後藤太一+リージョンワークス「経営戦略としての都市再生」関係者必携の好著

(提供:リージョンワークス)
「第16回 不動産協会賞(2025年刊行分)」を受賞した3作品の一つ、後藤太一+リージョンワークス著「経営戦略としての都市再生:チームによるエリアマネジメントの実践と手法」(学芸出版社、A5変判・272頁)を読んだ。受賞理由の「福岡、神山、渋谷、福井で都市の経営を30年実践してきた実務のプロが…知見を示す内容は、まちづくりの現場で役立つヒントが詰まった、実践者のための指南書となる一冊」であるのは間違いない。都市再生、街づくり・地域活性化に取り組むすべての関係者必携の好著だ。
読むことを決めたのは、2026年4月16日に行われた同賞表彰式で同協会理事長・吉田淳一氏(三菱地所会長)が「今回は特に不動産業界に深く関わるさまざまなテーマの課題について、示唆に富んだ著作が選ばれた。どれも中身の濃い素晴らしい著作」(不動産流通研究所WEB「R.E.port」)と述べ、書籍の帯には馬場正尊氏(建築家/OpenA代表)と藻谷浩介氏(地域エコノミスト)の〝絶賛〟メッセージがあったからでもあるが、何よりも「福岡、神山、渋谷、福井で30年、まちの経営を支えた実務のプロが導く戦略・組織・事業のつくり方」のうたい文句に引き付けられ、また、あれやこれやのデータをかき集め、同業の学者・研究者の論文で自論を〝補強〟する、ありきたりの学術論文ではないと確信したからだ。
読み始めたのは、「この本は、まちづくりやエリアマネジメントに取り組むデベロッパー、鉄道会社、自治体などにお勤めの方、飲食店や集会施設を含めて人が集まる場づくりをしている方、まちづくりの仕事に関心を持つ学生や実践しているコンサルタントにぜひ読んでいただきたい。同時に、まちに関心を持つ、さまざまな方に読んでいただけるよう、どこから読んでも、気になる章だけ読んでも、あるいは(主にⅢ部は)参考書のように都度参照していただいて大丈夫なように、アラカルトの構成にもなっている。さあ、新たなる希望と武器を得て、都市に出て行こう」(「はじめに」19p)という呼びかけに従い、第Ⅰ部「ケーススタディ」の章末に紹介されている、「現場の手触り感や体温が伝わる」(19p)の座談会からだった。
この選択は正解だった。福井の座談会で後藤氏は「これからの福井の物語をみんなで紡いでいきましょう」と締めくくっているが、この言葉がストンと腑に落ちた。同著にある「貿易や戦争における日本とアジアの玄関口であり続けた福岡が、その発展史を未来志向で伸ばしていく必然性に、関係者がストンと腹落ちしたのである」(215p)と同じ感覚だ。
あらゆる人を巻き込み、その地域ならではの歴史や文化を織り込みながら街を再生し次世代に継承していく活動は、まさにその地域の綿や繭などの天然資源をよりをかけて糸にし、自然由来の草木などを用いて得も言われぬ色に染め上げ、それを縦糸と横糸にして丁寧に織り込み、丈夫で長持ちする布に仕上げる「紬」そのものだ。小さいころ、祖母がカラン、コロンと音をたてながら蓆を編み、昔話を聞かせてくれた記憶を、この書籍は呼び覚ませてくれた。
「物語を紡ぐ」ことの重要性については、スーザン・ジョージ著「これは誰の危機か、未来は誰のものか」(岩波書店・荒井雅子訳)で、変化を実現するため必要な「6つのM」が提示されている。つまりMoney(資金)、Management(マネジメント)、Media(メディア)、Mission(使命)、Motivation(意欲)、Myth(神話・物語)」が参考になる。スーザン氏はこの「6つのM」の中で「Myth(神話・物語)」がもっとも重要だと述べている。
もう一つ、ストンと腑に落ちた座談会での会話がある。「複眼的なメンバー構成と、組み合わせが多様にある柔軟さ、そしてトリガーを引く人が複数いる体制があることは大きい」(71p)と、松岡恭子氏(スピングラス・アーキテクツ代表取締役)は述べている。
この「複眼的なメンバー構成」はとても重要なことだと思う。徳島県神山町プロジェクトのワーキンググループ(WG)を立ち上げる際に「WGは役場と民間とそれぞれ14名ずつの計28名で構成された。役場職員はさまざまな課から、民間人は町内で生まれ育った人と移住者がバランスするように配慮し、男女比も半々に近づくようにした」(78p)結果、「町民・町内バスツアー」の参加者は延べ1,000人を超えている」(102p)。同町の人口は約4,500人だから、ものすごい人数だ。
「複眼的」で思い出すのは、令和4年10月に亡くなった千葉大学名誉教授・小林秀樹氏(享年68歳)の「複眼の視点」だ。小林氏は2010年11月のフォーラムで「『縦割り制度』を見直し、私たちの暮らしの実態に近づけようとする複合・混合・連携・協働・総合・合築・中間などの言葉で表現される試みを『複合』という言葉に代表させて『複合の可能性を追及しよう』」と語った。
小林氏に関する記事は何本か書いたが、いま検索したらアクセス数は1万件近いものもあった。小林氏には多くのファンがいたということか。惜しい方を亡くした。
ケーススタディ座談会のあと、第Ⅱ部「フレームワーク」、第Ⅲ部「メソドロジー(方法論)」を読んだ。書き出すと止まらないので詳細は省くが、データ収集による予習が重要、各自治体が公表するデータはCSVにすべき、自分の目で街を観察すること、東京を物差しにした論議は視野狭窄に陥りやすいこと、どの都市でも中心地から半径2㎞の範囲に個性的な地区が隣り合っていること、見えない情報は個別のインタビューで補うこと、大規模なシンポジウムよりも、皆で対話するセミナーなどのほうが、人数が少なくても共感が得られる…とし、総括として図示されている日本のエリアマネジメント実務に必要なスキルセットはとても参考になる。
4市のケーススタディは飛ばし読みした。〝100年に1度〟の再開発で沸く渋谷では、「MIYASHITA PARK」は何度も取材(飲む目的もあるが)した。「渋谷川」と「玉川上水旧水路緑道」も歩き、課題(都市公園もそうだが、利用・歩きたくなる仕掛けが圧倒的に欠ける)も見つけた。
他の都市再生プロジェクトは、メディアなどが報じている以外のことは知らない。福岡は、近年では数年前に2度取材しただけだ。神山は一度も行ったことがない。そもそも徳島は大歩危・小歩危を電車の中から眺めただけだ。福井は、水上勉の出身県なので好きな県ではあるが、永平寺に行ったことしかない。知らないことは書かないのが記者の基本姿勢だ。

後藤氏(提供:リージョンワークス)
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神山町について。神山町は今年1月、「【第3期】まちを将来世代につなぐプロジェクトの策定について」を発表している。2016年に開始した創生戦略「まちを将来世代につなぐプロジェクト(つなプロ)」が10年の節目を迎えたことから、これまでの取り組みを整理し、2026年度から2030年度までの5年間を戦略期間とする第3期として策定したものだ。
しかし、同町の人口動態や財政状況を見ると、前途は容易ではない。令和7年度の人口は4,529人(前年度比65人減)。内訳は出生9人、死亡116人(自然減107人)、転入169人、転出128人(社会増41人)。転入は多いが、死亡・転出を埋めるには至っていない。
令和7年度予算は71.1億円で、町税4.4億円、繰入金2.1億円などの自主財源は3.0億円、自主財源比率は43.4%だ。財政力指数は0.2で、全国市区町村の中でも下位にランクされている。
書籍にも登場するリージョンワークスのメンバーで、神山町に移住してプロジェクトの主要メンバーを務める森山円香さんを含め、頑張れというほかないのだが…。
投稿によると、森山さんはいま、京都大学の大学院に通っているそうだ。片道5時間の道のりは全然苦にならないという。最近、ひよこを飼い始めたとある。森山さん、鶏は4~5羽くらいだと毎日家族分の卵を産みますよ。鶏小屋は近所の人が作ってくれるはず。雄も交えたほうがいい。〝コケコッコー(早く起きろ)〟とけたたましい声で鳴くのは雄だけ。飼育代はそんなにかからない。フンは肥料になる。

神山町ホームページから
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エリアマネジメントについて一言。この嚆矢は一般社団法人大手町・丸の内・有楽町地区まちづくり協議会のはずだ。1998年2月、 「ゆるやかなガイドライン」を策定し、発表したのが走りだ。
同協会は表に出ることはほとんどないが、三菱地所の取り組みなどを通じてずっと取材してきた。何がすごいかといえば、メインストリートの都道・丸の内仲通りのイベントだ。都道の占用(使用)許可は年間約3.2万件あるが、大半は道路工事関連だ。イベントなどの件数は公開されていないが、申請資料作成は大変なはずだ。それでも仲通りは訪れるたびに何らかのイベントで使用されている。車が通っている光景などほとんど見たことがない。もう廃道にしてはどうかと思うほどだ。
もう一つ、まだエリアマネジメントなる言葉がなかった時代に、街づくりをコントロールしていたのが、記者が〝奇跡の街〟と呼ぶ山万の「ユーカリが丘」だ。事業に着手したのが昭和46年。その後、50~60年代に入ってからか、他の事業から撤退し、退路を断って「ユーカリが丘」などの街づくり・開発中心に切り替えた。市場の好不況にかかわらず住宅の年間供給量は200戸くらいに絞り、人口動態を日々チェックし、高齢化が進むと若年層向けの住宅供給比率を高め対応した。街ですべてが完結するよう、それこそ〝ゆりかごから墓場まで〟の施設を整備した。ここもエリマネの見本のような街だ。
後藤太一+リージョンワークスと学芸出版社にお願いがある。この書籍をこれでおしまいにするのではなく、続編を出版していただきたい。出版されたのが2025年9月だから、この5年後の2030年あたりがいい。PDCA(Plan-Do-Check-Action)だ。各プロジェクトはどうなったのか。座談会に登場した方々でまた語り合っていただきたい。シリーズ化すれば、これまでにない人・街・文化を紡ぐ書籍になるはずだ。
その際には、2025年5月に発刊された「永山祐子作品集 建築から物語を紡ぐ」(グラフィック社)とまではいかなくとも、カラー版にし、各氏の顔写真ももっと大きくしてほしい。今回の書籍の粗を探すとすれば、学術書に多いA5変判であるからか、四六判のブックカバーに収まらず、各ページの余白は上下左右とも約1cmしかないことだ。
めっちゃ楽しい三菱地所など「仲通り綱引き大会2025」ソニー生命 2年ぶり4度目V(2025/5/22)
壮大な街づくりの一環 501㎡の「新国際ビル」路地裏を多目的空間にリノベ三菱地所(2022/5/27)
旭化成ホームズ・松本吉彦氏「一緒に登山…」故・小林秀樹千葉大名誉教授を語る(2023/8/5)
富裕層の心揺さぶるタカラレーベン創業50周年記念「福岡天神」約1年で完売(2023/2/4)
公園が旅の目的になるわが国初のPFI事業三菱地所他「光と風の広場」開業(2022/3/22)
期待の大きさの分だけ深い失望「渋谷川・古川の河川再生」現地を歩く(2020/10/5)
若い人で溢れかえる「立体都市公園制度」を活用した三井不「MIYASHITA PARK」(2020/9/6)
平成の田園調布になるか 1区画200坪の街づくりつくば市の「春風台」(2015/5/15)
奇跡の街〟山万「ユーカリが丘」で新たな試み(2008/7/31)
〝奇跡の街〟山万「ユーカリが丘」で「電気バス社会実験」出発式(2009/4/24)
「理想の間取りは普通の間取り」 小林秀樹・千葉大大学院教授(2014/1/22)
〝複合〟でつなぐ地域の暮らしと福祉「もう一つの住まい方推進協議会(AHLA)」フォーラム(2010/11/29)
大和ハウス 分譲型木造賃貸「MOKURIE(モクリエ)」全国展開

「MOKURIE(モクリエ)」
大和ハウス工業は5月7日、分譲型木造賃貸住宅「MOKURIE(モクリエ)」を2026年5月11日から全国展開すると発表した。外装材に地産材を活用したオリジナルルーバーを使用し、施工は地域工務店に依頼し、住まい手を対象とした現場見学会を行うことなどで、地域の林業振興と雇用創出・経済循環にも貢献する。
「MOKURIE(モクリエ)」の外装材には地域の間伐材を活用したオリジナルルーバーを採用し、10~15年の周期でルーバーを交換することで木材活用サイクルを実現するとともに、施工は地域工務店に依頼することで、地域の林業と木材加工業、建設業における雇用創出と経済循環を創出し、持続可能な地域経済の構築に貢献する。
あわせて、住まい手に地域の山を身近に感じてもらうために、林業の現場見学会や植樹体験なども案内する予定。
建物は、高断熱化、太陽光発電システム、LED照明、高効率空調などを導入することでZEH-Mに対応。石調仕上げの「DOMA(土間)」、フローリングや畳調仕上げの「ENGAWA(縁側)」を採用し、リビング天井高は3mを確保する。
販売対象は全国(北海道、沖縄は外観・仕様が異なる)で、事業形態は分譲賃貸・固定プラン、規模・構造は木造軸組工法2階建て重層長屋。
分譲型木造賃貸住宅は大東建託も力を入れており、両社のシェア争いが注目される。
「MoN Takanawa」世界的建築賞「Prix Versailles(ベルサイユ賞)」リストに選出

「MoN Takanawa:The Museum of Narratives(モン タカナワ: ザ ミュージアム オブ ナラティブズ)」
隈研吾氏が外装設計を、品川開発プロジェクト(第Ⅰ期)設計共同企業体(JR東日本建築設計・JR東日本コンサルタンツ・日本設計・日建設計)が内装設計を担当している「MoN Takanawa:The Museum of Narratives(モン タカナワ: ザ ミュージアム オブ ナラティブズ)」がユネスコによる世界的建築賞「Prix Versailles(ベルサイユ賞)」の「The World's Most Beautiful Museums 2026(世界で最も美しいミュージアム2026)」リストの一つに選出されたと、施設を運営する一般財団法人JR東日本文化創造財団が5月4日発表した。
リスト選出について、隈氏は「今までのミュージアムでは絶対に得られなかったような『自由』を獲得する」「都市に緑を復活させる試みであるだけではなく、都市に自由を復活する挑戦」と、共同企業体は「これまでにないミュージアムを創りたいという想いをもつ関係者との対話を重ね、この場を実現できたことに感謝します」と、世界ベルサイユ賞機構事務総長・Jérôme Gouadain氏は「世界の新設ミュージアムの中でひときわ存在感を放っています。この卓越した文化コンソーシアムが都市に溶け込む様は、サステナブルな建築の実現における野心的かつ深くインスピレーションを与える好例」とそれぞれコメントしている。
日本のミュージアムの選出は、2024年の下瀬美術館(広島県大竹市)に続く2館目。「世界で最も美しいミュージアム 2026」には「MoN Takanawa」を含む世界7施設が選出されており、最優秀賞、内装特別賞、外装特別賞は2026年末に開催される授賞式で発表される予定。
令和7年度の住宅着工戸数71.1万戸 前年度比12.9%減 マンション21.2%減 国交省
国土交通省は4月30日、令和7年度の建築着工統計調査をまとめ発表。新設住宅着工戸数は711,171戸で、前年度比12.9%減となり,昨年度の増加から再びの減少。利用関係別では、持家195,111戸(前年度比12.6%減)、貸家は308,906戸(同13.5%減)、分譲住宅は200,563戸(同12.6%減)。分譲住宅の内訳はマンション82,881戸(同21.2%減)、一戸建住宅115,200戸(同5.9%減)となった。建築工法別では、プレハブは88,669戸(同5.5%減)、ツーバイフォーは88,284戸(同10.8%減)。
首都圏は、持家42,353戸(同9.1%減)、貸家129,226戸(同4.5%減)、分譲住宅89,896戸(同17.1%減)。
首都圏分譲マンションは36,706戸(前年度比31.5%減)。都県別内訳は、東京都18,019戸(同39.2%減)、神奈川県10,744戸(同20.6%減)、埼玉県4,332(同11.6%減)、千葉県3,611戸(同34.9%減)。
首都圏分譲戸建ては51,208戸(前年度比3.8%減)。都県別内訳は東京都16,226戸(同2.8%減)、神奈川県13,353戸(同5.5%減)、埼玉県11,898戸(同8.9%減)、千葉県9,731戸(同4.4%増)。
令和8年3月の総戸数は63,495戸(前年同月比29.3%減)。内訳は持家16,659戸(同7.4%減)、貸家27,678戸(同35.2%減)、分譲住宅は18,530戸(同21.7%減)となった。
樹林地に定量的基準はあるのか 新宿区は「10㎡に1本の割合」仙川崖線を歩く

「仙川崖線」
皆さんは「樹林地」をご存じか。「沼沢」「河川」「田畑」などとともに日常使う言葉だが、では「樹林地」の定義を聞かれたら答えられる人はどれだけいるか。
なぜこんなことを冒頭に書くか。実は一昨日(4月26日)、東京大学名誉教授・石川幹子氏による「樹林地とは? 」と題するオンラインセミナーが行われた。趣旨には「明治神宮外苑の建国記念文庫の杜は『樹林地ではない』と定義され、伐採されました。この定義を適用すると明治神宮内苑の杜も、『樹林地ではない』となり、極論をすれば伐採が可能となります。本セミナーでは、この論理を学術的、法的かつ政策的に検証し、『虚偽の構造』を明らかにします」とあった。記者も視聴申し込みしたのだが、時間を間違えて聴き逃してしまった。
なので、石川氏が何を話されたのかわからない。おそらく、神宮外苑再開発に関して、新宿区が風致地区に指定されている建国記念文庫の森の樹木伐採は違法であることを〝実証〟されたのだと思う。
さて、では「樹林地」とは何か。言葉の意味はともかく、都市計画法ではどうなっているか調べた。「樹林地」の言葉は1か所しか使われていない。良好な居住環境を確保するための地区整備計画で「現に存する樹林地、草地等で良好な居住環境を確保するため必要なものの保全に関する事項」を定めることができるとしているのみだ。
また、国土交通省「都市緑地保全法運用指針」には、「『樹林地』とは、当該土地の大部分について樹木が生育している一団の土地であり、樹林には竹林も含まれる」とし、「(都市計画)基本計画が対象としている緑地は、都市において『樹林地、草地、水辺地、岩石地…良好な自然環境を形成しているもの』であることから、基本計画においては、法に規定されている各種制度のみならず都市公園、風致地区、生産緑地地区、保存樹・保存樹林等都市における緑地の保全に資する施策を広く展開することが望ましい」としている。定量的な数値は示されていない。
これらを受け、「新宿区における東京都風致地区条例に基づく許可の審査等に関する基準」は「(風致)区域内に1,000㎡以上の一団の樹林地がある場合は、その50%以上を残存させるよう指導すること」と定めている。
ところが、新宿区は令和6年10月25日付「明治神宮第二球場解体工事等のための木竹の伐採許可通知書」で「(建国記念文庫の森を含む)申請区域に一団の樹林地は存在しない」と認定。その根拠として「樹林地とは一般的に平均高さ5m以上の樹木が10㎡に1本の割合で存する300㎡以上の土地」とし、建国記念公園の面積は約4,711㎡で樹木本数は135本なので、10㎡当たり0.28本となり、「10㎡当たり1本」の樹林地に該当しないとした。
この決定を不服とし、2023年7月、住民らが新宿区長を相手取り、樹木伐採は違法とし、区の許可取り消しを求めて東京地裁に提訴した。裁判は継続中。
令和8年3月6日に開かれた東京地裁の意見陳述で原告は「樹木伐採許可書を見た時に、『建国記念文庫は樹林地ではないので、風致地区条例の新宿区の審査基準で定められている、木を半分残すようにと事業者に対する行政指導の対象とならない』と書いてあり、私は驚愕しました(略)新宿区の担当課に聞いてみると、『川崎市の定義』によると、(樹林地は)『平均高さ5m以上の樹木が10㎡に1本以上の割合でまとまって存する300㎡以上の土地をいう』というものです(略)今回、この疑問を東京大学名誉教授の石川幹子先生にお伺いしたところ、先生は川崎市の環境審議会委員を10年以上にわたり務められ、部会長として法定計画である『緑の基本計画』の策定にあたられ、都市緑地法に基づく特別緑地保全地区の指定も20カ所以上、行ってこられましたが、この定義は一度もないということでした(略)先生は鎮座百年の明治神宮内苑調査の副座長も務められており、内苑の樹木調査を行っておられました。平成25年の樹木数は、21,139本(高木)、樹冠投影面積は、計測の結果、64haでしたので、10㎡当たりの樹木数は、0.3本でした」と述べている。


仙川崖線
◇ ◆ ◇
一昨日(4月27日)、調布市の特別緑地保全地区に指定されている「仙川崖線」を歩いた。「10㎡に1本」を念頭に、樹林地はどのようなものかを確認するのが目的だった(昔よく通った駅前の飲食店に寄る目的もあったのだが…)。樹林地にはシラカシ、クヌギ、コナラなどの高木が生い茂っていた。仙川では近くの保育園児、小・中学生などが制作した数千匹もの鯉のぼりが気持ちよさそうに泳いでいた。
仙川崖線内の樹木の数は、目視した限りでは10㎡(3坪)に1本の割合には達していないと思った。意外だったのは、植わっている樹木ほどではなかったが、枯死木の株がたくさんあったことだ。(写真参照)
そこで翌日(4月28日)、調布市役所に問い合わせた。目視した通りだった。仙川崖線の面積は約10,500㎡、樹木数は約370本とのことで、10㎡当たり0.35本だった。「10㎡当たり1本」とする樹林地の解釈について、市の担当者は「そのような視点で樹林地を見ていない。いかに既存の緑を保全するかが重要」と話した。
仮に、樹林地を「10㎡当たり1本」にしたら、調布市だけでなく、全国の樹林地は半減どころか、3分の1にもならないのではないか。「新宿区緑の実態調査報告書」第9次によると、令和3年時点で「区内の100㎡以上の樹林は1,761箇所、面積合計は1,581,190㎡、1箇所当たりの樹林面積は898㎡」とある。同報告書でも神宮外苑の建国記念文庫の森も「樹林地」として図示されている。
裁判の行方は分からない。新宿区の対応が合法となれば、この「10㎡に1本」が風致地区や緑地保全地区の樹木伐採の基準になる可能性がありそうだ。

仙川で泳ぐ鯉のぼり


電信柱のように強剪定された国道・甲州街道の街路樹
「グラングリーン大阪」 「うめきたの森」今秋に開園 三菱地所など9社JV

「うめきたの森」
三菱地所を代表企業とするグラングリーン大阪開発事業者JV9社は4月23日、「グラングリーン大阪(GRAND GREEN OSAKA)」内の「うめきた公園」(約4.5ha)の全体開園に先駆け、2026年11月に「うめきたの森」(約0.9ha)を早期開園すると発表した。
「うめきたの森」は、2025年3月までに開園・開業した「うめきたサウスパーク」と対をなす「うめきたノースパーク」内の西側エリアに位置。水都大阪の歴史を踏まえ、幅約10m、落差約3mの滝など約1,400㎡の水景を整備する。
生物多様性の取り組みでは、既に観測されている30種(鳥類10種、昆虫類20種)の生物を56種に増やす計画。来園者への提供サービスとしては、一般社団法人うめきたMMOが先行開業エリアで展開している参加型プログラム「うめきたPUBLIC SCOOP」を「うめきたの森」にも拡張し、飲食店舗「AOI NAPOLI OMBRA(仮称)」を開業するなど、プロジェクトのコンセプト「"Osaka MIDORI LIFE"の創造」~「みどり」と「イノベーション」の融合~の更なる深度化を目指す。開園と同時に、南北街区を繋ぐ全長350mの「ひらめきの道」が全面開通する。
「うめきた公園」は面積約4.5ha。整備主体は大阪市・UR都市機構、整備手法は防災公園街区整備事業(一部、土地区画整理事業)。整備後、大阪市に移管予定。基本設計は日建設計・三菱地所設計、実施設計は日建設計。デザインリードはGGN、ランドスケープ設計は日建設計、照明デザイナーは内原智史デザイン事務所、サインデザイナーは井原理安デザイン事務所、サインプロジェクトマネジメントはメック・デザイン・インターナショナル、施工は大林組・竹中工務店。


「グラングリーン大阪」南館 21日オープン 23日までの来街者70万人超(2025/3/22)
〝負けたらあかんで東京に〟返上「グラングリーン大阪」南館3/21オープン(2025/3/17)
時とともに成長する「うめきた公園」美しい「JAM BASE」先行街びらき(2024/9/4)
「うめきた公園」事業者は自画自賛でも大阪市の指定管理者評価の評点は77点(2024/9/4)
「グラングリーン大阪」9月6日まちびらきうめきたMMOが公園指定管理者に決定(2024/2/21)
築48年「原宿」事務所・店舗 リファインニング建築で新築並みに再生 青木茂建築工房

「ダイアナ神宮前ビル」
青木茂建築工房は4月23日、築古の建築物の構造躯体を残しながら、建築コスト、CO2を大幅に削減し、新築と同等の機能を有する建築物に再生するリファイニング建築手法を採用した「ダイアナ神宮前ビルリファイニング工事」解体工事現場見学会を行った。敷地が狭いため、見学者を4サイクル各30人(合計120人)に制限したが、申し込みが多く、約140人が参加した。
冒頭、同社会長・青木茂氏は、「このプロジェクトは三井不動産さんの紹介。従前建物は、階段室などにスペースが取られているスキップフロアが多く、テナントビルにするのは課題があったので、フラットにする提案をしたところOKとなった。大工事になったが、この種の工事は経験があるので大丈夫。珍しい工法なのでしっかり見学していただきたい」と挨拶した。
続いて同社設計チーフで一級建築士の川村航大氏が工事概要などについて以下の通り説明した。
ビルオーナーは、8階建てのビルに建て替えることを考えたそうだが、敷地の一部が住居系用途地域に指定されており、日影規制を受けるため現在と同等のボリュームの建築は不可能で、ペンシルビルにしかならないことが判明したため、同社のリファイニング建築が採用された。
既存建物は、地下1階から2階までは階段室などに多くのスペースが割かれているスキップフロアになっており、各フロアの室内形状も凹凸が多く、貸しビルとして汎用性に欠ける課題を抱えていた。
そのため、縦動線を根本的に見直し、集約化と効率化を図ることでバリアフリーを実現し、共用部の充実、テナント区画を整形な平面に再構成。既存スラブ/梁を解体するとともに新たなスラブを新設している。
また、既存建物は平成19年に耐震改修済みだったが、再検査の結果、耐震補強を施す必要性があったことから、塔屋や雑柱を撤去して軽量化を図った。補強計画は第三者機関から耐震評定書を取得し、耐用年数については日本建築センターから今後100年超の評価を得ている。確認済証を再取得する予定。
既存建物「ダイアナ神宮前ビル」は原宿交差点に近い一等地。東京メトロ原宿駅から徒歩7分、渋谷区神宮前1丁目に位置する敷地面積約572㎡、地下1階地上4階建て延床面積約2,260㎡。建ぺい率90.40%、容積率395.07%。昭和53年(1978年)竣工。用途は事務所/店舗(自社ビル)。施工は日本建設。総合企画は三井不動産。

解体工事現場

天井


青木氏(左)と同い年の東京都立大学名誉教授・深尾精一氏

川村氏
◇ ◆ ◇
川村氏が最初に「築48年」と話したとき、日影規制はすでに施行されていたのではないかと考え、川村氏に質問した。川村氏は「日影規制の施行は昭和52年(1977年)11月で、当該建物はその数か月前に建築確認が下りており、既存不適格建築物となった」と説明した。
建て替えた場合は日影規制を受け、敷地条件などからして希望通りのビルは建てられないことはよくわかった。リファイニング後の延べ床面積は従前とほとんど同じだが、スキップフロアをなくし、フラット化を実現したことで賃貸面積を確保できているということもよく理解できる。
ただ、どこが大工事なのかは、専門的知識がないので全然わからないし、他の取材も入っていたので途中で退席した。多くの関係者(建築業界だけでなく、金融機関も多いはず)が駆けつけたように、リファイニング建築はいまもっとも注目されているテーマのはずだ。これまでの記事も再録する。青木氏は『建築の魔術師』だ。
丹下健三が設計「船の体育館」解体始まる リファイン建築・青木茂氏「極めて遺憾」

青木氏(「ダイアナ神宮前ビルリファイニング工事現場見学会」会場で)
古い建築物を残しながら、新築並みの機能を有する建物に再生するリファイニング建築を提唱している建築家・青木茂氏(78)は4月23日、「ダイアナ神宮前ビルリファイニング工事現場見学会」会場で、丹下健三が設計した旧香川県立体育館(高松市)の解体工事が4月10日に着手されたことについて、次のようにコメントした。
「香川県知事を長く務めた金子さんは文化を大事にされてきた。丹下さんが設計した旧香川県立体育館はその一端。県民に大きな影響を与えた。国立競技場と並んで文化的価値がある建築物。建物を解体するのではなく、民間のお金で買い取って、再生しようというわれわれの提案が受け入れられなかったのは極めて遺憾。県民の声を無視する、今の知事は何を考えているか解せない」
青木氏はまた「この建物(ダイアナ神宮前ビル)は築50年で、建て替えた場合は現在と同じボリュームの建築は不可で、貸しビルとしてリフォームしても構造的に課題も多いことから、われわれの提案が採用された」と語った。
「ウィキペディア(Wikipedia)」によると、金子正則(1907年-1996年)は「イサム・ノグチや猪熊弦一郎らの芸術家と交遊があり、1958年(昭和33年)の香川県庁舎(現・東館)建設にあたっては猪熊の助言で丹下健三に設計を任せ、壁画を猪熊が制作している。また、知事在任中に香川県文化会館や香川県立丸亀高等学校武道館を設計した大江宏や、芦原義信、浅田孝らの建築家とも交流があった」としている。
4月10日付共同通信は「世界的建築家、故丹下健三氏が設計した旧香川県立体育館(高松市)について、地震による倒壊の危険性を理由に解体準備を進めてきた県は10日、工事に着手した。文化的価値が高いとして地元建築家らでつくる団体が昨夏以降、県に利活用に向けた協議に応じるよう求めていたが、実現しなかった」「旧体育館は1964年完成。曲線を描く特徴的な外観から『船の体育館』として親しまれたが、屋根落下の危険性が判明し2014年に閉館した」と報じている。解体費用は約8.5億円。
リファイニング建築は、リフォームやリノベーションとは異なり、既存建築物の構造躯体をそのまま残し、耐震補強など現行法に適合させ、建て替えの約60~70%のコストで建物の再生・長寿命化を図る手法。CO2削減にも大きな効果がある。
わが業界も学ぶ点多い 星野佳路氏とスタッフやり取り 星野リゾート「プレス発表会」

星野氏(同社提供、この日の服装ではない)
星野リゾートは4月22日、「星野リゾート オンラインプレス発表会2026春」を行った。大半は同社が運営しているホテルブランドの紹介だったが、同社・星野佳路代表と同社スタッフのフランクなやり取りがとても面白く、同社の企業姿勢、ミッション、目指す方向がよく理解できた。同社がどうして伸びるのか、わが業界も学ぶ点が多い。
敷地面積が約10万㎡の国の重要文化財「旧奈良監獄」を活用したプロジェクト「奈良監獄ミュージアムby 星野リゾート」も紹介された。4月27日に開館する博物館は年間100万人の来館者を見込む。6月に開業するホテル「星のや奈良監獄」の客室48室は全てラグュアリーホテル仕様で1泊147,000円から。
テーマは「自由」だという。これがまた素晴らしい。ある意味では、「自由」を奪うのが法律であり、「自由」を貫くために法を犯し、「自由」など全くない、ややもすると死刑に至る監獄に収監される、罪深い愚かなわれわれ人間の根源を問うという。1泊14.7万円(ネットで検索したら1泊1人、35,574円〜)で「自由」が満喫できるのは高いのか安いのか…。
監獄(ゲッタウェイ)が舞台の小説はたくさん読んだ。そのものずばりの吉村昭「破獄」(新潮文庫)もいいが、記者の一押しは加賀乙彦「宣告」(新潮文庫)だ。(高輪ゲートウェイは必見)。
環境庁によると、「観光立国推進基本計画」に基づく歴史的資源を活用した観光まちづくりは、令和7年度までに300地域に拡大し、取組地域の高付加価値化を目指す面的展開地域を50地域展開するとしている。
ホテル市場について星野氏は、「インバウンドの伸び率は鈍化傾向にあり、踊り場に差し掛かる場面もある」としながら、「必要なのは、集客エリアを分散するマーケティング」と話した。劇的に宿泊客が増加した「谷川岳」などを紹介するとともに、「出雲大社」について、商売繁盛の神=ビジネスプロスペリティ(Business prosperity)にしてはどうかと提案した。
これは、わが伊勢神宮にも当てはまる。伊勢市の人口はどんどん減少しており、空き家率は10%をはるかに超え、飲食街は〝シャッター通り〟どころか廃墟と化している。参拝者はお祈りだけして素通りし、鳥羽や志摩方面に流れていく。どこにもない歴史・文化などの資源を生かし切れていない(駅周辺に喫煙所があるのは、神が住む外宮だけというのは皮肉。豊受大御神は鷹揚なもので、宗派を問わないし、無神論者も極道も受け入れる。商売繁盛だろうが家内安全、夫婦和合…なんでも可だ。だから〝神さん〟とあがめられるのだろう)。
星野氏はまた、ホテルは宿泊前の「予約」に課題があるとし、同社が独自に開発した宿泊予約システム「FleBOL(フレボル)」を2027年には全施設に導入すると話した。
記者もそう思う。仕事であれ私用であれ、「喫煙」が絶対条件だが、探すのは大変だ。ホテル紹介サイトはたくさんあるが、検索項目には「禁煙」はあっても「喫煙」項目がないサイトが多い。日程変更も簡単ではない。予約済みの日程をキャンセルしてから新たに予約したケースはたくさんある。食事の変更や送迎バスなどの案内も少ない。AIを活用すれば、ホテル予約はもっと簡単になるはずだ。
◇ ◆ ◇
星野氏は、ホームページで「世界の人たちを友人として結んでいく、それは他の産業にはできない『旅の魔法』」とし、ミッションは「世界の方々に日本を好きになってもらいたい。それが世界の平和につながる地道な活動だと考えている」「夢は大きく、運営は地道に」と語っている。
星野氏がどうして自らを「社長」ではなく「代表」としているのかをほとんど瞬時に理解した。会社組織を旧来型の上意下達体制から、風通しのよいフラットな自由闊達な企業風土を構築しようという狙いだろう。口先だけでなく、自らが率先して実践していることが、スタッフとのフランクなやり取りからうかがえた。
例えば、星野氏の趣味らしい「滑降」(恰好は「奈良監獄」の文字入りのTシャツだった)。年間80日体験するのが目標だそうで、明日(4月23日)には80日目の尾瀬で滑ることになっており、目標を達成すると話し、「目標を100日に引き上げる」意向を公表した。その際、うらやましそうなスタッブに向かって「私が年間100日滑ろうが問題はない。社員には100日以上の休暇があるし、有給休暇もある」と、社員にも堂々と休めと問わず語りに示した。星野氏の「大丈夫か」という問いに、スタッフは「とても楽しく働いています」と答えた。
メディアに対しては、「今日の発表会に対するアンケートに協力していただきたい。私も全てチェックしている」と語った。
わがハウスメーカー・デベロッパーはこの種のメディア向け発表会などでアンケートをとる会社は数えるほどしかない。企業にとってメディアが果たす役割は大きいと思うが、情報を一方的に伝えるだけの企業は多いし、自らの視点で〝事実〟を読者に伝える役割を果たしていないメディアも多いとつくづく思う。その意味で、本日の発表会はとても参考になった。
村野藤吾が設計した旧横浜市庁舎リノベホテル「OMO7横浜by 星野リゾート」開業(2026/3/16)
日本橋一丁目再開発 街区名称は4つ目の「東京ミッドタウン日本橋」 三井不・野村不

「東京ミッドタウン日本橋」
三井不動産と野村不動産は4月21日、開発を進めている「日本橋一丁目中地区第一種市街地再開発事業」の全体街区名称を「東京ミッドタウン日本橋」に決定したと発表した。「ミッドタウン」としては「六本木」「日比谷」「八重洲」に続く4つ目。2026年9月末に竣工し、2027年秋にグランドオープンする。
事業は日本橋川と街が一体となった新たな街づくりを目指す「日本橋リバーウォーク」の第一弾プロジェクトとして位置づけられており、日本橋ならではの歴史性と未来志向を融合させ、働く・集う・滞在する・住まうといった多様な都市活動を統合し、水辺空間を生かした象徴的なミクストユース開発を目指す。
事業はA・B・C・Dの4街区で構成。A街区「日本橋野村ビルディング旧館」は、中央区指定有形文化財である「日本橋野村ビルディング旧館」の外観を保存・活用する。
B街区「日本橋リバーサイドテラス」は、複合施設「日本橋リバーサイドテラス」と48 戸の住宅を整備。
C街区「日本橋野村三井タワー(通称:ザ タワー)」は、地上52階・地下5階、高さ約284m、延床面積約約374,800㎡の複合タワー。日本橋の新たなスカイラインを描き、水辺空間と連動した国際都市拠点を形成する。
オフィスは、低層部(10階~20階、基準階面積約1,900坪)と高層部(22階~38階、基準階面積約1,300 坪)。10階と21階には屋外スカイガーデンを設け、エリア最大級のフロアプレートを有するオフィスを整備する。
地下1~3階の商業施設は、隣接する「日本橋一丁目三井ビルディング(通称:サウス)」と地上2階・地下1階で接続し、「東京ミッドタウン日本橋」として約20,000㎡の一体の商業施設とする。
39~47階は、ヒルトンが運営する最上級ラグジュアリーブランド「ウォルドーフ・アストリア東京日本橋」(197室)が2027年秋に開業予定。3つのレストラン、ラウンジ&バー、屋内プール、スパ、フィットネスセンター、宴会場、チャペルを備える。
48~51階には、ヒルトン最上級ブランドの名を冠したアジア太平洋地域初の賃貸レジデンス賃貸住宅「ウォルドーフ・アストリア・レジデンス東京日本橋」(総戸数71戸、専有面積約60~約430㎡)を整備する。
5~8階には、都心最大規模のMICE・ビジネス支援施設を整備。約1,500㎡の2 つのホール、計約1,400㎡の12のカンファレンスルームを備える。
安心・安全・サステナブルな街づくりとしては、オフィス部分はZEB Oriented認証の取得を前提とした設計としており、居住部分もZEH-M Oriented認証を取得済み。C 街区地下にはエネルギーセンターを設置し、「電気」と「熱」を供給するコージェネレーションシステム(CGS)を採用する。
D街区「日本橋一丁目三井ビルディング(通称:サウス)」地下1~4階の「COREDO 日本橋」は2026年10月をもって閉館し、「東京ミッドタウン日本橋」の商業ゾーンとして2027年秋にリニューアルオープンする。
事業は、東京メトロ・都営地下鉄日本橋駅直結、中央区日本橋一丁目に位置する開発面積約3.0ha。設計/施工は都市計画・事業コンサルタント・基本設計・実施設計・監理:日建設計、デザインアーキテクト:日建設計、Pelli Clarke & Partners Inc、施工:日本橋一丁目中地区第一種市街地再開発事業建設共同企業体。

イメージ図(日本橋側)

屋外ロビー

中央通りからのイメージ図

商業施設

50階パーティラウンジ

50階ロビーラウンジ

MICEホールイメージ

MICEエリア屋外デッキイメージ(夜景)
