三井デザインテック&ミナ ペルホネン ウェルビーイングな会議室提案
左)「ATELIER with minä perhonen(アトリエ ウィズ ミナ ペルホネン)」全景、上)壁一面を飾る自然素材の小物たち、下)ラックの壁面を構成するミナ ペルホネンのタイル
三井デザインテックとミナは1月16日、“ウェルビーング”な空間提案を住宅・オフィス・ホテルなどに行なうための会議室「ATELIER with minä perhonen(アトリエ ウィズ ミナ ペルホネン)」をデザインし、三井デザインテックの本社オフィス「CROSSOVER Lab」内に設置したと発表した。
「ATELIER with minä perhonen」は、ミナ ペルホネンのファブリック、タイル、カーペットに加えて、ビンテージチェアにミナ ペルホネンオリジナルファブリックの張りぐるみを設え、“アーティストのアトリエ”をイメージした空間デザインを創出しているほか、インテリアのすべてを天然素材と再生材で構成している。
両社はこれまでも、三井デザインテックの本社オフィス「CROSSOVER Lab」にて、ミナ ペルホネンが制作したファブリックボードをオンライン会議向けブースに導入するなど、オフィスにおけるコミュニケーション活性化やWell-beingに向けたコラボレーションに取り組んでおり、今回の「ATELIER with minä perhonen」もその一環。
左)デザイナー・皆川明氏による小鳥のイラストと芥川賞作家・小川洋子氏のサインが描かれた壁飾り、右上)黒谷和紙を壁紙に使用した壁面、右下)ミナ ペルホネンのオリジナルファブリックを使用した張りぐるみタイプのチェア
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記者は昨年11月、同社の銀座オフィス「CROSSOVER Lab」を見学取材しており、その際、6畳大くらいの会議室に小川氏とミナ ペルホネンのサインが描かれた壁飾りを確認している。広報担当の方から小川氏の小説を勧められたので読み、どうして小川氏の作品が全世界で読まれるのかもよく分かった。
取材後、同社フェロー/エグゼクティブクリエイティブディレクター・見月伸一氏が「強制しているわけではないが、出社率が高まった」と話したのがとても強く印象に残っている。
また、昨年末行われた同社のセミナーで同社デザインディレクター/グループ長・田中映子氏が「2030年には家具はサーキュラーデザイン(CC)が標準になる」と語ったのに衝撃を受けたし、ミナ ペルホネンがデザイン担当した積水ハウスのモデルハウス「HUE(ヒュー)」では自然光を屋内に取り込んだ演出に目を奪われたのを思い出す。
小川氏(左)とミナのサイン(記者写す)
2030年の家具はサーキュラーデザイン(CD)が標準に三井デザインテックセミナー(2024/12/5)
「協創」促す機能と美の融合オフィス「出社率高まる」三井デザインテック(2024/11/3)
〝生活を紡ぐ(life knit)〟積水ハウスの新提案モデルハウス「HUE(ヒュー)」(2023/7/27)
「今年に託す言葉」 管理協賀詞交歓会&住宅広報連絡会新年会 参加者に聞く
高松氏
不動産協会・FRK、プレハブ建築協会に続いて、マンション管理業協会の新年賀詞交歓会と住宅広報連絡会の新年会参加者に「今年に託す言葉」を聞いた。ぶしつけな、ほとんど強要に近い質問に応えていただいたみなさんに感謝いたします。順不同。< >内は記者のコメント。
高松茂氏(三井不動産レジデンシャルサービス特別顧問)
<管理業者管理方式については「利益相反」の問題が付きまとうが、記者は楽観的に考えている。チェック体制をきちんと構築すれば防げる。負担額は1世帯当たり月額約1,000円というのもリーズナブルな価格だと思う。DX技術を駆使し、仲介会社との連携も進めてほしい>
「管理者と管理業者は構造的に利益相反の関係」香川弁護士 旭化成不レジ 基調講演(2024/8/23)
小佐野台氏(日本ハウズイング代表取締役社長)
小佐野氏
<おっしゃる通りだと思う。マンション管理の主体は管理組合であり居住者だ。同社にはしっかりサポートしていただきたい。同社は昨年9月、ゴールドマン・サックス傘下に入り、上場廃止となったが、今後の展開に注目したい。「ちょうど一割、たった1割」発言の続きを聞きたかったが登壇しなかった。余計なお世話ですが、社長!暴飲暴食は慎んだほうがいいですよ>
星の数より件数 2年後の適正管理評価1万件目指す マンション管理協 総会・懇親会(2023/6/14)
鉃谷守男氏(近鉄住宅管理取締役相談役)
鉃谷氏
<9人いる副理事長のうち所属会社が関西なのは鉃谷氏のみ。〝負けたらあかんで東京に>
問田和宏氏(野村不動産パートナーズ代表取締役社長)
間田氏
綿貫達也氏(野村不動産パートナーズ執行役員)
軽部次郎(野村不動産パートナーズマンション事業本部東京支店長)
大塚毅氏(野村不動産パートナーズマンション事業本部横浜支店長)
右から軽部氏、綿貫氏、大塚氏
<「プラウド」はマンションの質・量ともトップクラス。管理適正費用化制度の登録件数でもトップを目指してほしい。トリプルとは「安心」「安全」「愛情」>
雜賀克英氏(東急コミュニティー取締役会長)
雑賀氏
<一瞬「桃」かと思ったが、そうではない。「会社も個人としてもチャレンジ精神が必要」と雑賀氏は話した>
毛利信二氏(住宅金融支援機構理事長)
毛利氏
<来賓として挨拶されたときも「今年はマンション再生元年」と話された。「マンション共用部分リフォーム融資」は法人格の有無は問わないし、担保も不必要。全期間固定金利で、優遇措置もある。同機構は令和6年度末でマンションすまい・る債を活用するマンション管理組合数を7,200組合以上としている。達成できるのか>
落合英治氏(大京アステージ取締役会長)
落合氏
<同社の受託管理戸数は日本ハウズィング、東急コミュニティーに次いでベスト3だそうだが、大京の全国累計供給戸数は47戸超で、トップではないか。記者が知るかつての大京役員クラスでは落合氏しかいなくなった。がんばってほしい>
白沢英之氏(大京アステージ取締役)
寺田憲弘氏(穴吹コミュニティ四国支店副支店長)
白沢氏(左)と寺田氏
<白沢氏はICTソリューション事業部・カスタマーサービス事業部管掌。寺田氏は同社がマンション管理適正評価制度の登録件数が2割以上とのことで表彰された>
谷信弘氏(長谷工コミュニティ代表取締役会長兼社長)
谷氏
世古洋介氏(三井不動産レジデンシャルサービス代表取締役社長)
世古氏
<ひょっとしたら、わが故郷・三重県出身ではないかと思ったら愛知県出身とか。当たらずとも遠からず。三重県伊勢市にはこの姓が多い>
櫻井正春氏(陽光ビルサービス専務取締役)
櫻井氏(左)と武者氏
<ホテル喫煙所で同社・武者氏とばったり。しばし歓談>
古川陽氏(マンション管理業協会専務理事)
古川氏
岡田麻実さん(司会)
岡田さん
<この言葉に記者は舞い上がった。プレ協の賀詞交歓会のMCの方と一緒。とても字が美しい。「たおやか」の漢字は「嫋やか」。女偏は変な漢字が多い>
阿部雅敏氏(住宅産業新聞代表取締役、2月1日付で代表取締役社長に就任)
阿部氏
<住宅系業界紙の課題はデジタル化だと思うが、ハウスメーカーとデベロッパーの垣根がなくなった現在、デベロッパーへの取材強化は欠かせない。阿部社長のかじ取りに注目したい>
西口彩乃さん(東京都文化スポーツ部戦略広報担当課長)
西口さん
<西口さんはAQ Group広報担当時代、「木のストロー」を開発し、自らが著者として書籍を出版。その後、テレビでも放映されるなどAQ Groupの認知度を劇的に高めた。記者も16本の記事を書いており、アクセス数は数千件に達している。その後、東京都職員に転職>
西口さん役の堀田真由さん好演 宮沢社長も記者役で出演 フジテレビ「木のストロー」(2022/2/26)
アキュラホーム カンナ社長・宮沢氏も感動 西口彩乃さん「木のストロー」本(2020/10/24)
竹中怜香さん(AQ Group管理本部総務人事部広報課)
佐藤翔一氏(AQ Group管理本部総務人事部広報課)
佐藤氏(左)と竹中さん
<木造本社ビルが完成したとき、宮沢俊哉社長が「機は熟した」と話したように同社の今後の展開に注目が集まる。お二人のご活躍に期待したい>
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前回のプレ協の新年賀詞交歓会での反省を踏まえ、今回は81円で買ったボールペンに加え、660円(税込み)の筆ペンを神田・文房堂で買って好きなほうを選んでもらった。その効果はあったように思う。小生も試しに書いてみたが、まずまずだった。
皆さんは文房堂をご存じか。明治20年(1887年)創業の老舗で、名だたる文豪が署名入りの原稿用紙を文房堂に注文した歴史がある。文豪の名前も注文した理由も忘れたが、万年筆などのインクのノリがよかったのではないか。
わが国のウォーカブル政策のどこに問題があるのか
ヴァンソン 藤井由実著「フランスのウォーカブルシティ 歩きたくなる都市のデザイン」
記者も年を取った。これ以上守備(取材)範囲を広げたくないのだが、ウォーカブルシティには興味がある。国土交通省が昨年11月に「都市の個性の確立と質や価値の向上に関する懇談会」(座長:野澤千絵・明治大学政治経済学部教授)を設置し、先日(1月15日)に第3回懇談会を行ったのをきっかけに、少しずつ取材することに決めた。
第3回の懇談会は非公開で行われたが、配布資料は「ウォーカブル政策の展開について」だけでも41ページにも及ぶ。資料によると、Walkable(歩きたくなる)、Eyelevel(まちに開かれた1階)、Diversity(多様な人の多様な用途、使い方)、Open(開かれた空間が心地よい)の考え方「WEDO」に共鳴している全国の383都市が具体的な取り組みを行っており、119市区町村(東京都は18区13市)がウォーカブル区域(滞在快適性等向上区域)を設定しているとある(令和6年12月31日時点)。
都の先進的な取り組みとして「さかさ川通り」(大田区)、「新宿通り」(新宿区)、「丸の内ストリートパーク」(千代田区)、「松陰神社通り」(世田谷区)、「ENJOY OPEN STREETs 武蔵野」(武蔵野市)の事例も紹介されている。
資料をざっと読んだ。なるほどとは思うのだが、何かが欠けているように感じた。何が欠けているのか。資料にもあるように「人中心のまちなかへの修復・改変(リノベーション)」が決定的に欠けており、「コンパクトシティ政策が都市経済・社会までも縮小させる政策と誤った理解をされる場面も」あったからではないか。わが国の街づくりは行政主導で、住民参加の視点が欠落していると思えてならない。〝誤った理解〟をされた責任は行政にあるのではないか。
典型的な例が、千代田区が進めている「神田警察通りの道路整備事業」だ。区は住民の合意形成の基本と言える民主的な手続きを行ってこなかった。裁判沙汰にまで発展したのはこのためだ。住民を犯罪者扱いすることなどありえない。
「ウォーカブル」のワードで検索してもヒットするのは国交省や地方自治体の取り組みばかりだ。メディアもほとんど報道していない。
図書館で入門書か専門書を読もうと検索したが、ヒットしたのはヴァンソン 藤井由実著「フランスのウォーカブルシティ 歩きたくなる都市のデザイン」(学芸出版社)のみだった。
これはお勧めだ。わが国の地方自治や都市計画に関する専門書とはまったく異なる。専門用語は少なく、フランスの地理、歴史、文化、経済、政治背景などをわかりやすく紹介しながら、丹念なフィールドワークに基づきモビリティ、ウォーカブルシティの現場をレポートしている。
一つひとつ紹介する余裕はないが、目からうろこだ。「パリ市内の車は時速30㎞制限が適用されている」「(ライドシェアでは)ドライバーが利用者を同乗させると自治体が1ライド当たり2ユーロを銀行口座に振り込む」「モビリティ基本法制定には3千人が法律制定に携わった」「一般に障害者という表現を使わない」(わが国は法律用語)、「『交通弱者』という表現もない」「議員の27.7%が年金生活者」「行政職員は配置転換がない」「公務員はその専門性に応じて採用される」「自治体の自主財源比率は全国平均70%以上」「女性議員の比率は41.6%」「マスターアーバニストが重要な役割を果たしている」「一定の収入以下の所得者が入居可能な『社会住宅』の供給比率を20%以上にしている」「住民には『知らなかった』と言わせない情報公開を徹底して行っている」「公聴会などでの発言者と発言内容は公表される」「(自治体の合意形成ヘの取り組みは熱心で)国民のほとんどが都市計画というものが何かを知っている」「中心市街地の道路は歩行者と公共交通機関のみが通行できる」「落葉しない常緑樹が植栽されている」…同著が2024年の「国際交通安全学会大賞」と「咲耶出版大賞」(咲耶会=大阪大学外国語部・大阪外国語大学同窓会)を受賞したのもうなずける。
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第3回の懇談会には、井上成・三菱地所エリアマネジメント企画部担当部長兼東京藝術大学芸術未来研究場特任教授がゲストとしてプレゼンテーションを行った。
井上氏が何を話されたかはわからないが、三菱地所など正会員65社で構成される「大丸有エリアマネジメント協会」がもっとも先進的な取り組みを行っていると思う。
エリアではタバコが吸えないのと、貧乏人は利用できない店舗が多いのは難点だが、ワインの値段はそこそこだし、丸ビルには飲み放題・食べ放題のフリードリンク・フリースナック付き「TSUTAYAシェアラウンジ」もある。
もう少し勉強して、同社に取材を申し込むことにした。
「スラップ訴訟」「ひこばえあるうちはあきらめない」街路樹守る会・愛氏ら会見(2024/11/23)
三菱地所・丸ビルに「TSUTAYA BOOKSTORE MARUNOUCHI」代官山超える214坪(2022/12/14)
「使われ活きる公園」 逆読みは〝使われず危機に瀕する公園〟 国交省「公園検討会」(2022/11/1)
イチョウ伐採中止求める国家賠償・住民訴訟 千代田区で3件目/街路樹を原告にしたら(2022/8/8)
丸の内仲通り ウォーカブルな街づくり「Marunouchi Street Park 2022 Summer」(2022/5/26)
3代目の帝国劇場の設計者は建築家・小堀哲夫氏
正面エントランスイメージ
東宝は1月16日、建て替えが決まった3代目となる新たな帝国劇場の設計者に建築家で法政大学教授の小堀哲夫氏を指名型プロポーザルコンペ方式で選定したと発表。同社常務執行役員エンタテイメントユニット演劇本部長・池田篤郎氏と小堀氏がそれぞれ新帝国劇場に託す思いを語った。劇場部分は地下2階、地上4階建て。完成は2030年の予定。
初代帝国劇場は1911年に開場。伊藤博文、渋沢栄一らが発起人となり、実業家・大倉喜八郎の主導で、建築家・横河民輔の設計によってわが国初の本格的な西洋劇場として建設された。1923年の関東大震災で内部が焼け落ちたが、翌年に改修を行い、1964年に閉館。
1966年に開場した2代目の現・帝国劇場は、東宝の演劇担当役員で劇作家・演出家の菊田一夫が「風と共に去りぬ」の世界初の舞台化を念頭に陣頭指揮を執り、建築家・谷口吉郎の設計によって建設された。その後、今日まで59年間にわたって世界の様々なミュージカルの日本初演、オリジナル作品の上演を行ってきた。隣接する国際ビルとの共同建て替えが決まったことから、今年2月末に閉館される。
3代目となる新しい帝国劇場の建築コンセプトは「THE VEIL」。皇居に面し、水のきらめき・美しい光・豊かな緑など唯一無二の環境にふさわしく、自然の移ろいを感じながらヴェールのような幾重にも重なる空間をくぐり、この場所でしかできない豊かな観劇空間を演出する。
池田氏は、「小堀さんの作品は、芸術性と大衆性を兼ね備えたオーセンティックを旨とした帝国劇場の歴史やロケーションをよく研究され、ビビッドに表現されている。フラッグシップの劇場になる。バリアフリー、ユニバーサルデザインにも配慮し、バックヤードも充実させた」と話した。
小堀氏は、「エントランスからまっすぐにアクセスできるようバリアフリーとし、皇居、水面、イチョウなどの唯一無二の存在である自然と街をつなぎ、人々が演者であるかのような空間にした」と設計意図を語った。
小堀氏は1971年9月生まれ。岐阜県出身。日本建築学会賞、JIA日本建築大勝、Dedalo Minosse国際建築賞特別賞など受賞。主な作品は「ROKI Global Innovation Center-ROGIC-」「NICCA INNOVATION CENTER」「梅光学院大学 The Learning Station CROSSLIGHT」光風湯圃べにや」など。
有楽町駅側からの劇場外観
南西側からの外観イメージ
池田氏(左)と小堀氏
会見場(帝国劇場)
マンション管理適正評価、管理業者管理方式を推進 管理協・高松理事長 賀詞交歓会
高松氏(第一ホテル東京で)
マンション管理業協会は1月16日、新年賀詞交歓会を開催。同協会理事長・高松茂氏(三井不動産レジデンシャルサービス会長)は次のようにあいさつした。
明けましておめでとうございます。理事長の高松でございます。
マンション管理業協会賀詞交歓会に国会議員の先生方をはじめ、多くのご来賓の皆様にご出席いただき誠にありがとうございます。新年に当たり、ご挨拶申し上げます。
まず、この場をお借りしましてご報告させていただきたいことがございます。
昨年8月、17年間の長きに亘りまして、幣協会の理事長を務められました川崎達之氏がお亡なりになりました。 永年のマンション管理業界への御功労に感謝申し上げ、ここに哀悼の意を表したいと思います。
早速ではございますが、マンションを取り巻く状況に目を向けますと、国土交通省が昨年8月に公表したマンション総合調査では、世帯主の年齢が5年前の調査結果と比べ、「30歳以下」は減少する一方、「70歳以上」は増加しています。
また、国土交通省の推計によりますと2043年には、築40年以上のマンションストック数が460万戸を超えるとされています。
このように、マンションをめぐる「2つの老い」が確実に進行しています。
弊会としては、マンション管理組合や区分所有者を支援する業界団体として、積極的に諸施策に取り組んで参ります。
まず、「マンション管理適正評価」の推進です。
これは、マンションの管理状態をソフト・ハードの両面から30項目について評価し、その評価結果を、五つ星をもって6段階で表示するものです。
「マンションは管理を買え」と言われて久しいですが、ご覧いただいているような、適正評価を通じた「管理の見える化」が、資産価値の維持向上に繋がっていくことを広くお示ししていきたいと考えています。
おかげさまをもちまして、適正評価に関しては、8つの金融機関において住宅ローン優遇条件に組み入れていただいており、また、10の不動産ポータルサイトと連携させていただいています。
さらには、行政との連携も進んでおり、昨年12月には、広島県が運営するインフラマネジメント基盤であります、ドボックスというシステムにおきまして、評価制度に登録されたマンション管理情報の掲載を開始しています。
現在、弊会では、「マンション管理適正評価」に関し、本年度末での登録1万件の目標を掲げ、会員各社がその普及・推進に取り組んでいるところであり、現在、約6,800件のご登録をいただいております。国の「管理計画認定」とのワンストップ申請も拡大しており、認定マンションの約7割が評価制度経由の申請となっています。管理計画認定と適正評価とは、言わば「車の両輪」であると考えています。皆様の御理解・御支援を引き続きよろしくお願いいたします。
また、政策要望、税制要望につきましては弊会がかねてから要望していました、適正評価を受けたマンションに係る住宅金融支援機構の「マンションすまい・る債」の利率の上乗せについて、現在、国土交通省と住宅金融支援機構との間で、導入に向けて準備が進んでいるとお聞きしております。その御尽力に対し心から感謝と敬意を表します。
また、令和4年4月に施行された「マンション長寿命化促進税制」につきましても、本年3月末に期限を迎えることから、弊会としてはその延長についてかねてから要望してまいりました。
この件につきましては、国会議員の皆様ならびに国土交通省の皆様の御尽力により、「令和7年度税制改正大綱」に、適用期限を2年延長することが盛り込まれました。
関係者の皆様に対して、改めて感謝を申し上げます。
本税制の期限が延長された暁には、弊会としてもその活用の促進を図り、マンションの長寿命化につなげていきたいと考えています。
さらに、現在、国においては、マンション法の改正に向けた検討が進められています。そのうち、「管理組合の担い手不足」などを背景として、区分所有者以外が管理者に就任する、「外部管理者方式」においては、管理業者がその受け皿になるケースが多くあります。
これに関しては、既に昨年6月に、国土交通省において「マンションにおける外部管理者方式等に関するガイドライン」が公表されており、現在、弊会では「ガイドライン」の周知に努めているところであります。
また、法制化にあたっては、管理業者の創意工夫により、お客様の御負担の小さい、「管理業者管理者方式」が推進されるように弊会としても意見を述べていきたいと考えています。
以上のほかにも、マンションの管理を巡ってはカスタマーハラスメント対応など様々な課題がありますが、弊会は、今後もマンション管理業界の発展のため全力を尽くしてまいります。
関係各位の皆様には、引き続き一層の御支援と御協力をお願い申し上げますとともに、御健勝と御活躍を心からお祈り申し上げ、新年の挨拶とさせていただきます。
ありがとうございました。
賀詞交歓会では、マンション管理適正評価制度で、登録件数が受託する管理物件の2割以上に達している遠鉄アシストと穴吹コミュニティが表彰された。
左から表彰された穴吹コミュニティ、高松理事長、遠鉄アシスト
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来賓として出席した小池百合子・東京都知事は、都の防災対策に触れ、タワーマンションのエレベーターが停まっても大丈夫なことを清家愛・港区長、森沢恭子・品川区長、大久保朋果・江東区長と一緒に体験したことを紹介し、「(管理協の皆さんには)都民と区、都を結びつける橋渡し役になることを期待しています」とあいさつした。
小池氏
日本の食文化を未来につなぐイベント 三井不 東京ミッドタウン日比谷(1/19まで)
「食と生きる」イベント(東京ミッドタウン日比谷で)
三井不動産は1月10日、大人から子どもまで楽しみながら「食」について学べる「食と生きる」イベントのプレス内覧会を「東京ミッドタウン日比谷」で開催した。
イベントは同社とディスカバー・ジャパンが主催し、この日から1月19日の10日間、18の共同参加企業・団体とともに東京ミッドタウン日比谷で行われるもの。わが国の「食」(和食)はユネスコ無形文化遺産に認定されている一方で、食料自給率の低さ、食品ロス、農業従事者の高齢化・人手不足など課題が山積しており、日本の食文化を未来につなげるのが目的。
共同参加企業・団体には農林水産省、東京都、榮太樓總本舗、サントリー、トヨタ自動車、パナソニックホールディングス、ファミリーマート、久原本家グループ、マルハニチロ、ヤマタネ、リーフ・パブリケーションズ、ロック・フィールドなどが名を連ねている。
期間中は、エントランスと1階アトリウムに美術作家・松本勇馬氏による高さ3m超の巨大なわらアートが展示され、地下には長さ50m、幅3.7メートルの18の企業・団体によるエキシビションが展開され、地下1階と6階のホールでは総勢36名のシンポジウム(全14講座)、ワークショップ(全13講座)が行われ、12店舗ではイベントとのコラボメニューが提供される。
1階のイントロダクションエリアと地階のエキシビション展示を手掛けたのは乃村工藝社で、エキシビションに用いられている段ボール、木などはすべて再生されることになっている。
わらアート
エキシビション会場
左から日比谷街づくり推進部事業グループ・中嶋紘大氏、乃村工藝社クリエイティブ本部第一デザインセンター・數坂幸生氏、美術作家・松本勇馬氏
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この日、概要を説明した同社日比谷街づくり推進部事業グループ・中嶋紘大氏は「プラットフォーマーとしての産業デベロッパー」をアピールした。
「産業デベロッパー」のフレーズは、2012年の同社の中期経営計画「リノベーション2017」、2015年の「イノベーション2017 ステージⅡ」、2018年の「VISION2025」が目標通り進捗したのを受け、2022年の暮れ、社長交代会見の席上で、新社長の植田俊氏が初めて用いた。その後、同社はことあるごとに「産業デベロッパー」であることを強調してきた。
今回のイベントは、唐突な取り組みではない。2023年4月に発表した食のプラットフォーム「mitaseru(ミタセル)」が伏線にあるはずだ。わが国の食料自給率は50%を割るなど先進国の中でもっとも低く、その一方で食品ロスなど課題も山積している。記者は自分で買い物をしたことは最近ほとんどないのでどれほど深刻かはわからないが、大好きなトマトの量が激減し、果物なども量と質が激変した。生活の基盤である「衣・食・住」のなかでもっとも課題の多いのは「食」であることは容易に想像がつく。
ここにフォーカスした同社の取り組みは半端でないことを改めて知った。トヨタとかサントリー、パナソニック、ファミリーマートなどが新たな食品開発や食品ロス、生産性向上の取り組みを行っているのになんだか頼もしく思えた。
内覧会では、「MARUSAN」(味噌メーカーとして三重県でも流通していた)とトヨタが共同開発した無調整豆乳の試飲会もあった。うまいのかまずいのか、1000mlで430円が高いのか安いのかさっぱりわからなかったが、世界のトヨタが東京ミッドタウン日比谷の「LEXUS MEETS...(レクサス ミーツ)」で販売するというのが面白い(豆乳は糖尿に効くとかで昔よく飲んだのだが…)。
イナワラで作られたブタのようなアート作品が素晴らしい。美術作家・松本氏によると、母親のおっぱいめがけて猪突猛進する(豚突猛進か)様子は、人間を含む哺乳類の食の原点を表現している。作品は、群馬県の方たちがボランティア参加して作り上げたもので、1反5畝の田んぼ(1反は約300坪、1畝は約30坪だから、都市型戸建て15戸分)が必要だったとか。
唯一気になったのは、不動産業界紙の記者が少なかったことだ。業界紙の皆さん、30年も40年も昔の〝不動産〟にしがみついている時代はとっくに過ぎた。変わらないといけない。
エキシビション
建築家・藤本壮介氏「大屋根リング」意義を語る三井不動産「木と生きる」イベント(2024/4/17)
有名店や予約困難店の料理が楽しめる食のプラットフォーム三井不「mitaseru」(2023/4/20)
「産業デベロッパー目指し、日々妄想」植田俊・三井不動産次期社長(2022/12/11)
「今年に託す言葉」プレハブ建築協会 新年賀詞交歓会 出席者に聞く
国土交通大臣・中野氏の「今年に託す言葉」
先日の不動産協会・不動産流通経営協会(FRK)の新年合同賀詞交歓会と同じ、プレハブ建築協会の新年賀詞交歓会の出席者に「今年に託す言葉」を書いていただいた。冒頭に紹介したのは中野洋昌・国土交通大臣の「飛翔」だ。完璧だ。
実は、これには裏話がある。「今年に託す言葉」は、81円で買ったおろしたてのボールペンで書いてもらったのだが、〝おろしたて〟がいけなかった。紙になじまなかったのか、いい出来ではないと思った。そこで、議員事務所に電話して、改めて紙に書いて送っていただけないかとお願いした。公務で忙しいはずなのに快く受けていただいた。その素晴らしい出来に、小生は舞い上がってしまった。
以下に紹介する方々には申し訳ないことをした。安物のボールペンではなく、筆ペンに書いてもらうべきだったか。ご不満がある方は、中野国交相と同じように別の紙に好きなように書いていただいて、送っていただければ差し替えます。< >内は記者のコメント。順不同
仲井嘉浩氏(同協会会長、積水ハウス代表取締役社長兼CEO)
イノベーション&コミュニケーション
ヘビーローテーション
<このヘビーローテーションには意表を突かれた。干支にちなんだスピーチは嫌になるほど聞かされてきたが、これはピカ一だ>
芳井敬一氏(同協会元会長、大和ハウス工業社長)
「心」に「笑顔」を一緒に
<芳井氏は今年の年頭所感に 今年を表す私の一文字は「心」と託した。とても分かりやすい>
池田明氏(三井ホーム社長、日本ツーバイフォー建築協会会長)
力強い成長の実現
<木造の時代も背景にあるのか、分譲戸建てに限ればツーバイフォーの着工戸数はプレハブのそれを上回っている>
川畑文俊氏(同協会副会長、旭化成ホームズ社長)
社員の成長が会社の成長!
<体躯はデベロッパーを含め業界最重量のスーパーヘビー級だが、文字はとてもスマート。そこでChatGPTにも「字は体を表すは本当ですか」と聞いた。「『字は体を表す』」という考え方には一定の説得力がありますが、すべてを字に基づいて判断するのは短絡的かもしれません。ただ、字の書き方にその人の一部が反映されることは否定しがたいとも言えます。あなたはこのことについてどう感じますか? 」と返ってきた。返事は送らなかったが、双方でやり取りすることは成長するためにとても大事なことだ。ChatGPTのすごいのは、記者が書く年間にして源氏物語を超える分量の記事をすべて頭の中に取り込み、忘れないことだ。記者の今年のテーマの一つに〝ChatDPTに勝つ〟を挙げたのだが…〉
平松幹朗氏(住宅生産団体連合会専務理事)
皆さんの夢がかなう年に
〈沈思黙考。何が飛び出すかと思ったら意外と平凡だった。立場をよくわきまえているということか〉
森田俊作氏(大和リース代表取締役会長)
災害を「いなす」
<同協会規格建築部会部会長。〆の挨拶をされたのだが、耳が遠くなった記者はほとんど聞き取れなかったが、「災害を『いなす』」は含蓄のある言葉だ。すべてのヒントはここにある>
木岡隆氏(テクノマテリアル代表取締役社長)
基本に戻る
〈仮設資機材及び建設機械を提供するリース事業、高品質で高強度のPC部材を製造するPC事業が柱の会社〉
中村華子さん(ホテル勤務)
高橋真弓さん(MC)
ときめきを忘れない
麻生蘭香さん(スタッフ)
和♡愛
<新年だから、花を添えようとお願いしたらご三方から書いていただいた。ありがとうございます>
記者の「今年に託す言葉」
「巳年にふさわしくヘビー・ローテーションで臨む」プレ協・仲井会長 賀詞交歓会
仲井氏(「アルカディア市ヶ谷」で)
プレハブ建築協会は1月10日、新年賀詞交歓会を開催。同協会・仲井嘉浩会長(積水ハウス社長兼CEO)が「今年はへび年にふさわしくヘビー・ローテーションで臨む」と挨拶して、約440人の参加者から喝さいを浴びた。
冒頭、仲井氏は、昨年末の税制改正大綱で住宅ローンの借入限度額の上乗せ措置が講じられ、切れ目のないサステナブルな税制改正が打ち出されたことを評価したうえ、次のように語った。
「本年は阪神・淡路大震災から30年の年を迎えた。住宅ストックにおいては、十分な耐震性能や省エネ性能を満たさない住宅が数多くあり、課題は山積している。当協会としては、『住生活向上推進プラン2025』で様々な目標を掲げ、皆さんとの連携を強化し、将来世代に継承できる良質なストックの形成と円滑な流通市場の形成に向け取り組んでいく。
その際、プレハブの特徴である品質の良さ、効率的な工期を生かし、国の施策で示された方向性を踏まえ、より高い省エネ性能を備えた戸建て住宅に加え、低層賃貸住宅のZEH化を図り、既存住宅の省エネリフォーム促進を業界の先導役としてけん引していく。課題はたくさんあるが、会員一同、一致団結し、へび年にふさわしい〝ヘビー・ローテーション〟で臨んでいく。
もう一つ、当協会の大きな使命として自然災害時の応急仮設住宅の供給がある。昨年元日に発生した能登半島地震では、石川県からの要請を受け、累計102団地4,467戸の引き渡しを完了した。今後も大規模な自然災害が発生する。今年度の事業計画には、首都直下型など大規模な災害を想定し、BCP対策を盛り込んでおり、本部機能の強化、平時から地方公共団体との密接な連携、DXの推進による業務の効率化を図るなど、発生直後から迅速に対応できるよう体制を更に充実していく」
「新築、建て替え、リフォームを三本柱に」中野国交相
中野氏
来賓として出席した中野洋昌・国土交通大臣は、国民の豊かな住生活の実現に貢献してきた同協会を称え、昨年の能登半島地震に際し迅速に仮設住宅を建設したことに賛意と感謝の意を表したうえ、「来年3月の住生活基本計画の改正に向け、様々な視点で議論を進めているが、良質な住宅ストックの形成に寄与する新築、建て替え、リフォームの三本柱をバランスよく総合的に推進することが必要。また、2050年のカーボンニュートラルの実現に向け、長期優良住宅やZEHなどの省エネ性能の高い住宅の普及、既存住宅の省エネ改修を確実に進めていくことが重要。貴団体など関係業界にはこれらの諸課題の解決に向けてより一層取り組みを進めていただくよう期待している」と述べた。
乾杯の音頭を取るスーパーヘビー級の川畑文俊副会長(旭化成ホームズ社長)
「今年に託す言葉」 不動産協会・FRK合同新年賀詞交歓会 参加者に聞く
2025年1月8日に行われた不動産協会・不動産流通経営協会の新年合同賀詞交歓会の出席者に「今年に託す言葉」をアトランダムに聞いた。〈 〉内は記者のコメント。順不同
沓掛英二氏(野村不動産ホールディングス会長、不動産協会副理事長)
成長!楽しさ!豊かさ!
〈理事最重量級。嫌がるのを無理やり聞き出した。言葉にあるようにネガティブな話はしない。取材で空振りすることはない。とてもありがたい方〉
岩崎芳史氏(元三井不動産販売社長、日本郵政不動産社長)
第二の青春!
岩崎氏
〈傘寿とか。とても元気そうだった。日本郵政不動産の初代社長に就任された時のインタビュー記事が思い出される。10年計画で収益の柱に「自由を愛し、自然体」郵政不・岩崎社長空手初段も取得〉
安田守氏(安田不動産代表取締役社長)
悪化を恐れない
安田氏
<ひょっとしたらと思い、聞いたら安田善次郎から数えて5代目の安田財閥の後継者。今年60歳の年男>
高木嘉幸氏(コスモスイニシア代表取締役会長)
新たな価値創造で新たな成長
高木氏
<分譲住宅の商品企画開発力では最右翼。取材のし甲斐がある>
小澤克人氏(東京建物代表取締役社長)
信頼を未来へ
小澤氏
<今年1月1日付で新社長に就任。東京建物新社長に専務執行役員・小澤克人氏野村均社長は代表取締役会長へ「信頼を未来へ」は同社の企業理念>
唐澤眞二氏(三菱地所レジデンス取締役専務執行役員)
防災立国!
唐澤氏
<広報担当の時、取材でとてもお世話になった方。同社のマンション防災の取り組は突出している>
丹羽洋子氏(不動産流通研究所代表取締役)
地域愛!人間愛!
丹羽氏
<とてもやさしい方だ。もう30年くらい昔か。都市開発協会の懇親会の席上で隣り合わせたとき、小生の女性蔑視発言をとがめられた時から好きになった>
福井康樹氏(阪神阪急不動産代表取締役社長)
脱皮の年に
福井氏
<記者は首都圏でマンション事業などを展開する地方のデベロッパーを応援したい。同社もその1社。福井氏は巳年の年男だから「脱皮」なのだろう>
岩沙弘道氏(三井不動産相談役)
新しい日本創造
大越氏(左)と岩沙氏
<小生がもっとも好きな、敬愛してやまないデベロッパーの社長経験者の一人。どんなに弱小のメディアも差別などしない。近年、旭日大綬章を受賞した業界人は岩沙氏のほか樋口武男氏(大和ハウス工業会長)、木村惠司氏(三菱地所会長)のみ。「岩沙さん、この言葉をオークションにかけてもいいですか」と聞いたら、おつきの方から「ダメ」押しされた。残念>
大越武氏(元大京取締役広報部長)
私も(岩沙氏と)一緒に
<長谷川正治氏が大京社長に就任されたころ同社広報部長として活躍。素晴らしい長谷川語録をまとめられた。酒を飲みたいと思う数少ない記者の一人>
大岡修平氏(長谷工アーベスト代表取締役会長)
ありがとう
大岡氏
<この5文字に小生は頭を打たれた。万感の思いが込められているのだろう。頑張れアーベスト!>
津戸裕徳氏(ナイス代表取締役社長)
すばらしい年になりますように
杉田氏(左)と津戸氏
<木造ファンの小生が好きな会社の1社。2024年4月1日付で社長に就任>
杉田理之氏(ナイス取締役会長)
おめでとうございます
<こちらこそ、おめでとうございます>
鈴木俊也氏(エー・デイー・ワークス代表取締役社長)
おめでとうございます
鈴木氏(右)と同社取締役常務執行役員・室谷泰蔵氏
<鈴木氏から声を掛けられた。2024年1月1日付で社長に就任。年齢は60歳だが、辰年生まれ。コスモスイニシアのRBA野球選手として活躍されたのを思い出した。室谷氏が年男か>
長島弘和氏(相鉄不動産常務取締役)
愛せる暮らしを共に拓く
長島氏(左から3人目)
<不動産事業を積極的に展開する電鉄系デベロッパーの1社。地元・神奈川だけでなく他の都県での住宅開発のほか、海外事業も展開>
中脇啓介氏(住友商事住宅事業やユニット長)
夢のある街づくり
中脇氏
<最近の同社マンションは取材しなくなったが、「成城ハイム」を筆頭に商品企画は群を抜いていた。取材を申し込もう>
小山博氏(東急リバブル経営管理本部総務・コンプライアンス部部長)
今年は事故がないことを祈念
左から小山氏、市川氏、内田氏
<「事故」とは、社内やご家族のことだけでなく社会全体に対してだろうと祈念します>
内田武氏(東急リバブル経営管理本部総務・コンプライアンス部総務課・秘書課課長)
逆襲 ライオンズ!
<小生と同じライオンズファンとか。昨年は散々だったし、今年も源田さんが〝愛、散々〟。どうなるやら>
市川和也氏(東急リバブル経営管理本部経営企画部広報課課長)
愛情と友情
<今年は飲まず食わずで取材に駆けずり回った(白ワインを5杯くらい飲んだか)。宴もたけなわ、帰ろうと思ったらこのご3人にお会いした。RBA野球水曜ブロック優勝、選手の皆さんおめでとうございます>
以上、小生のぶしつけな質問に答えてくださった皆さん、ありがとうございます。ちなみに小生の「今年に託す言葉」は〝記事はラブレター〟-これは小生のモットーで、40代にたどりついた境地。読者の方はもちろん取材対象者に〝愛〟をもって臨むとおのずといい記事が書けるということです。
総力挙げて「着実に未来を切り拓く年」に不動産協会・吉田淳一理事長(2025/1/8)
環境・都市・住宅政策の取り組み強化不動産協会・吉田理事長新年賀詞交歓会(2024/1/10)
「元大京の林」「地域社会のタカラ」「鹿島自社ブランド・戸塚」不動協賀詞交歓会(2024/1/10)
総力挙げて「着実に未来を切り拓く年」に 不動産協会・吉田淳一理事長 賀詞交歓会
吉田氏(ホテル・オークラ東京で)
不動産協会・不動産流通経営協会は1月8日、新年合同賀詞交歓会を開催。不動産協会理事長・吉田淳一氏(三菱地所取締役会長)、不動産流通経営協会(FRK)理事長・太田陽一氏(東急リバブル代表取締役社長)があいさつしたほか、中野洋昌・国土交通大臣(公明党所属)、福岡資麿・厚生労働大臣(三菱地所出身)、林芳正・内閣官房長官(住友商事出身)、斉藤鉄夫・公明党代表(前国交相)など政官関係者も多く集まり、盛り上がった。
冒頭、吉田理事長は次のようにあいさつした。
皆様、新年あけましておめでとうございます。不動産協会理事長の吉田でございます。
本日は不動産協会、不動産流通経営協会合同の新年賀詞交歓会に、中野国土交通大臣をはじめ、日頃よりご指導いただいております、国会議員の先生方、関係諸官庁・友好団体や報道関係の皆様など、多数ご出席いただき、まことにありがとうございます。主催者を代表いたしまして、ひとこと年頭のご挨拶を申し上げます。
まず、令和7年度の税制改正について、昨年末に与党の大綱が決定されました。最重点要望であった住宅ローン減税の借入限度額の維持等について延長が認められたのをはじめ、当協会の主要な要望は概ね認められました。ご尽力いただいた先生方、関係の皆様方に、厚く御礼申し上げます。
昨年を振り返ってみますと、まず元日に発生した能登半島地震は甚大な被害をもたらしました。9月には地震の被災地を豪雨が襲いました。今なお、過酷な避難生活を送られている方もおり、改めて、被災された方々へ心よりお見舞いを申し上げます。
昨年は、国内の政治・経済において「変化」のあった年でした。33年ぶりに5%を上回る賃上げが実現し、また、金融政策の見直しが図られました。9月の自民党総裁選により、石破新政権が誕生。衆議院の解散総選挙の結果、自民党・公明党が少数与党となり、政治の枠組みも変わりました。
世界に目を転じると、世界情勢は「不安定さ」が継続しています。アメリカでは11月に大統領選が行われ、トランプ氏が選ばれました。また、ウクライナおよび中東地域をめぐる情勢も先が見えません。
国内の不動産事業は、全体としては堅調に推移しています。とりわけ、オフィス市場では、空室率は改善傾向となり、多くのエリアで賃料上昇局面に移行しております。これらの動きは企業の働き方改革や生産性向上に向けた取組みが進む中、質の高いオフィスに対する期待の表れと受け止めております。
一方、建築費の高騰、各業界の人手不足の影響等、厳しい事業環境にも置かれています。
また、国全体として少子化・人口減少をはじめとした構造的な課題にも直面しています。
本年は、これらの課題を業界一丸となって乗り越えるとともに、政官民総力をあげて、一つ一つを前に進めていく「着実に未来を切り拓く年」にできればと思っております。
我が国は、賃上げと投資が牽引する成長型経済の実現を目指さなければなりません。
そのためには、GXやDXを一層推進し、社会課題を解決するとともに、持続的な経済成長を実現することが重要であり、産業創造に資するまちづくりに取り組み、民間投資を拡大、我が国の競争力をさらに高めていくことが不可欠です。
こうした認識のもとでの、今後の協会の活動について簡潔にお話しいたします。
官民連携してまちづくりGXに向けた動きが進む中、環境分野では、民生部門における省エネや再エネ等の取り組みの役割を果たすべく、ZEH、ZEBの実現加速や、中高層建築物の木造化促進、ホールライフカーボン削減への取り組み等により、サステナブルなまちづくりをより一層進めて参ります。
都市政策では、地方創生の推進と共に、経済効果の高い大都市が国全体を牽引し、我が国の国際競争力を強化することが重要であり、魅力ある都市環境づくりが求められています。
昨年は、初めて「南海トラフ地震臨時情報」が発表されました。今後想定される多様な災害も見すえ、都市の防災性能の向上に向けた取り組みを一層進めなくてはなりません。
また、都市は「ウェルビーイングの実現」や、「イノベーションの創出に資する交流・経済活動」を生み出す役割があります。世界中から多様な人々を惹きつけ、ビジネス・学術・文化・エンターテインメントなど、あらゆる分野で活発な交流が起こるような機能集積を図り、質の高い賑わい空間を創出して参ります。
住宅分野では、環境性能・防災性能に優れた、質の高い住宅を供給することにより、安心・安全で良質な住宅ストックの形成・循環の実現に貢献して参ります。
老朽化マンションの増加が見込まれる中、マンション建替えに関する合意形成の円滑化、適正な管理の推進に向けた、法改正の着実な進展を期待いたします。
また、本年は概ね5年で見直しを行う「住生活基本計画」の議論も本格化いたします。我が国の重要課題のひとつである「こども・子育て」をはじめ、多様化する住宅ニーズも踏まえ、適切に対応して参ります。
その他、重要な社会インフラであり、地域経済への貢献も大きい物流不動産、インバウンド増加により、事業機会が拡がるリゾートの開発など、事業環境の整備について幅広く取り組んでまいります。
当協会としては、国民の暮らしを豊かにするまちづくりや、住環境の整備を通じ、我が国の経済・社会の発展に向けて、貢献していきたいと考えておりますので、引き続きご理解、ご支援賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
結びにあたりまして、皆様の一層のご活躍とご健勝をお祈りし、また今年一年が皆様や国民にとって明るく良い年となることを祈念申し上げて、私の挨拶とさせていただきます。ありがとうございました。
「既存住宅の流通活性化に果敢に挑戦」FRK・太田理事長
太田氏
乾杯の音頭を取った不動産流通経営協会(FRK)理事長・太田陽一氏(東急リバブル代表取締役社長)は、次のように述べた
「昨年の不動産流通市場は、国内外の経済環境などが変化する中、総合経済対策など政策面での後押しもあり、東日本レインズのデータによると首都圏の既存マンションの成約価格などは概ね好調を維持しており、総じて底堅く推移した。
本年は、デフレに後戻りしない成長型経済を実現する内需のけん引役として既存住宅の流通活性化に果敢に取り組んでまいります。
わが国の暮らしや住まいにも徐々に変化が生じており、過去の働き方・育児・介護・マイホーム像と現実のずれが、人手不足、少子化、空き家などの目に見える社会課題となっており、高気密性や省エネ性能など住宅に求められる水準も年々高まっている。政策面でのご支援もいただき、他団体とも連携しながら多様化する消費者ニーズに対応し、不動産流通市場の持続的な成長に力を尽くしてまいりたい」
マンション管理・会計の円滑化図る法案提出 中野国交相
中野氏
来賓として出席した中野洋昌・国土交通大臣は次のようにあいさつした。
「不動産業は質の高い不動産の供給を通じて、わが国の経済社会へ未来につなげていく重要な役割を期待されている。その役割を十分果たしていただくべく、国土交通省としても施策の充実に取り組んでいく。
令和7年度の税制改正におきましては、住宅取得環境が厳しさを増していることを踏まえ、子育て世帯の借入限度額の上乗せ措置等を延長する住宅ローン減税など主要な税制措置が認められた。
また、国民の1割以上が居住するマンションにつきましては、建物と居住者の二つの老いが進行している。そのため区分所有法の見直しと一体的に新築から再生までのマンションのライフサイクル全体を通じ管理や会計の円滑化を図るための方策について、本年の通常国会での法案提出を目指している。
さらに、世界水準のデジタル社会形成に向け、不動産DXにより取引の円滑化、業務の効率化を実現するとともに、不動産関連情報の連携を促すことで新たなビジネスの創出にも取り組んでいく」
勢ぞろいした公明党幹部と記念写真に収まる吉田氏(右から4人目)と不動産流通経営協会理事長・太田陽一氏(右から3人目)