漢だ。

 今回の取材は、話を聞いても分からないので見送ろうかと思ったのだが、誘いがあった取材は断らないというのが小生の取材姿勢だ。何か新しい発見があるかもしれないと考え出席した。たくさんの記者の方が詰めかけており、関係者を含めると50人はいたはずだ。

 発表会に登壇した方々の話も予想通りちんぷんかんぷん。わかったのは、オンライン、オフラインの垣根はなくなり(オムニチャネルと呼ぶことを初めて知った)、リアル店舗とECサイトの融合が加速度的に進んでいるということだ。

、SUPER STUDIOは全く知らなかったが、MIYASHITA PARK内の白スニーカーを展開するD2Cブランド(この言葉も初めて知った)「GO WITH WHITE(現:DOUBLEW)」は当初売り上げ目標の倍を達成し、「信じられない売り上げ」「ヒアリングから実装までめちゃくちゃ早い」(トークセッションでのモデレーター・槇正宗氏)などと、業界人を驚かせているようだ。

 よくよく考えてみれば、マンション販売現場もリアルとECの使い分けが進んでいる。大手デベロッパーを中心に販売事務所を設けないところが激増しているのがいい例だ。モデルルームを設けないで売るなど小生は信じられないが、これが当たり前になっている。営業利益率が飛躍的に高まっている大きな理由の一つにもなっている。

 具体的事例としては、野村不動産の「インテリアオンラインサロン」がある。同社グループ3社(野村不動産、野村不動産ソリューションズ、野村不動産パートナーズ)の会員15.7万人を対象に、「プラウド」マンションモデルルームや契約者の自宅に届けた納品事例写真から家具を探し購入できるようにしたものだ。「プラウドギャラリー武蔵小杉」では、モデルルームに設置されている家具・調度品・食器類がQRコードをかざして購入できるようになっている。

 同業他社では、「三井のすまいLOOP」「三菱地所のレジデンスクラブ」の会員数はそれぞれ30万人を突破している。文字通りデベロッパーが〝ゆりかごから墓場まで〟を売る時代に入っているということだ。

野村不動産グループ会員限定の家具販売サイト立ち上げ(2024/1/16)

5社ブランドとの連携がいい野村不の常設「プラウドギャラリー武蔵小杉」(2022/6/25)

若い人で溢れかえる「立体都市公園制度」を活用した三井不「MIYASHITA PARK」(2020/9/6)


 

 

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「meedo(みいど)」(手前は小田急バスのターミナル)

 小田急バスとブルースタジオは5月15・16日、なりわい賃貸住宅の第2弾「meedo(みいど)」(全13棟)が完成したのに伴う関係者・メディア向け完成内覧会を実施した。小田急バスのターミナル(終点)で、1低層の建設規制を巧みに利用し、地域に開かれた施設にしたのが特徴だ。シンボルの国分寺崖線からくみ上げた水を池に注ぎ、さらに遊歩道に沿って設けたせせらぎに流し、水はまた地下に戻す演出が見事。賃料は相場より3割高いそうだが、8戸が契約済みでリーシングも順調に進んでいる。断熱性能Ua値0.46を確保している。

 物件は、JR中央線三鷹駅南口から「晃華学園東」行き小田急バス28分「晃華学園東」バス停隣接、または京王線つつじヶ丘駅北口から「深大寺」行き京王バス7分「晃華学園」バス停徒歩数分、調布市深大寺東町2丁目の第一種低層住居専用地域、第一・二種中高層住居専用地域に位置する敷地面積約1,774㎡、建物は木造2階建て延床面積約299㎡のA棟(住居5戸・店舗1軒)、延床面積約498㎡のB棟(住居8戸)。賃料は、住居専用タイプは約72㎡で21.2万円(坪賃料約9.7千円)、店舗可のなりわいタイプは約53㎡で19.3万円(坪賃料11.8千円)。工期は令和6年5月~令和7年3月。事業主・貸主は小田急バス、建築設計監理はブルースタジオ、施工はジェクト。

 内覧会で小田急バス取締役不動産ソリューション部長・下村友明氏は「モビリティとコミュニティを掛け合わせた地域価値創造型のプロジェクトで、『hocco(ホッコ)』に続く第2弾。地域防災と共助がテーマ。太陽光発電システムを利用し、地下50mの井戸水を汲み上げ、製氷機で凍らせ、氷はかき氷に使用する」と話した。

 ブルースタジオ専務取締役/クリエイティブディレクター・大島義彦氏は「当社は10年以上前から100以上の自治体と地域創生の取り組みを行ってきた。今回のプロジェクトはその経験を生かしたもの。1低層などの住居系用途地域の再生・活性化が社会課題になっているが、なりわい賃貸住宅はソーシャルビジネスのモデルケースになるはず」と語った。

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「meedo(みいど)」エントランス部分(外壁は屋久島杉)

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遊歩道(左)とせせらぎ

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井戸(左)と水の量をペットボトルで測る下村氏

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池で泳ぐメダカ(記者の小さい頃は農業用水で泳ぐメダカを掬って食べた)

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下村氏(左)と大島氏

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 「hocco(ホッコ)」と「meedo(みいど)」についてはこれまでも記事にしているので、参照していただきたい。

 完成した「meedo(みいど)」は、地域レジリエンス機能のシンボルとして設けた井戸(深井戸)が最高に素晴らしい。1日24時間、365日稼働させるとのことだ。池にはメダカが泳いでいた。

 飲めるのかどうか、下村氏に聞いたら、「大丈夫。試験の結果、大腸菌はいないことが分かった。ミネラルが豊富で、コーヒーを淹れる水には適さないそうだが、水質検査を行い、かき氷にも利用する」とのことだった。試飲もさせてもらった。無味無臭、普通の水だった。

 1日当たりどれくらいの井戸水を汲みあげるのか聞いた。機転を利かした下村氏は500ml入りの空のペットボトルを持ち出し、一杯になるまでの時間をスタッフに計らせた。7.5秒で一杯になった。

 記者の計算が間違っていなければ(Chatでも確認したので間違っていないはず)、年間にすると2,102,400lになった。2lの水をスーパーで買うと約120円だそうだから、約1億2,614万円の価値があることが分かった。

 井戸を掘るのにいくらかかったかわからないが、メンテナンス費用はそれほど掛からないはずで、居住者や施設利用者らの心を癒し、地表温度を下げ、さらにまた水を地下に戻す仕掛けの利用価値は1億円をはるかに超えるはずだ。(この水の量を東京都の上下水道料金に換算すると約89万円だとChatは計算した。これが高いか安いかはわからない)

 1低層の建築規制についても一言。記者はこのあと、パナソニックホームズの分譲戸建て「パークナードテラス南荻窪 景邸」(23戸)を見学取材した。取材後、京王井の頭線富士見ヶ丘駅まで徒歩20~22分の表示だったので歩くことにした。途中で一服し、タバコを吸いコーヒー、酒でも飲もうと思ったからだ。

 ところが、周辺は1低層なので休めるカフェや居酒屋など1軒もなく、道に迷ったために駅に辿り着くまで1時間近くかかった。へとへとに疲れた。調整区域の一号店舗と同じように、1低層でのカフェや〝生業(なりわい)〟を可能にするよう法律を改正すべきだと思う。

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バス停留所の名前もこの日から「晃華学園東」に「晃華学園東」に「「meedo」が加わり「晃華学園東 meedo」に変更になった

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居住専用の2回からは生産緑地の借景が望める(居室内の床は3ミリのナラ材、窓は高断熱の樹脂サッシ)

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マンホールトイレ(普段は倉庫に保管されている)

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なりわい賃貸「meedo」イメージ(ホームページから)

小田急バス×ブルースタジオなりわい賃貸第二弾「meedo(みいど)」開業へ(2024/10/27)

2024年グッドデザイン賞不動産各社が受賞ブルースタジオ・はちくりはうす金賞(2024/10/16)

地域の歴史・文化を継承し、コミュニティ育むブルースタジオ練馬区「種音(たね)」(2024/5/12)

裏山の借景活かし断熱等級6クリアブルースタジオ賃貸住宅「SUNKA(サンカ)」(2023/12/26)

爛漫の春満喫「hocco(ホッコ)」イベントに1000名超小田急バス×ブルースタジオ(2022/4/2)

ブースタジオ小田急電鉄の社宅再生リノベ「ホシノタニ団地」完成(2015/6/26)

ブルースタジオ 木のぬくもりが伝わる「青豆ハウス」完成(2014/3/10)

 

 

 

 

 飯田グループホールディングスは5月15日、2025年3月期決算を発表。売上高14,596億円(前期比1.4%増)、営業利益804億円(同36.0%増)、当期利益491億円(同35.9%増)、純利益506億円(同36.3%増)と増収増益。営業利益率は前期4.1%から5.5%へ改善した。平均価格は3,130万円(同124万円増)、完成在庫は21,619戸(同5.0%減)となった。

主力の戸建分譲事業の計上戸数は38,627戸(前期40,493戸)、売上高12,091億円(前期比0.7%減)。各社の計上戸数(前期)、売上高(前期比)は次の通り。

・一建設    10,153戸(前期10,277戸) 売上高3,058億円(前期比1.6%増)
 ・飯田産業   6,221戸(前期6,166戸) 売上高2,291億円(前期比4.5%増)
 ・東栄住宅   4,747戸(前期4,719戸) 売上高1,793億円(前期比4.1%増)
 ・タクトホーム 5,281戸(前期5,522戸) 売上高1,772億円(前期比0.1%増)
 ・アーネストワン9,524戸(前期10,449戸) 売上高2,377億円(前期比7.6%減)
 ・アイディホーム2,681戸(前期3,340戸) 売上高 790億円(前期比11.8%減)

マンションは、計上戸数1,946戸(前期比206戸増)、平均価格は4,707万円(同743万円増)、売上総利益率は19.1%(同2.1ポイント減)。

次期業績予想は、売上高15,780億円(前期比8.1%増)、営業利益853億円(同6.0%増)、当期利益770億円(同3.6%増)、純利益510億円(同0.6%増)を見込む。

 

 

 

 マンション管理業協会は515日に行われた恒例の記者懇親会で、同協会と不動産情報サービスのアットホームが連携し、横浜市立大学の「マンション管理適正評価制度の情報開示が市場価格に与える影響」に関する研究を支援すると報告した。

アットホームは、同協会から提供を受けたマンション管理適正評価の登録情報を「不動産情報サイト アットホーム」に202211月から掲載している。今回の研究は、中古マンションの購入者側の情報の不足、情報の非対称性が著しい現状に着目し、同制度の情報が価格に与える影響を可視化するというのが目的。

同様の調査・研究は昨年4月、横浜市立大学(国際教養学部・齊藤広子教授)と同大(データサイエンス学部・鈴木雅智准教授)が行っている。オール満点の★5つのうち3以上のマンションは評価を取得していない物件と比べ価格は高く、11%の価格プレミアムが生じていると報告している。今回の調査・研究はその第2弾。

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 同制度は20224月にスター。良好なマンション管理が市場で適正に評価されるよう★の数(満点は★5つ)で〝見える化〟するのが目的だ。3月末の登録件数は8,250件となっている。

 この日の同協会の報告を受け、記者はてっきりアットホームの物件情報サイトに掲載されている★が付いているマンションは、近傍同種の物件と比較して価格が高いのか低いのかすぐ分かるものだと思った。

 ところがそうではなかった。調査・研究の結果報告は1年くらい先で、個別物件の価格がどのような評価を受けたかは公表されない可能性が高い。

 これにはがっかりした。学者・先生が★の多寡を数値的に処理し研究するのはいいことだが、調査期間が1年だとすれば、調査に要する時間とエネルギーをお金に換算したら多額に上るし、しかも、その結果報告はマンション購入検討者には届かない。

 いま必要なのは、★が付いたマンションを増やすことで、★の数が多いマンションほど市場で高い評価(価格)を受けていることを伝えることだ。

 学者・先生の研究を待たなくても、中古市場に精通した不動産流通会社の担当者なら★がついているマンションの属性、質がどのようなものかすぐ分かるはずで、近傍同種の物件との価格差も瞬時にはじき出せるはずだ。

 その担当者がはじき出した査定価格が適正かどうかの根拠となっているものの一つにレインズデータがある。レインズ情報は登録している不動産会社しか利用できず、消費者など一般の人がどのようなテータが搭載されているか知ることはできない。記者がある不動産会社でちらっと見た限りでは、成約価格の履歴もわかる。まさに〝打ち出の小槌〟だ。

 今回の同大学の調査・研究も、このレインズデータを利用できればいいのだが、もレインズデータの扱いは厳しく、以下のような規制がある。

 (1)会員(不動産会社)は、レインズ情報を、購入や売却等を検討する顧客への物件紹介、また取引価格を設定する根拠として明示すること等の不動産取引を成立させるため以外の目的で利用することはできません。レインズ情報を用いたデータベースや不動産検索サービス等を第三者に提供する行為や、レインズ情報を直接顧客に検索・閲覧等させるようなサービスを提供する行為は目的外利用に該当します。

(2)会員は、レインズ情報を、媒介行為その他の宅地建物取引業の用に供する目的以外の目的で利用し、利潤を得ることはできません。また、利潤を得ていない場合も、上記(1)の目的以外の目的で同情報を外部に提供・開示すること自体が、レインズ利用規程第14条第3項及びレインズ利用ガイドラインに違反します。

このように、レインズ情報は不動産会社が独占的、排他的に利用できるものだ。情報の非対称性がこれほどはっきり明示されている事例はほかにあるのか。同大学もレインズ情報にはアクセスできないはずだ。

だが、しかし、先にも書いたように仲介会社は、レインズデータに頼らなくても、独自のデータから★付きマンションの価値(価格)判断は瞬時にできるはずだ。登録件数が少ない今だからこそやるべきだと思う。同制度が世の中に浸透し、みんな★5つか★4つになったら、情報の希薄化が進み、価値判断の材料にならなくなる。

マンション管理適正評価 ★5つは11%のプレミアム 横浜市立大・齊藤教授らが報告(2024/4/2

 

 

 ナイスは5月14日、2025年3月期決算を発表。売上高2,430億円(前期比7.6%増)、営業利益46億円(同5.1%増)、経常利益43億円(同0.6%減)、純利益28億円(同31.7%減)となり、マンションなどの住宅事業が増収増益となった一方で、為替差益の減少などにより営業外収益が減少したことから経常利益はほぼ横ばい、前期は固定資産売却益24億円を計上していたため当期は特別利益が減少し、純利益は減益となった。

 セグメント別では、建築資材は売上高1,830億円(前期比7.7%増)、営業利益22億円(同21.3%減)。建材・住宅設備機器の売上が増加した一方、輸入材相場が軟調に推移したことにより減益となったほか、販管費が増加した。

 住宅事業は売上高507億円(前期比11.4%増)、営業利益35億円(同23.5%増)。計上戸数は636戸で、内訳はマンション363戸(新築211戸、中古152戸)、一戸建て273戸。

 次期業績予想は、売上高2,600億円(前期比7.0%増)、営業利益48億円(同3.7%増)、経常利益44億円(同2.2%増)、純利益30億円(同4.5%増)を見込む。年間配当は72円(前期は65円)の増配を予定。

 


 

 

 

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