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「シエリアタワー南麻布」

 関電不動産開発が分譲中の「シエリアタワー南麻布」を見学した。同社の首都圏初&南麻布アドレス初、さらに首都圏初の「実質CO2ゼロ」のタワーマンションで、設計・施工が竹中工務店というのも特筆できる正統派億ションだ。

 物件は、東京メトロ南北線・都営三田線白金高輪駅から徒歩9分、港区南麻布三丁目の商業地域・第2種中高層住居専用地域に位置する敷地面積約2,467㎡、27階建て全121戸。専有面積は42.94~174.24㎡。供給開始は昨年12月で、第1期1次(36戸)の専有面積は約71~115㎡、価格は2.6億~9億円(最多価格帯4.3億円台)。竣工予定は令和8年10月中旬。設計・施工・監理は竹中工務店。販売代理は住商レジデンシャル、長谷工アーベスト。

 従前敷地はオフィスビル。敷地南側が明治通り-高速道路に接道。主な基本性能・設備仕様は、制震構造、ZEH-M Oriented認定、リビング天井高2500~2950ミリ、ディスポーザー、中層以上は深型食洗機、東京都マンション環境性能表示★13個(再エネ設備・電気のみ★1個、他は満点の★3個)など。住戸は1フロア3~5戸。

 特徴の第一は、関西電力の再生可能エネルギー由来の実質CO2フリーのゼロカーボン電気を一括受電し、さらにオール電化方式を採用することで、物件全体におけるCO2排出量を実質ゼロにした首都圏初のマンションであること。

 第二は、港区の「建築物等の整備に関する基準」で建物の絶対高さが40m以下に定められているエリアだが、①歩道状空地の確保②敷地内通路の整備③広場状空地の確保④地域防災倉庫の設置などにより、高さ制限が94.7mまで緩和されていることで、これにより南麻布アドレスで初のタワーマンションが実現した。

 さらにまた、工期が2024年7月から2026年10月まで27か月と短いことがあげられる。これは既存建物の地下躯体を活用する竹中の技術によるものとの事である。建物の階数からいって通常なら30数か月かかると思われる。

 同社は、現在工事中の「虎ノ門二丁目地区第一種市街地再開発事業(業務棟)」のような大規模開発や中・小規模ビル開発、さらに今回のようなマンションやホテル、商業施設、賃貸住宅などを首都圏で積極的に展開していく。マンションは「シエリアシティ横浜東戸塚」(482戸)「シエリア杉並高井戸」(110戸)などが予定されている。

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ガーデン

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ラウンジ

◇     ◆     ◇

 久々に本格的な正統派億ションを見た。同社のプレス・リリースによると、「ゼロカーボン電気」×「オール電化」×「タワーマンション」を組み合わせた首都圏初の「実質CO2ゼロ」タワーマンションが〝売り〟のようだが、記者はこれに〝竹中工務店の設計・施工〟を付け加える。

 模型、モデルルームをみですぐその良さが分かった。明治通りに面していることをどう評価するかだが、外観フォルム(とくに北側)が美しく、仕上げは一部の隙もない。

 外観デザインは、やはり設計・施工を竹中工務店が担当した「元麻布ヒルズ」と似ており、キノコのように上層階が突き出ている〝異形〟のフォルムと言えなくもないが、北側はほとんどシンメトリーだ。敷地北側には「元麻布ヒルズ」や「六本木ヒルズ」など一部しか高層建築物はないので、麻布エリアを展望することができる。そしてまた、麻布方面からはこの美しい建物を見上げることになる。

 モデルルームは115㎡と87㎡の2タイプで、とくに115㎡が素晴らしい。玄関ドアを含めて突板ナグリ仕上げがドア、壁、収納扉などに多用されており、壁面には、ベり材のえも言われぬ文様が浮き出ている。ドアハンドルはカチッと閉まるコロンボ。浴槽はジャクソン。その他、巾木に至るまで奇を衒った仕上げは一つもない。

 竹中施工のマンションはバブル期には結構見られたが、最近は少ないはずだ。直近では2023年竣工の「MEGURO NARK(目黒マーク)」くらいしか。東京本社のデベロッパーは、関西でのマンション事業を積極化させているが、それに対抗するように関西のデベロッパーも〝負けたらあかん東京に〟とばかり首都圏での事業を強化に乗り出した。面白い展開になってきた。

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現地

緑被率43%(分譲棟)ランドスケープが最高 JR東日本・野村不「MEGURO MARC」(2023/12/9)

天井高2700ミリ全戸ワイドスパンに高い評価野村不・JR東日本都市開発「目黒」(2022/7/24)

首都圏第1弾「シエリア湘南辻堂」第1~3期1次199戸が登録完売 関電不動産開発(2016/11/8)

 東日本不動産流通機構(東日本レインズ)は1月22日、首都圏の2024年の不動産流通市場の動向をまとめ発表。中古マンションの成約件数は37,222件(前年比3.4%増)で、2年連続で前年を上回った。都県・地域別では、神奈川県他地域(横浜川崎以外)を除く都県・地域で前年を上回った。成約物件の1㎡当たり単価は首都圏平均で76.88万円(同6.9%上昇、坪単価253.7万円)で、12年連続の上昇。この12年で101.3%と2倍を超える上昇となった。成約価格は4,890万円(同6.9%上昇)で、12年連続で上昇。成約物件の平均専有面積は63.60㎡(同0.05%縮小)とほぼ横ばい。平均築年数は24.53年(前年23.83年)で、経年化が進んでいる。

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 中古戸建住宅の成約件数は14,182件(同10.2%増)と3年ぶりに前年を上回った。成約価格は首都圏平均で3,948万円(同2.6%上昇)と4年連続で前年を上回った。成約物件の平均土地面積は142.25㎡(同1.1%縮小)、建物面積は103.91㎡(同0.05%縮小)。平均築年数は22.22年(前年21.82年)で、経年化が進んでいる。

 

 

 

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カバー率=供給戸数÷着工戸数 

 不動産経済研究所は1月23日、2024年の首都圏新築分譲マンション市場動向をまとめ発表した。

 発売戸数は2万3,003戸(前年比14.4%減)で、1973年以降で最少となった。エリア別は東京23区8,275戸(シェア36.0%)、東京都下2,041戸(同8.9%)、神奈川県4,917戸(同21.4%)、埼玉県3,313戸(同14.4%)、千葉県4,457戸(同19.4%)。

 初月契約率は66.9%で前年の70.3%から3.4ポイントダウン。戸当り平均価格は7,820万円(前年比3.5%下落)、1㎡当り単価は117.7万円(同4.0%下落)。販売在庫数は6,814戸(前年12月末比531戸の増加)。

 2024年の特徴として①発売戸数は東京都の着工減などが響き調査開始以来の最少に②価格は戸当たり、単価ともに高値継続。東京23区は2年連続で1億1,000万円台乗せ③初月契約率は2020年(66.0%)以来の60%台に下落④この他に定期借地権付き物件が547戸⑤1都3県以外では茨城県南部で222戸を発売-などとしている。

◇        ◆     ◇

 上段は同研究所が発表したリリースをそのままコピペした。記者もずいぶん昔、首都圏のマンションと分譲戸建ての販売動向調査を行ったことがあるので、その大変さはよくわかるのでコメントなどしたくないが、添付した記事の通り、2024年の着工戸数は前年を上回るのは確実だが、半面、カバー率(発売戸数÷着工戸数)は50%を割るのがほぼ確実となった。中でも神奈川県のカバー率は3割台にとどまりそうだ。

 初月契約率が70%を割ったのと、完成在庫が約6,800戸もあるのはよくわからない。供給上位のデベロッパーの業績は押しなべて好調で、計上予定に対する契約進捗率は2Q段階で90%を超えている。業績はいいのに売れ行きは悪い。これをどう説明するのか。

 完成在庫の多さも不可思議だ。約23,000戸の供給に対して在庫が約6,800戸だから在庫率は29.6%だ。これだけ残ったらまず利益は出ない。大赤字だ。売れないマンションだけが供給されていることでもないはずだ。

 ただ、着工≒供給であれば、2024年の着工戸数は5万戸超となる見込みなので、だとすれば着工戸数に対する在庫率は10数%になる。やや多いようだが、危険ラインではないような気がする。

 いずれにしろ、同研究所もメディアもシンクタンクも着工戸数と供給戸数との乖離について調査、取材して公表してほしい。やろうと思えばすぐできる。

マンション供給量は着工戸数の半分以下の不思議整合性図るべき(2025/1/8)

マンション供給減=市場縮小ではない戸建ても底入れ・回復へ今年の分譲住宅市場(2025/1/6)


 

 

 LIFULL(ライフル)が運営する情報サイト「LIFULL HOME'S PRESS(ライフルホームズプレス)」は122日、202412月版の「LIFULL HOME'Sマーケットレポート」を公開し、東京23区のシングル向き、ファミリー向き賃貸住宅ともに過去最高賃料を更新したと発表した。

同レポートは、LIFULL HOME'Sに掲載された物件データ、ユーザーがLIFULL HOME'Sを介して不動産会社に問合せた物件データをマーケットごとに公開しているもので、首都圏シングル向け賃貸住宅の平均賃料は7,500円(平均専用面積26.20㎡=坪賃料9,887円)、(駅から)平均徒歩9分、平均築年数は19年。

ファミリー向け平均賃料は130,458円(同57.34㎡=同7,508円)、平均徒歩11分、平均築年数は23年。

エリア別でもっとも賃料が高いのは都心6区(千代田区、港区、中央区、新宿区、渋谷区、文京区)で、シングル向け平均賃料は132,443円(同29.81㎡=同1,662円)、平均徒歩6分、平均築年数は17年。ファミリー向け平均賃料は302,313円(同64.23㎡=同15,532円)、平均徒歩7分、平均築年数は15年。

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 データには基本性能・設備仕様は公表されていないのでよくわからないのだが、分譲マンションより劣るのは容易に想像がつく。賃貸を脱出してマンションや戸建てを購入する流れは変わらないだろう。

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「ヴェレーナシティ木更津マリーナベイ」 (物件ホームページから)

 大和地所レジデンスは1月21日、「ヴェレーナシティ木更津マリーナベイ」 のメディア向け見学会を行った。木更津駅から徒歩12分の全147戸で、昨年12月に第1期43戸の分譲を開始し、すべて契約・申し込み済み。木更津湾と公園に近い立地特性を生かし、富士山が眺望できる南西角住戸(13戸)はアウトドアデッキ付き90㎡としたほか、80㎡以上のプランも3スパン(41戸)設けるなど企画がヒットした。坪単価は土地代がただに近いと思える180万円台の半ばだが、設備仕様レベルは高い。

 物件は、JR内房線、久留里線木更津駅から徒歩12分、木更津市富士見三丁目の商業地域(建ぺい率80%、容積率400%)に位置する敷地面積約3,348㎡、14階建て全147戸(うち一般分譲対象外住戸7戸含む)。専有面積は70.72~90.52㎡、坪単価は180万円台の半ば。竣工予定は2026年11月。設計監理はT設計工房。施工は新日本建設。

 従前の敷地は富士屋ホテル(旅館)。コロナ禍で経営が行き詰まり、仲介不動産会社を経て同社が取得した。敷地南側は矢那川の河口。川を隔てた南側は卸売市場、西側は鳥居崎海浜公園、その先は木更津港。港までは徒歩3分。

 建物は全戸南向きで、富士山が眺望できる南西角住戸は90㎡台の13戸。このほか85㎡台が1スパン14戸、80㎡台が3スパン41戸、70㎡台が2スパン26戸、75㎡台が3スパン40戸、75㎡台が1スパン14戸。平均専有面積は78㎡超。

 主な基本性能・設備仕様は、二重床・二重天井、リビング天井高2450~2550ミリ、食洗機、床暖房、メーターモジュール廊下、浴室タオル掛け2か所、手洗いカウンター付きロータンクトイレ、バルコニースロップシンク、奥行3mのオープンエアデッキ付き(33戸)、オープンエアリビング(4戸)など。

 昨年11月からエントリー受付を開始し、これまでの資料請求は500件、モデルルーム来場者は210件。12月から分譲開始した第1期43戸はすべて契約・申し込み済み。花火が楽しめ、富士山が眺望できる7,000万円弱の住戸は最高6倍の人気なった。

 契約者・申込者の属性は、50代以上の地元居住者が約半数。自宅の戸建てをそのまま残し、定年後に定住を考えている人が多く、中住戸は実需が中心で、大企業に勤める転勤が多い会社員や地元に縁のあるエリア居住者など。市内の戸建ては2,000万円台で取得できることから、そのような層はほとんどいないという。

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オーシャンビューテラス

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オープンエアリビング(左)とオープンエアデッキ

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全分譲戸数の30%に該当する43戸を供給して早期完売したことに、なるほどと思った半面、信じられない思いも募った。

なるほどと思ったのは、契約者・申込者の属性でも分かるように、海に近く、花火大会を楽しめる立地特性を最大限生かした商品企画だったことだ。これまでたくさんマンションを見学してきたが、海に近く、花火が楽しめるマンションの売れ行きは確かにみんなよかった。海に近い最近の事例では「ウエリス三浦海岸」だ。取材したとき間違いなく売れると感じた。花火については、どこのマンションでも〝花火大会がみられる〟ことを売りの一つにしているように、想像以上に花火は訴求力があるようだ(多摩エリアに住んでいるお金持ちが、隅田川の花火大会を眺めるために台東区のマンションを買った物件も取材したことがある)。

そうした〝お金持ち〟にターゲットを絞り、90㎡超のプランを提案した同社の目利き緑と商品企画力に脱帽するほかない。上段で書いたように、単価は土地代がただでも立たないような安さだが、設備仕様レベルは高い。施工を担当した新日本建設は千葉県での分譲・施工事例が多いことがヒントになる。

信じられない思いとは、平均専有面積が75㎡超であるように、中住戸もまた70㎡以上としたプランだ。坪単価180万円半ばというのは、面積を広くしたからでもあるが(面積を広くするほど単価は下がる)、各社が行っているように、専有面積を圧縮して売りやすい価格にしなかったことが解せない18坪だったら、3,000万円台の半ばで供給できるではないか(同駅圏では34年ぶりの新規供給で、それまでは坪単価140万円くらいで、広いプランはなかったとのことだ)。差別化なのだろうが、面積を広めにしても〝売れる〟と同社は確信していたのだろうか。

〝信じられない〟というのは他にもある。木更津市といえば、「そごう」が2000年に閉店されてから地盤沈下が進む一方で、2024年度地価公示でも、人口13.6万人の同市は、人口10万人以上の市の地価下落率は鹿児島県鹿屋市の73.2%についでワースト2位の68.5%だ。

この日、取材を終えてから1時間半くらいかけて街中を歩いた。人通りは少なく、街のポテンシャルを図る〝御三家〟の「日高屋」「DOOTOL」「マクドナルド」はなかった。そればかりか、飲食店の営業時間はみんな夕方以降で、明らかに店じまいしていそうな店舗もたくさんあった。街に潤いを与える街路樹は極端に少なく、植わっている樹木は貧弱なものばかりだった。

中心市街地の疲弊はどこの市町村も抱えている問題で、同市は木更津湾エリアの再開発に力を入れるため、駅から続く舗道の整備工事を行っている。同社のマンションが富裕層の心をとらえたように、「海」「市場」「花火」などの観光資源はある。官民が連携すれば再生は可能のような気もした。(公園内のコース料理は12,000円で、誰が利用するかわからないが50分で15,000円のエグゼクティブ向けクラブもエリア内にはあった)

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模型

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浴室タオル掛け2か所(左)とトイレ(写真を撮り忘れたが90㎡のモデルルームタイプは約2.5㎡の玄関ホールが設けられている)

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敷地北側から(左)と公園側からの現地(クレーンが立っている)

〝駅まえ海ちか〟港区など〝セカンド〟ニーズが大半 NTT都市ほか「三浦海岸」(2024/2/7)

令和6年地価公示バブル期の〝半値戻し〟上昇20市のみ福岡県4市がベスト10入り(2024/4/6)

 日新ハウジング代表取締役社長・平山喜朗氏が1月16日、死去した。享年77歳。

 通夜は1月27日(月)18:00~、葬儀は1月28日(火)10:30~12:00、会場は天徳院会館(中野区上高田1-31-4)。喪主は長男・平山猛志氏。問い合わせはあすなろ葬祭(電話03-5318-2876)。

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 生者必滅。わかっているつもりだが、涙が止まらない。昨年末までゴルフを楽しんでいたとか。

 社長、さようなら。

合掌

リノベマンションをZEH水準に改修・販売阪急阪神不動産初の取り組み(2024/9/13)

「不死鳥の慧眼」を見た買取再販にサッシ交換日新ハウジング・平山喜朗社長(76)(2024/8/10)

波瀾万丈の「平成」掉尾飾る〝中央線の不死鳥〟日新ハウジング・平山喜朗社長(2019/4/30)

 

 大和ハウス工業は120日、株式会社(本社:大阪市、社長:芳井敬一)は、同社従業員の月例給与水準を改定し、202541日から年収で平均10%アップさせ、新卒社員の初任給を月額25万円から月額35万円に引き上げることを決定したと発表した。

給与水準の改定(ベースアップ)の対象者は正社員1.6万人で、平均昇給率は23.5%、平均昇給額は92,945円。

新卒初任給は大学卒が350,000円(現行250,000円、昇給額+100,000 円=40%)、大学院卒が362,000円(同262,000円、同+100,000円=38%)、高専・専門学校卒が332,000円(同232,000円、同+100,000円=43%)。

大幅な給与水準の改定について同社は、より安心して意欲的に能力が発揮できる環境を整備するとともに、中長期的に事業の成長を担う人財を確保するためとしており、社会情勢や当社業績を踏まえ、特に若年・中堅層への配分を厚くし、年収で約 10%の増加を実現するとしている。

 

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左)「ATELIER with minä perhonen(アトリエ ウィズ ミナ ペルホネン)」全景、上)壁一面を飾る自然素材の小物たち、下)ラックの壁面を構成するミナ ペルホネンのタイル

 三井デザインテックとミナは1月16日、“ウェルビーング”な空間提案を住宅・オフィス・ホテルなどに行なうための会議室「ATELIER with minä perhonen(アトリエ ウィズ ミナ ペルホネン)」をデザインし、三井デザインテックの本社オフィス「CROSSOVER Lab」内に設置したと発表した。

 「ATELIER with minä perhonen」は、ミナ ペルホネンのファブリック、タイル、カーペットに加えて、ビンテージチェアにミナ ペルホネンオリジナルファブリックの張りぐるみを設え、“アーティストのアトリエ”をイメージした空間デザインを創出しているほか、インテリアのすべてを天然素材と再生材で構成している。

 両社はこれまでも、三井デザインテックの本社オフィス「CROSSOVER Lab」にて、ミナ ペルホネンが制作したファブリックボードをオンライン会議向けブースに導入するなど、オフィスにおけるコミュニケーション活性化やWell-beingに向けたコラボレーションに取り組んでおり、今回の「ATELIER with minä perhonen」もその一環。

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左)デザイナー・皆川明氏による小鳥のイラストと芥川賞作家・小川洋子氏のサインが描かれた壁飾り、右上)黒谷和紙を壁紙に使用した壁面、右下)ミナ ペルホネンのオリジナルファブリックを使用した張りぐるみタイプのチェア

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 記者は昨年11月、同社の銀座オフィス「CROSSOVER Lab」を見学取材しており、その際、6畳大くらいの会議室に小川氏とミナ ペルホネンのサインが描かれた壁飾りを確認している。広報担当の方から小川氏の小説を勧められたので読み、どうして小川氏の作品が全世界で読まれるのかもよく分かった。

 取材後、同社フェロー/エグゼクティブクリエイティブディレクター・見月伸一氏が「強制しているわけではないが、出社率が高まった」と話したのがとても強く印象に残っている。

 また、昨年末行われた同社のセミナーで同社デザインディレクター/グループ長・田中映子氏が「2030年には家具はサーキュラーデザイン(CC)が標準になる」と語ったのに衝撃を受けたし、ミナ ペルホネンがデザイン担当した積水ハウスのモデルハウス「HUE(ヒュー)」では自然光を屋内に取り込んだ演出に目を奪われたのを思い出す。

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小川氏(左)とミナのサイン(記者写す)

2030年の家具はサーキュラーデザイン(CD)が標準に三井デザインテックセミナー(2024/12/5)

「協創」促す機能と美の融合オフィス「出社率高まる」三井デザインテック(2024/11/3)

〝生活を紡ぐ(life knit)〟積水ハウスの新提案モデルハウス「HUE(ヒュー)」(2023/7/27)


 

 

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高松氏

 不動産協会・FRK、プレハブ建築協会に続いて、マンション管理業協会の新年賀詞交歓会と住宅広報連絡会の新年会参加者に「今年に託す言葉」を聞いた。ぶしつけな、ほとんど強要に近い質問に応えていただいたみなさんに感謝いたします。順不同。< >内は記者のコメント。

高松茂氏(三井不動産レジデンシャルサービス特別顧問)

<管理業者管理方式については「利益相反」の問題が付きまとうが、記者は楽観的に考えている。チェック体制をきちんと構築すれば防げる。負担額は1世帯当たり月額約1,000円というのもリーズナブルな価格だと思う。DX技術を駆使し、仲介会社との連携も進めてほしい>

「管理者と管理業者は構造的に利益相反の関係」香川弁護士 旭化成不レジ 基調講演(2024/8/23

小佐野台氏(日本ハウズイング代表取締役社長)

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小佐野氏

<おっしゃる通りだと思う。マンション管理の主体は管理組合であり居住者だ。同社にはしっかりサポートしていただきたい。同社は昨年9月、ゴールドマン・サックス傘下に入り、上場廃止となったが、今後の展開に注目したい。「ちょうど一割、たった1割」発言の続きを聞きたかったが登壇しなかった。余計なお世話ですが、社長!暴飲暴食は慎んだほうがいいですよ>

星の数より件数 2年後の適正管理評価1万件目指す マンション管理協 総会・懇親会(2023/6/14

鉃谷守男氏(近鉄住宅管理取締役相談役)

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鉃谷氏

<9人いる副理事長のうち所属会社が関西なのは鉃谷氏のみ。〝負けたらあかんで東京に>

問田和宏氏(野村不動産パートナーズ代表取締役社長)

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間田氏

綿貫達也氏(野村不動産パートナーズ執行役員)

軽部次郎(野村不動産パートナーズマンション事業本部東京支店長)

大塚毅氏(野村不動産パートナーズマンション事業本部横浜支店長)

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右から軽部氏、綿貫氏、大塚氏

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<「プラウド」はマンションの質・量ともトップクラス。管理適正費用化制度の登録件数でもトップを目指してほしいトリプルとは「安心」「安全」「愛情」>

雜賀克英氏(東急コミュニティー取締役会長)

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雑賀氏

<一瞬「桃」かと思ったが、そうではない。「会社も個人としてもチャレンジ精神が必要」と雑賀氏は話した>

毛利信二氏(住宅金融支援機構理事長)

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毛利氏

<来賓として挨拶されたときも「今年はマンション再生元年」と話された。「マンション共用部分リフォーム融資」は法人格の有無は問わないし、担保も不必要。全期間固定金利で、優遇措置もある。同機構は令和6年度末でマンションすまい・る債を活用するマンション管理組合数を7,200組合以上としている。達成できるのか>

落合英治氏(大京アステージ取締役会長)

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落合氏

<同社の受託管理戸数は日本ハウズィング、東急コミュニティーに次いでベスト3だそうだが、大京の全国累計供給戸数は47戸超で、トップではないか。記者が知るかつての大京役員クラスでは落合氏しかいなくなった。がんばってほしい>

白沢英之氏(大京アステージ取締役)

寺田憲弘氏(穴吹コミュニティ四国支店副支店長)

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白沢氏(左)と寺田氏

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<白沢氏はICTソリューション事業部・カスタマーサービス事業部管掌。寺田氏は同社がマンション管理適正評価制度の登録件数が2割以上とのことで表彰された>

谷信弘氏(長谷工コミュニティ代表取締役会長兼社長)

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谷氏

世古洋介氏(三井不動産レジデンシャルサービス代表取締役社長)

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世古氏

<ひょっとしたら、わが故郷・三重県出身ではないかと思ったら愛知県出身とか。当たらずとも遠からず。三重県伊勢市にはこの姓が多い>

櫻井正春氏(陽光ビルサービス専務取締役)

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櫻井氏(左)と武者氏

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<ホテル喫煙所で同社・武者氏とばったり。しばし歓談>

古川陽氏(マンション管理業協会専務理事)

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古川氏

岡田麻実さん(司会)

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岡田さん

<この言葉に記者は舞い上がった。プレ協の賀詞交歓会のMCの方と一緒。とても字が美しい。「たおやか」の漢字は「嫋やか」。女偏は変な漢字が多い>

阿部雅敏氏(住宅産業新聞代表取締役、21日付で代表取締役社長に就任)

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阿部氏

<住宅系業界紙の課題はデジタル化だと思うが、ハウスメーカーとデベロッパーの垣根がなくなった現在、デベロッパーへの取材強化は欠かせない。阿部社長のかじ取りに注目したい>

西口彩乃さん(東京都文化スポーツ部戦略広報担当課長)

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西口さん

<西口さんはAQ Group広報担当時代、「木のストロー」を開発し、自らが著者として書籍を出版。その後、テレビでも放映されるなどAQ Groupの認知度を劇的に高めた。記者も16本の記事を書いており、アクセス数は数千件に達している。その後、東京都職員に転職>

西口さん役の堀田真由さん好演 宮沢社長も記者役で出演 フジテレビ「木のストロー」(2022/2/26

アキュラホーム カンナ社長・宮沢氏も感動 西口彩乃さん「木のストロー」本(2020/10/24

竹中怜香さん(AQ Group管理本部総務人事部広報課)

佐藤翔一氏(AQ Group管理本部総務人事部広報課)

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佐藤氏(左)と竹中さん

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<木造本社ビルが完成したとき、宮沢俊哉社長が「機は熟した」と話したように同社の今後の展開に注目が集まる。お二人のご活躍に期待したい>

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前回のプレ協の新年賀詞交歓会での反省を踏まえ、今回は81円で買ったボールペンに加え、660円(税込み)の筆ペンを神田・文房堂で買って好きなほうを選んでもらった。その効果はあったように思う。小生も試しに書いてみたが、まずまずだった。

皆さんは文房堂をご存じか。明治20年(1887年)創業の老舗で、名だたる文豪が署名入りの原稿用紙を文房堂に注文した歴史がある。文豪の名前も注文した理由も忘れたが、万年筆などのインクのノリがよかったのではないか。

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「今年に託す言葉」プレハブ建築協会 新年賀詞交歓会 出席者に聞く(1/11

「今年に託す言葉」 不動産協会・FRK同新年賀詞交歓会 参加者に聞く(2025/1/9

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 マンション管理業協会は1月16日、マンション管理適正評価制度における2024年9月末の管理受託組合に対する登録率が10%以上の会員会社を公表した。

 登録率が10%以上は14社で、もっとも登録率が高いのは、遠州鉄道グループの塩鉄アシスト。受託組合数44組合のうち14組合を同制度に登録しており、登録率は31.8%となっている。次いで多いのは大京グループの穴吹コミュニティで、受託2,062組合のうち登録件数は444件(登録率21.5%)、3位は三井不動産レジデンシャルサービスで、受託2,505組合のうち登録は485件(同19.4%)。

 登録件数がもっとも多いのは大京アステージで1,130件(同15.1%)。受託組合数が多いのは日本ハウズィングの8,997組合で、東急コミュニティー8,061組合、大京アステージ7,498組合の順。

 同協会会員348社の令和6年(2024年)4月1日時点での同協会会員が受託しているマンションは1055,105組合・124,245棟・6,551,427戸となっており、全国のマンションストック戸数(推計値)に占めるシェア率は92.7%となっている。同制度は2023年度にスタート。星の数(ゼロを含めて★1つから★5つまで6段階で評価する同制度は2023年度にスタート。2024年12月末現在でもっとも多いのは★4つで2,833件(全体の42.2%)、次いで★5つ1,969件、★3つ1,548件。★ゼロも1件ある。

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同協会の新年賀詞交歓会で表彰された左から穴吹コミュニティ、高松理事長、遠鉄アシスト

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 同制度の2024年12月末の登録件数は6,708件で、同協会が目指している2024年度で〝たった1割、ちょうど1割〟(小佐野・副理事長の言葉)の10,000件達成は微妙だが、達成率10%以上の会員会社を公表したのは、10,000件達成の〝追い風〟になるのではないか。

 記者は、登録件数だけでなく各社ことの6段階の星の数(★ゼロを含む)も公表すべきだと思っている。消費者にとっては中古マンションだけでなく、新築マンションを選ぶ際の重要なポイントになる。

 管理業者管理方式も同じだ。新築マンションを分譲するデベロッパーも含めて、どこがマンション分譲-管理に一生懸命に取り組んでいるかがよく分かる。

マンション管理適正評価、管理業者管理方式を推進管理協・高松理事長賀詞交歓会(2025/1/17)

 

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