東京都 新型コロナ 感染経路不明者 7~8割台に上昇
「クラスターを叩く」「感染経路を辿る」-もう耳にタコができ目ほど専門家から言われてきたことだ。メディアも連日感染経路不明者の数字を報じている。
都のデータを表・グラフにしてみた。都が数値を発表した3月27日から4月13日までの感染者は1,900人で、このうち63.4%に当たる1,205人が不明者(都は調査中と呼ぶ)だ。直近では中野江古田病院の院内感染が判明した4月12日を除けば70~80%台で推移している。4月6日と13日の月曜日は80%を突破しているのが気になる。
果たしてマンパワーだけの問題か。ざるというよりタガが外れた桶状態か。
東京都 新型コロナ感染 累計2159名 最多は30代 10~20代は女性が男性上回る
別表は、東京都が発表した新型コロナ感染者のデータをまとめたものだ。1月24日に第一報が報じられてから4月13日現在、陽性が判明した患者は2,159名で、うち感染経路不明者は3月27日から1,205名にのぼっている。
男女別では男性1,328名(62.3%):女性803名(37.7%)。年代では30代がもっとも多く437名(男性265名:女性172名)、以下、40代385名(男性281名:女性104名)、20代355名(男性174名、女性181名)、50代337名(男性229名:女性108名)の順。20~50代で1,514名(男性949名*女性565名)となり、全体の70%を占めている。
当初、比率が高かった70代以上は348名で、全体の16.1%に減少している。データはないが、院内感染が報じられた永寿総合病院の163名、中野江古田病院の92名のうち高齢者の入院患者が相当な数にのぼっていると思われる。
年代別で目立つのは10代と20代の女性比率の高さだ。10代では31名のうち女性は19名、20代は355名のうち女性は181名とそれぞれ男性を上回っている。その一方で、40~70代の女性比率は低くなっており、80代は男性51名:女性49名でほぼ同数となっている。(この理由は言わずもがな)
「三密」を防ぎ「感染8割減」を実現するには若年層の不要不急の外出をどう抑えるかにかかっているようだ。
4月13日判明分
20代の感染者推移
東京都 新型コロナ感染166人 中野江古田病院で87人が判明 4/12
東京都は4月12日、新型コロナウイルス感染者数を発表。前日の197名より31名減166名で、このうち87名は中野江古田病院の入院患者や医師、看護師らで占められている。感染経路不明者は64名。
詳細は不明だが、70代以上の感染者が全体の44.5%に当たる74名に達しているのは、同病院の入院患者など関係者が相当数を占めていると思われる。前日の70代以上は9名だった。
この高齢者の感染者を除けば、他の年代の感染者は前日より大幅に減少した。
4月に入ってから高齢者の感染者が漸減していたので「外出自粛」の効果が表れてきたと思っていたので、中野江古田病院から大量のス感染者が出たことにショックを受けている。この病院は、総合東京病院、積水ハウス、都市再生機構が連携して開発を行った住宅、医療、保育施設などからなる約3.9haの「江古田の杜プロジェクト」に近接しており、何度か病院の前を通ったことがある。
考えてみれば、病院はもっとも安全・安心なところではあるが、このような見えない敵と隣り合わせであることを改めて思い知らされた。感染者の多くは高齢者だ。一日も早く回復されることを願うほかない。
4日連続で最多記録更新 197名が感染 東京都 新型コロナ4月11日陽性判明分
東京都 新型コロナ感染197人 4日連続で最多記録更新 4/11
東京都は4月11日、新型コロナ感染者属性を発表。感染者は197名にのぼり、4日連続で最多を更新した。感染経路が不明で調査中は77%の152名。
男女別では男性115名(58.4%):女性77名(41.6%)。年代別では、40代がもっとも多く47名で、以下、50代45名、30代38名、20代34名と続き、20~50代で83.2%を占めている。70代以上は4.6%。高齢者は確実に減少傾向にある。
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この記事は、東京都の「新型コロナ感染症対策サイト」のオープンデータを入手し、エクセルに落とし込んで作成したものだ。サイトは、東京都の委託を受けて一般社団法人「Code for Japan(コード・フォー・ジャパン)」が開発したソフトで、オープンソースとして誰でも自由に使える形で公開されているのが特徴で、現在はほとんどの都道府県で採用されているようだ。
しかし、これまで何度も指摘したが、東京都の属性データはほとんど何も伝えていない。大阪府も神奈川県、埼玉県、千葉県なども似たり寄ったり。年代、男女別くらいしか分からない。
対照的なのは北海道だ。居住地、年代、性別、属性、備考、補足、退院、周囲の状況、濃厚接触者の状況を公表している。属性は会社員、パート、団体職員、看護師、学生、医師、保育園児などかなり具体的な職種も表示しており、備考では「軽症 会話可」などの症状、補足では「死亡」、濃厚接触者の状況では「濃厚接触者を特定し健康観察終了」などと報告している。
なぜこのような差が出るのかよく分からない。マンパワー不足では済まされないような気がする。参考までに北海道のホームページに公開されているグラフを添付する。
北海道のホームページから
都の新型コロナ感染189人 78%が経路不明 女性感染者の58%が20~30代 4/10
東京都は4月10日、新型コロナ感染者を発表。陽性判明者は前日の181名を超える189名となり過去最高を記録した。濃厚接触者が感染源と判明したのは40名にとどまり、調査中は147名にのぼっている。男女の性別が分からない人も8名いる。70代以上は16名で8.5%にとどまっている。
男女比は男性112名(61.8%):女性69名(38.1%)。年代では20代がもっとも多く48名、44名の30代が続き、20~40代で64.0%を占めている。
男女別では、30代の男性が26名でもっとも多く、以下、50代の男性25名、20代の男性と女性が各23名。女性は20~30代で女性全体の58.0%を占めている。
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これまでもそうだが、78%の人の感染経路が不明であるように、人数と年代、男女別、属性からはほとんど何も分からない。感染経路をたどるスタッフの数が圧倒的に足りないようだ。
男女の性別も分からない人が8名もいるのはどういうことか。これは自身や家族、関係者が明らかにしたくないということなのだろうか。基本的人権は守らなければならないと思うが、感染源を特定するのが感染拡大を抑える基本だと言われている。Female to Male Transsexuals(FTM)、Male to Female Transsexuals(MTF)とは別問題だと思う。
感染経路をたどるクラスター班のキャパシティも限界にきていると伝えられている。がんばれというほかない。
大和ハウス 沖縄の商業施設「イーアス沖縄豊崎」開業延期 新型コロナ拡大受け
大和ハウス工業は4月10日、沖縄県豊見城市で4月23日に開業を予定していた大型商業施設「イーアス沖縄豊崎」を6月19日に延期すると発表した。
新型コロナウイルスに関する「緊急事態宣言」や自治体からの要請を受けたため。今後の情勢によっては再延期する可能性もあるとしている。
三井不動産 「Otemachi One」など6施設の開業延期 新型コロナ感染拡大受け
三井不動産株は4月10日、新型コロナウイルス感染症に関して発令された緊急事態宣言と感染拡大の状況を踏まえ、4月以降に開業を予定していた6施設の開業を延期すると発表した。
延期するのは「三井アウトレットパーク 横浜ベイサイド」(当初4月13日開業予定)、「KITANAKA BRICK&WHITE」(同4月23日)、「三井ショッピングパーク アーバンドック ららぽーと豊洲3 豊洲ベイサイドクロスタワー」(同4月24日)、「三井ショッピングパーク アーバンドッグ ららぽーと豊洲1・2 リニューアル」(同4月22日)、「三井ガーデンホテル福岡中洲」(同4月24日)、「Otemachi One」(同5月12日)。
各施設の開業日は今後の情勢を踏まえて決定する。
新型コロナ感染者 過去最多の181名 40代以下が57% 東京都 4月9日 判明分
東京都は4月9日、新型コロナ陽性患者数がこれまでで最多の188名にのぼったと発表。うち122名が感染経路不明で調査中としている。
男女比では男性117名(67.2%):女性57名(32.8%)。年代では40代以下が57%を占め、70代以上は28人で16.1%。男女別では、男性は20~40代が61.5%となっており、女性は30代以下が過半を占めている。
過去最多の144名20~40代で半数以上 東京都 新型コロナ感染4月8日判明分(2020/4/9)
空家法施行から4年半 全国で約7.7万物件の除却進む 国交省
国土交通省と総務省は4月9日、空家法の施行状況をまとめ発表した。
空家法施行から4年半が過ぎ、令和元年10月1日時点で全市区町村の63%に該当する1,091市区町村で空家等対策計画が策定されており、助言・指導は17,026件、勧告は1,050件、命令が131件、代執行は196件で、空家法第14条に基づき7,552物件が除却されたとしている。
また、様々な空き家対策の効果として、所有者による除却件数は約7.7万物件にのぼっているとしている。
罹患率は東京、福井、大阪、京都の順 際立つ静岡の優れた数値 新型コロナ患者
別表は、厚生労働省が発表した4月7日現在の新型コロナ陽性患者のデータをまとめたものだ。陽性患者は4,166名で、入院患者は3,472名、退院は615名、死亡は81名となっている。
陽性患者がもっとも多いのは東京都で1,203名となっており、以下、大阪府482名、千葉県284名、神奈川県279名、愛知県258名、兵庫県216名、埼玉県209名の順。緊急事態宣言の対象県の福岡県は10番目の136名。死亡者がもっとも多いのは愛知県の21名で、東京都16名、兵庫県12名の順。
人口10万人当たりの罹患率は、東京都がトップで8.63名。以下、福井県7.42名、大阪府5.46名、京都府5.38名、高知県5.16名、千葉県4.52名、石川県4.48名、兵庫県3.95名、北海道3.77名、愛知県3.42の順。
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緊急事態宣言を巡っては、愛知県が対象県に加えるよう国に要請することが伝えられ、指定された7都道府県間でも休業要請業種については足並みが乱れているようだ。
その是非はよく分からないが、罹患率が4番目の京都府が対象から除かれ、17番目の福岡県が指定されるのかいま一つよく分からない。
人口が10番目に多い364万人の静岡県の患者数、罹災率の低いのが際立っている。患者10名は、人口が3分の1の青森県の11名より少なく、罹患率0.27は患者数ゼロの岩手、鳥取、島根を含めて鹿児島、香川に次ぎ6番目に低い。首都圏と名古屋市に挟まれ、観光地も多いのにどうしてか。お茶をよく飲むからか。鹿児島は焼酎か。香川のうどんはコロナと関係なさそうだが…。人口281万人の広島県も患者数は19名で、罹患率は0.68にとどまっている。